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異世界転生




 ある蒸し暑い夏の夜、残業帰りの会社員 みなと 祐介ゆうすけは、微笑みながら歩いて帰っていた。


 (今日は残業があったが、明日は待ちに待った3連休だ!ゆっくり、家で引きこもり生活だ!)


 そう浮かれながら歩いて帰っていると、ふと後ろから誰かに見られている気がした。


 こういうのは小さい頃住んでいた田舎だと、たまーにあったのだが最近は仕事(社畜生活) が忙しすぎたせいか、感じる機会は殆どなくなっていた少し嫌な感覚。


 この時の俺は死んだじいちゃんが言っていた「こういうのは振り向かない方が得だ」という教えを無視して振り向いてしまった。


 (なんだ?)


 そこにはフードを被った怪しい男?がいた。


 そいつは見るからに怪しい奴で、向かい側から歩いて来たら、絶対避けて通るような風貌だ。


 


 久しぶりにヤベェ奴と気まずい感じになってしまい、数秒間フリーズしていると、そしてフードを被った男?は低い声でこう言った。


 「ずいぶんと楽しそうだな大島、俺たちはお前の尻拭いで大変だったんだぞ。」


 そう言いながらフードを被った男は、包丁をバックから取り出した。


「あの…俺は大島じゃあ…」


 もしもこの時、俺の話を聞いてくれていたら運命は大きく変わっていたかもしれなかったと後で思った。


 「弁解はさせねえぜ大島。」


 そう言うと包丁を持ち直して切りかかって来て、俺の腹をかき切り、付近には赤い血が周りに飛び、そしてトドメを刺すように腹を3ヵ所刺した。


「ウガアアァ、痛い!イダダィ!」


 この時の俺は運が悪いのか良いのか、まだ意識があり、とにかく叫んだ。


 「そうか…痛いか大島、そうでないとな!大島ぁこれは当然の報いだ!」


 そう言って男はその場を離れた。

 

 (くそっ、間違えて殺されるとか最悪だ…)


 そう思いながら薄れいく意識の中俺はある事を思い願った。


 (来世が有るのなら…)


 だがこれは失敗でもあった…


(俺は()()()()()()()()!)


そう思いながら俺の意識はフッと切れてなくなった。


2015年夏 湊 祐介 享年25歳独身、死因は暴漢による刺殺だった。







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