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Third Elements Online  作者: あゆむ
1章 始まりの街
4/15

004

さてさてバンクに声をかけてきたのは誰でしょう?

「よっしゃ~。今日もいっちょやりますか!!」


2日目の開始は昨日できなかった<調合>スキルを用いての依頼の達成だ。

気合も十分に南門へ移動するバンクであった。


「こんにちは~。」


バンクは南門にいる兵士に挨拶を行う。


「お、ご苦労さん、森に狩りかい?」


「いや、<調合>

スキルの依頼をこなすために薬草を採りに行こうと思いまして。」


「そうか、回復薬は常に必要だからな助かるよ。<調合>スキルがあれば薬草なんかは見分けがつくかもしれんが、持って無い生産スキルに対応した素材は見分けがつかないだろう。その時は対応する店に持っていけば手数料程度で鑑定してくれるぞ。」


「重要な話をありがとう。わからないものがあったらそうさせてもらうよ。」


「こちらこそ足りないものなんかを補充しれくれるのはありがたいからな。気をつけるんだぞ。」


たわいもない挨拶から重要な話が聞けて昨日全ての店に回ったのに何も情報がなかったのはなんだったんだと思うバンクであった。


「ん〜。薬草、、薬草はっと、、、あった!」


まだ森も浅く木もまばらでまだ森というよりは林といった方がいいぐらいのところに目的の物はあった。


「ん。見た目は普通の草だなぁ、採取ポイントが無かったら全くわからないなこれ。お、薬草以外も取れたな。」


----------

薬草 希少値:1

取り込むと体を治癒する薬効を持った野草。

----------

木の枝 希少値:?

???

----------


「薬草は想像通りだが、、、ほんとに対応してないスキルの素材は木の枝すら内容が見れないのか。


でもこれで見えれば調合に使えるってことで判断はしやすいと思っていいのかな?」


そんなことを考えながらも近くにある採取ポイントをしらみ潰しに探しては拾い探しては拾いを繰り返していた時。


「ピィィィィィヒョロォォォ!」


「ん?、、、うわっ!!


危ないな!探索ポイントに気を取られて魔物がいることをすっかり忘れてた。草原には探索ポイントがなくて魔物に集中してたから忘れてた。」


突然空から小さな鳥が滑空をして攻撃をしてきたのである。


「とはいえまだ浅い場所。倒せる、、、よな?」


そんな独り言は聞こえないといったように鳥は第二撃を放ってきた。


「くらえ![スラッシュ]!」


「ピィィィィィ、、、」


滑空してきた鳥に合わせてスキルを放ったところちょうど頭に当たったようで鳥は一撃で光の粒子へと変わっていった。


「クリティカルってやつかな?アイテムも入ってるし、よしよし。」


----------

鳥の羽 希少値:1

リトルバードの羽。小さく使用用途は多くない。

----------


「リトルバードっていうのか、いきなりの攻撃だったから名前を見る暇もなく倒しちゃったからな。さて薬草採りを再開しますかね。」


危なげなくリトルバードを倒したバンクは薬草を小一時間ほど採取して回ってから生産者ギルドに戻っていく。


「こんにちは。」


「はい、こんにちは。こちらは生産者ギルドとなりますがどのようなご用件でしょうか?」


「生産室を利用したいのですが利用方法と利用料金を教えてもらえますか?あと、レシピのようなものはあるのでしょうか?」


「はい、まずは生産室の利用方法ですがこちらの受付にどのスキルの生産室かを申し出ていただくことでご利用することができます。利用料は一回500リグで生産ギルドのランクが上がるごとに500リグずつ増えていきます。一回でも生産室から外に出ると再度入るために利用料が必要となりますのでご注意ください。

アイテムを置いたまま外に出てしまった場合は1000リグをお支払いただくことで保管庫からご返却できます。こちらもランクが上がると1000リグずつ増えていきますのでご注意ください。」


利用料は高くもなく安くもない値段だが一日に何回も使うと財布に小さくない打撃を受けることは間違いない。アイテムも置き忘れの無いように十分注意しようと心に決めるバンクであった。


「続いてはレシピですがまずバンクさんのお持ちのスキルを教えていただいてもよろしいでしょうか。」


「<調合>です。」


「はい、<調合>ですね。<調合>スキルを注視していただくと<調合>の画面が出てくると思います。そこにレシピとあって最初は初級ポーションのものがあるはずですがいかがでしょうか。」


バンクは教えてもらった通りに操作を進める。


「初級ポーションありました。薬草と水が必要なのか。」


「確認できたようですね。ではレシピの追加方法ですが、2つ方法があります。


まず1つめは書物や人から伝え聞くことにより既にあるレシピを入手することです。2つめは持っている材料を使って自分でレシピを作り出すことです。同じ調合品でもルートが違うものができることも珍しくはないので自分しか知らないレシピの探求などをしても面白いかもしれませんね。」


