82話 死闘②
『ふむふむ、なるほどなるほど、拓真よあれは強すぎる逃げるという選択肢もありだぞ』
新王はサタンを眺めてそう告げた。
わかるよ新王、俺だって逃げたいさ。
「ああ俺だって逃げたいさ、でもな新王、今回の仕事はあいつを止めることなんだ、すまないが逃げることはできない、覚悟してくれ」
『わかった、拓真の判断に従おう』
そう言って新王も覚悟決めた。
「侮れない奴が2人に増えたとは、おもしろい、小手調べだこれを受けてみよ、エンドスキル発動、大獄波!」
そうして距離が離れているが、サタンは自分の拳に気を溜めて空気を殴りつけた。
『ズドォン』
サタンが空気を殴りつけると強烈な衝撃波が起き、こちらに向かってきた。
「やるぞ新王、固有スキル発動、真結界!」
『ギュイン』
俺は固有スキル、真結界を前方に張った。
『バギィ』
そして衝撃波は俺の結界に激しく衝突したが、真結界は無傷だった。
「ほほう、中距離とはいえ俺の大獄波を防ぐとは、なかなかに硬いな」
「そりゃどうも、さて次は攻撃といくよ、固有スキル発動、真結界【形態変化】結界龍」
『グォォォ』
俺はそのままにしてある結界を形態変化させ、巨大な結界龍を作り上げた。
「ふっ、おもしろい、さすがは侮れない奴よ」
「余裕だな、ならそのまま喰らってくれると助かる、行け結界龍!」
『グォォォオオ』
そうして結界龍は、サタンへと突進する。
「エンドスキル、破獄!!」
『バギィ』
サタンは自身へ向かってくる結界龍を紫色のオーラを纏った拳で殴りつけた。
「くっ、なんて力だ」
結界龍はサタンの拳と激しくぶつかり合っているが、まったく押し負けていない、むしろ押し勝ちそうだった。
『グォォォオ』
「ぐはっ」
そうして結界龍は、サタンを吹き飛ばした。
「ふははは、結構効くな」
サタンは5メートルほど吹きとんだが、すぐさま立ち上がり、笑ってそう言った。
タフすぎんだろ……。
そして結界龍はサタンを吹き飛ばすとボロボロと崩れていき、跡形もなく消えてしまった。
「さすがにこれでは終わらないか」
「まぁ終わらんだろう、俺は最強の魔族だからな」
「そうかよ」
「お主、見たところ遠距離タイプだな、なら近距離で行かせてもらうぞ」
『シュッ』
そう話すとサタンは一瞬で姿を消した。
「ど、どこに行った」
「ここだよ」
気がつくと眼前にサタンの拳があった。
まずい、死ぬーー。
『バギィィィ』
気がつくと俺の目の前に真結界が張られていた。
『わしもおるのでな、忘れんでくれよ魔族』
新王はそう言って俺を真結界で守ってくれた。
「ふっ、一筋縄ではいかないようだな」
サタンは拳を下ろしそう言った。
「お互いにそう簡単にはいく相手ではないって事だよ、あんまし俺を舐めるなよ」
「舐めてはないさ、ただな柴崎、お前は俺にとっては前座に過ぎないんだ、来ているんだろうあいつも……神宮寺も」
「……さぁどうかな?てか名前知っていたのか」
「ああ知っていたさ、屋敷から色々聞いているよ脱サラ攻略者、柴崎拓真よ」
そう言ってサタンは真顔で俺を見つめた。
……脱サラって、魔族のあんたにその言葉の意味わかるのかよ。




