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妖精族に転生した元男の私は勇者達からスキルを回収する  作者:
2章 公都の女剣士と錬金術士
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レウーラ公国12

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。



イーサンを倒した私は城の城壁の所まで走って来ていた。


城壁の上では兵士が警戒体制をとっていているが私に気づいた様子は無さそうだった。


私は一瞬そのまま突撃しようと考えていたが、理恵と尚樹を抱えているのを思いだし、陽動をかけるために風魔法の中級呪文『エアスラッシュ』を無詠唱で私から離れた所に何十回飛ばした。


「なんだ!」


当たった城壁は大きく破損し、崩壊した所もちらほら見えた。


「敵の攻撃?!魔法使いもいるのか!!」


「敵は何人いるんだぁ!」


「全員落ち着けぇぇ!これから魔法が当たった所へ警備増援を回す。

ヨーツェンの隊とモラッドの隊は俺に続け!残りは監視を続けろ。」


「了解」


読み通りに兵士はある程度魔法が当たった所に向かってくれたようだ。


ちなみに本当だったら認識阻害の魔法を使っても良かったのだが、そうするとベルにも解らなくなってしまうから今回はあんまり使いたくなかった。


そして私はその場で飛んで城壁を越えることにした。


「なんだあれは……人なのか?!弓兵奴を落とせ!」


「………させないよ……」


私は今度は威力を最小限にするために『エアカッター』を城壁の上にいる兵士に何回か放った。


「のぁぁ!」


「ぐっ…」


当たった兵士はその場に血をドクドクと流しながら倒れ、当たらなかった兵士は当たった兵士の人を救護するために走っていた。その間はもちろん私の事を見ている兵士は少なかった。


その隙に城壁を越えた私は兵士に見つからないように走り出した。















「……こっちこっち…」


城の外にはそれなりの数の兵士が敵を入れさせないために守っていたが、なんとかベルと合流できた。


私はベルの声が聞こえた建物の影に入った。


「メルナにもちゃんと伝えたし、南西の方にある森で合流する事になっているから。」


「よし、人目につかないように家の屋根を通って行くわよ。あとこれが今回拐ってきた転移者。」


私は理恵をベルに渡した。


「……この子もまだ相当若そうね。」


「だって勇者達と同年代の14歳だもの。」


私とベルは路地裏を駆け巡り、城からそれなりに離れた所まで行くと今度は家の屋根に登って走り出して10分程で外と公都を遮っている壁が見えて来た。


「さすがにここに穴を開けるのは余り良くないな……

よし!」


私は魔法収納袋からマナスナイパーライフルを取り出して魔力をギリギリまでチャージした。


「発射ッ」


私は壁に当たらないようにしながら左から右へ動かした。


それに合わせるように太い黄色い閃光が左から右へ動いた。


掃射できたのはさっきと変わらず5秒間だったが、だいたい300メートルを凪ぎ払った。


「わあぉ……」


ベルはその光景に圧倒されていた。




そのまま私達は走って壁の前にたどり着いて、上の攻撃の影響で手薄になっている門を一部壊して外へ逃げ出した。




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