「ほぅ、自分でも作り出せるのはいいですね。生産室を借りるつもりでしたが材料が足りないのでまた後できますね。」


「はい、ではまたご利用の際は声をかけてください。」


材料が足りないことが分かったバンクは水があると思われる雑貨屋に向かう。


「あったあった。」


----------

水 希少値:1

どこにでもある水

----------


「どこにでもある水なら生産室に置いておいてくれてもいいのに、、、。これ下さい。」


「はい、水が20袋ですね。1袋10リグなので200リグとなります。」


水を購入したバンクはさっそく生産ギルドに戻り生産室を借りる。


「生産室利用で500リグとなります。外に出る際はアイテムの置き忘れが無いように気を付けて下さいね。また、汚れてしまった箇所も掃除等は必要ありません。次回使う際は最初の配置に戻っていますので。」


「ありがとうございます。気を付けます。」


お礼を言ってから奥にある扉を開けるとそこには理科の実験室のような部屋になっていた。


「フラスコ、アルコールランプ、すり鉢、、、完全に理科の実験だな。まぁさっそくだしやりますかね。」


バンクは薬草、水、すり鉢、フラスコを準備する。


「レシピ通りに、、、まずは薬草を1つすり鉢ですり潰す。」


ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ。


「よし、こんなもんかな?そうしたらフラスコにすり潰した薬草と水1袋を入れてよく混ぜる。・・・・おぉできたできた。キレイな薄い緑色の液体だな。」


----------

初級ポーション 希少値:2

回復量の少ない初級者が使うポーション

----------


「よしこれなら一気に作ってもいけそうだな。」


初の生産に成功して気をよくしたバンクは依頼を進めるために薬草5束をすり鉢でする潰し始める。


ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ。


「ふぅ。案外疲れるな、レベルが低いからかな?各フラスコに1袋ずつ水を入れて、薬草を分けていくっと。これで5本が完せ、、、い、、?」


バンクが作った調合品を見てみる。


----------

初級ポーション 希少値:2

回復量の少ない初級者が使うポーション

----------


「これはいい。」


----------

苦い水 希少値:1

ただの苦い水。健康にはいいかも?

----------


「なんだこれ、、、回復もしないし、、青汁か?レベルが低いうちから大量に作ろうとしたから失敗したと思っていいのかな。まだまだ一個ずつ作っていけってことか。」


そこから20束とってきていた薬草を全て初級ポーションにするもレベルの問題もあるのか成功が13本、苦い水が7本できる形となった。


「とりあえず材料もないし片づけて納品しちゃうか。」


生産室をでたバンクはそのまま作成した初級ポーション10本を受付に持っていく。


「はい、品質にも問題ないのでお預かりします。こちらにギルド証をかざしてください。・・・ありがとうございます。これで依頼は達成です。報酬は500リグとなります。」


「500リグか。初級ポーションだけだと生産室分合わせると赤字なんだな。最初の所持金が1000リグだから今は2800リグか。最初とはいえ結構かつかつだな。」


初期所持金の1000リグ、魔物討伐報酬の2000リグ、生産報酬の500リグが収入で生産室500リグ、水200リグが支出で現在のお金は2800リグとなる。


そんな計算をしていたバンクだが突然ひとつ気が付いたことがある。


「お腹減ったな。」


そう、この【TEO】には空腹度システムも存在しており、満腹度が1割を切るとステータスが30%程度低下してしまうのだ。


「露天に行ってご飯にしようかな。」


そういって生産ギルドを出たバンクは南の露天街におもむいたのだが、、、、、。


「いらっしゃ~い!スモールラビットの串焼きだよ~!」

「お兄さんうちの武器見ていってよそこらのものには負けないよ!」

「サンドワームの姿揚げはいかがかな~!」

「野草のスープが美味しいよ!!」

「あんちゃん軽師だろ?!この防具なんてどうだい!?」


もうカオスだ、なんでこんなに人が増えたんだろう。しかもサンドワームの姿揚げって完全にゲテモノ認定です、はい。歩くだけで疲れそうなのでスモールラビットの串揚げを3本だけ購入して中央部に戻って満腹度を満たす。


「ふぅ、疲れたけどこれうまいな。ゲームなのにこんな美味しい物が食べれるならそれだけでもやる価値があるよなぁ。っとは言ってもお金がないと何も始まらないからな、依頼受けておくか。」


バンク

冒険者10級:遊撃

生産者10級:調合

初級ポーション納品(0/10)


「ん?若干表記が変わってるな、マイナーチェンジでもしたのかな?たまには公式HPぐらい確認しないとダメかな。あとはスキルも確認しておこう。」


バンク

<短剣Lv5><軽鎧Lv3>

<眼力Lv4><回復魔法Lv2>

<調合Lv2>


「お?色々上がってる?・・・そうか昨日の討伐依頼の後に確認してなかったな。しかも<眼力>思いの他あがってるよ。理由はわからないけど上がって悪いことは無いからいいか。冒険者ギルドで森に出る魔物の依頼も受けてこようかな。」


大物というのか適当というのかバンクは深く考えることなく生産者ギルドから冒険者ギルドに移動をして依頼を探すことにする。


「あったあった。リトルバード討伐。他には、、、、木の枝の収集か、これもできそうだな。」


「・・の~・・・」


「他にはないかな~。」


「あの~!?」


「ん?俺?」


「そうです。そこのあなたです!!」

お読みいただきありがとうございます。

初登場のプレーヤーです♪( ´▽`)


今後どんな関わりになってくるのかな。


文字数4171也

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