異世界転生3
「解りました!転生をします!」
その言葉を聞いた女神様は嬉しそうに微笑みながら、本と羽根ペン?を取り出した。
「じゃあ今から転生の準備をするから、待っていてね♪」
そう言うと手を動かし本にサラサラと何かを書いた。
するとページの1枚の紙がいきなり光ったかと思うと、紙はキレイな光球となって無くなっていた。
「ふふふっ、これで転生の準備は終わったから…後はあなたの種族について軽い説明をするから、ちゃんと聞いてね。」
「俺の種族は“人間„じゃないんですか?」
俺がそう質問すると女神様はいたずらっ子のように笑った。
この女神様、ずいぶんと人間ぽくって親しみを感じるなぁ。眩しい。
「残念、あなたは“妖精族„よ!ちなみに妖精人は、魔法を使うのが上手くて空をとんだりとかが出来るのよ!そして勿論人間よりも強いわよ。そして、天罰を与える時とか、信憑性が上がるでしょ。後はね、他の種族では比較にならないほど長生き出来るわよ。」
まさかの人間じゃない種族という事には驚いたが、話を聞いていると物凄く強そうだと思った。
しかし…
「でも、私が監視している世界では数百人位しかいないから妖精族という事が解ったら多分捕まえて、奴隷にさせられるから気をつけてね。」
「おい!何でそんなのに転生させる!もうちょっとレアすぎる種族じゃなくて、他の無いのか!
というか、そう言う事前説明はちゃんとしてくれ!」
俺はすかさず身の危険を感じて、女神にそう抗議すると困ったような表情をした。
「言うんじゃなかった…まあいいや。」
女神様はめんどくさそうにそう呟いた。
コイツ……
「まあよくないわ!いきなり転生して奴隷落ちとか…」
俺は女神に詰め寄って詳しく説明して貰おうとしたのだが、ついに女神はしんそこ面倒臭そうな顔を隠そうともせずに叫んだ。
「ええい、めんどくさい!“転生„!」
女神がそう言うと、俺の体が光りだした。
「オイ、女神!ちゃんとキッチリ人の話を最後まできけぇぇ……」
そう言いながら俺の意識は消えたのだった…
「ここは…どこだ?」
そう言いながら辺りを見渡すと、おそらく木造の家のようだ。周りには普通よりも少し大きい机や鏡、タンスがあった。
そして机の上には、少し薄めの本と紙、水晶玉のような物があった。
「とりあえず…ワッと」
いきなり立ち上がろうとしたら躓きかけてしまった、何も無いような所で。
「…疲れているのかな?」
そう思いながら何となく机に向かって歩きだしたのだが、その時ふと鏡が目に入り、そしてその鏡を見ると…
そこには、右目が赤色、左目が青色の銀色のロングヘア、さらに身長100センチ位の可愛い5歳ほどの幼女がいた。
「ウギャーーー何なのこの姿!しかも、俺、こんなに声高く無いし!なんか凄い違和感!」
そう言いながら俺は部屋を走り回った。そして疲れたのか俺はいきなり眠たくなってしまった…
「ふあぁぁ、よく寝た気がする…」
そう言いながらゆっくりと体を起こした。そして、昨日の事を思い出した。
「そうだった…俺、昨日パニックになって走り回って…
ハハッ、絶対に俺の精神年齢低くなっている…」
そう言いながら、家に何があるかを確認するために、まずタンスを開けてみた。そこにはワンピースやドレス、さらにはパジャマまで色々と入っていった。
しかもご丁寧に大体が今の姿に似合うような服だった。
「あのやろうぅぅ絶対、確信犯だな!俺がこんな姿に成るのが分かっていて、こんな服を用意していたなぁ!」
そう怒りながらも、タンスの中から一番動きやすそうなワンピースを手に取って着て、鏡の前に立った。
「ちくしょう…認めたくないけど似合っている……」
悲しいがそれが率直な俺の感想だった…
「まあ服とかは、どうでもいいとして…この世界の事とか知らないとな
魔法とかがあるといいな。」
そして家の中を散策していて解ったら事は、木造の二階立て、結構な数の部屋がありトイレは5つ、実験室?が2つ、食堂が1つという豪邸だった。さらに嬉しい事は,図書室があったことだ!しかも魔法や、錬金術、スキルの事、さらには魔法道具の作り方等、色々あった。
「ようし!これ位大きい家だったら、暇になるような事はなさそうだし、ゆったりスローライフを楽しむぞ!
さっきは色々迷惑かけてゴメンなさい女神様!」
だが、やはり俺は気付いていなかった、確かに何も無い時はゆっくりと出来るが、女神から言われた“やってもらいたい事„は時間と戦闘経験がとにかく必要だという事を。
下手に返事をするのでは無かったと、後悔するのはすぐの事だった。
主人公、湊が転生する世界について補足
湊が転生する世界は地球と同じで回っています。
そして大陸は一つしかないが、だいたいユーラシア、アフリカ大陸をあわせた位の大きさ だが、例外として小さい島とかは海に浮いていたりはする




