そうだ、商会都市に行こう
という事で、たまにはこの仕事を忘れてゆっくりのんびりしたいと、考えながらも、次の日には完全に旅支度はすんでおり、朝食を食べたらすぐに出発をした。
しかし、今回はなんとセシリが馬車丸々一台馬付きで貸してくれたのだ!
「セシリさんに感謝だね。」
ベルは乗る機会が最近殆ど無い、相乗りでない馬車に少し浮かれているようだ。
「確かにこれだと、自分達で操作する所以外は結構楽よね。」
私は物凄く揺れる馬車の荷台でメルナに話しかける。
「相乗り馬車ってやっぱり色々な人がいるから、あれはあれで悪くは無いけどね。」
メルナは笑いながらそう言った。
「お姉様にメルナ、準備ができました。」
そう言うのはメルナで、今回は馭者の役をやるらしい。
「はいよ。」
と言うことで、私とベルは馬車に乗った。
馬車の旅は思っていた通りに順調に進んで行き、出発してから次の日には商業都市の門の前にいた。
私達の馬車は、専用の入り口の方へ行き、身分証を提示して、馬車の荷台等を検査された後、通された。
「やっぱり変わっていないわね。この賑わい。」
門をくぐった先には露店や宿が立ち並び、どの建物にも色とりどりの看板が吊るされたりしていて、他のどの街よりも華やかであった。
「すごいねお姉ちゃん。今まで回って来たどの国よりも賑わっているよ。」
メルナは辺りを見回しながら言う。
「馬車を置いたら情報収集がてらに少し回りましょう。
面白い物とか、掘り出し物が案外あるわよ。」
と言うことで、馬車はメルナの操作でセシリが用意してくれた、馬車と馬を預かる専用の店に向かい、手続きをすぐに終えた。
「それじゃあ久しぶりに回ってみようかしら。」
「わぁっ!この服、スッゴくお洒落じゃない!」
商業都市の中でも比較的高級な物を取り揃えている中心街の方へ来て、真っ先に興奮したのは、お洒落などに敏感なメルナだった。
ちなみに私はある程度は興味はあるが、ベルはお洒落という物自体に興味が微塵もないので、辺りを少し見渡したりしているだけだ。
「じゃあここで一回別れて、情報収集にしましょう。
合流場所は宿で、私とベルは他の所に行ってみるから、メルナはここでお願いするわね。」
「うんっ!」
という事で私とメルナはここでUターンして、商業都市の門などのある外側の方へ、この後の予定を立てながら向かう事にした。
今回ものんびりと、やって行きます。
次の話は明日か明後日の午後7時前後に投稿します




