王女との謁見2
訂正点 召喚された勇者の数36人→20人
私に話しかけられた第一王女…もといセシリは眉をひそめ、不機嫌そうに
「お久しぶりね、クロノス…」
その様子を見た勇者、聖騎士、聖女は不安そうな表情を浮かべていた
「そんなに怒らないでセシリ」
「…私が怒っている理由がわかって言っているの?クロノス」
セシリは椅子から立ち上がった
「…この国を建国したあと、王族の地位を捨てて逃げ出した事でしょう?」
「「「!!」」」
勇者達は目を見開き、驚いていた
「そうですよ!
そもそも何であなたは王女をやらないで、逃げたんですか?
そのお陰で私は、身の丈に合っていない生活をしていたんですよ!
朝早くから渡された資料に目を通し、その後は会議や、話し合い、謁見、視察などなと
毎日毎日そんな予定ばかりで精神的に疲れ
さらにご飯も録に食べる時間すら無いんですよ!
昔教えてもらった言葉を使うと、社畜のような生活を200年位続けたんですよ!全く!」
セシリはクロノスにどれだけ大変だったかを早口で伝えた
「セシリ、とりあえず落ち着いて
でも、私は国の仕組みや、法律とかは決めておいたし、
私は、セシリはやる時はやれるって見込んだから任せたのよ
まぁ、王女の役を押し付けたのは謝るけど」
私はセシリに頭を下げると、少しは落ち着いたようで椅子に座った
「それで、約200年ぶりに私の所に来た理由は何?
女神様から指示でも来たの?」
ちなみにセシリは、私が転生した事や女神の事を知っている
「まぁ指示じゃなくって、神託なんだけど
実は、異世界から勇者達が召喚されてね」
「!クロノス!それどういう事!
異世界から召喚させたやつは面倒な事しか起こさないけど、今回もそんな感じなの?!」
セシリは目の色を変え、椅子から立ち上がった
「多分そんな感じよ
そう言えば勇者達に聞いて無かった事があるんだけど…
異世界から何人召喚されたの?勇者達は?」
後ろで呆気にとられていた勇者達に聞いた
「えぇっと、確か俺達のクラス全員だったよな?」
「確かそうだな」
「私達のクラスの人数は確か18人…先生を合わせて20人です」
「「「「「っっ!!」」」」」
勇者達は解っていないようだが、私、メルナ、ベル、セシリは戦慄した
私は頭から冷や汗が1適流れた
「……クロノス解っているわよね?」
「解ってるよ
メルナ、ベルも解っているわよね?」
メルナ、ベルはこっくりうなずいた
「??どうしたんですか?」
「俺達何か不味い事言っちゃった?」
「…冷や汗が流れていますよ?」
私は勇者達に事の重大さを教えた
「私はだいたい300年、セシリは1000年位生きているの」
「「「!!」」」
「異世界から転移してきた人は転移時に強い力、スキルを手に入れるの
そして人はいきなり大きな力を持つと増長し、争いを生んだりする事がよくあるの」
「それ本当ですか!」
「何でだよっ」
「そんな…」
勇者達は驚きを隠せ無かった
「そして今回20人も一気に召還されれば、その中には邪な思い、さらに若いから増長をし、何をやるか解ったものじゃないわ」
セシリがそう言った
「あと、他の17人はどこに行ったか解る?」
「…すみません…
僕達召喚されて1週間位たって、数個のグループに別れてそれっきりあってなくって…」
勇者は申し訳無さそうにそう言った
「仕方ないわね…
そう言えば勇者達はどこの国に召喚されたの?」
私がそう聞くと勇者は
「イザン帝国ですよ」
その事を聞いたセシリは何か考え、ある仮説を私に教えた
「…クロノス、多分他の勇者はイザン帝国の同盟国に行った可能性が高いわ」
「確かに妥当な所ね
あと、私最近森の奥でゆっくりしていたから、世界情勢とか解らないから教えてくれない?」
「…わかったわ
じゃあすぐに…は教えられないけど
時間を開けるようにするから、客室で休んでいて」
そう言うとセシリは外にいた兵士に客室に案内をさせた
案内されながら私は「そう言えば、勇者達の事話せていないな」と思いながら割り当てられた部屋に入った
私はなんとなく、外を見た
外の庭はとても美しく、中央に噴水があり近くの花壇には色とりどりの薔薇が植えられ
さらに、門の外は屋敷が建てられていた
そんな風景を見ながら時間は過ぎて行った




