74話 開戦②
ーー5分前
柴崎、神宮寺、仙道、四季の4人はダンジョン内へ入るため、入り口へと向かっていた。
「おい、柴崎ちょっといいか」
「どした神宮寺?」
「あいつが来てるぞ、多分、槙島の野郎だ」
ダンジョンへの入り口が目の前に迫るところで、神宮寺は柴崎にそう伝えた。
「わかるのか?」
「ああ、多分だがあいつの連れているダンジョンアイテムの気配だと思うが……」
「あの道化師ですね、神宮寺さんの不死鳥と同じ類のものですし何か通じる部分があるのかもですね」
神宮寺の発言に四季が反応してそう答えた。
「なるほど」
「まぁそういう事かもな、てなわけで俺はいくから、お前らは先にダンジョンへ向かってくれ」
「ああ、神宮寺頼んだぞ」
「おう!」
そう言って神宮寺は空へと飛び立った。
「……」
飛び立った神宮寺を見て、四季は少し納得のいかない表情をしていた。
「どうしたの四季さん?」
「いえ、ただ私も神宮寺さんと共に槙島を捕らえに行きたかったと思いまして」
「ああそうだね、四季さんはこの前の事もあるし、リベンジしたいよね」
「ええそうですね、ただ行きたいとは思っていますが、行くべきでないと考えているので、ここは我慢します」
「そうだね、四季さんは槙島の能力と相性があまり良くないし、ここは神宮寺に任せよう」
そう言って柴崎は四季にニコッと笑いかけた。
「あ、珍しい拓っくんが笑ってる」
「え、そんな珍しいかな?」
「うん、いつも余裕ない顔してるからさ」
「……そ、そうなんだ」
仙道がそう真顔で答えると、柴崎は悲しい顔をした。
「でも、柴崎さんは頼りになりますよ、大丈夫だと思います」
「し、四季さん……ありがとね」
四季のフォローにより、柴崎は立て直し3人はそのままダンジョンへと入っていった。
ーー現在、神宮寺サイド
「へぇ争奪戦ねぇ、中々面白いじゃねぇかよ」
「はは、そう言ってくれると嬉しいよ、それより神宮寺、柴崎はどうした?」
「あ?知らねぇよ、まだホテルとかで寝てんじゃねぇか」
「隠すなよ、ここへ来ているのは知ってるんだ、教えろ神宮寺」
「ふっ、嫌だねてめぇの指図は受けねぇ」
『ボウッ』
そう言って神宮寺は、自身の周りに炎を激らせる。
「お前1人で俺達は止められないよ」
「こっちはお前1人でも止められればそれで十分なんだよ、あとはどうせ雑魚ばっかりだろケイメイなんとかなんて」
槙島の煽りに神宮寺はそう挑発して返す。
その挑発に槙島が乗ることはないが、近くにいた他のメンバーには十分な挑発だった。
「おいそこのアホ、誰が雑魚だって」
神宮寺の挑発により、天山黎人は建物の影から姿を現した。
「黎人、安い挑発だ乗らなくていい」
「首領、すまないがこいつとは俺がやりたい」
「……仕方ない、君に任せるよ」
そう言って槙島はその場を去ろうとする。
「おいおい、逃すわけねぇだろ!固有スキル発動、神炎閃火!」
『ブワッ』
去ろうとする槙島へ神宮寺が炎を放った。
『バシュッ』
神宮寺の放った炎は、槙島に届く前に天山が間に入り、手刀で掻き消した。
そうしてその隙に槙島は姿を消す。
「へぇやるなお前」
「調子に乗るなよ神宮寺、俺は鶏鳴狗盗で1番強いんだ」
「また1番か、最強はいつでも疲れるねぇまったく」
「戯言を言っていられるのも今のうちだ、SSSレアダンジョンアイテム鬼神の仮面、解放!」
『ゴウッ』
天山が懐から取り出したその仮面を被ると辺り一体が吹き飛び砂煙が起きた。
「おいおい魔族の次は鬼かよ」
そうして砂煙が晴れると、そこには青い姿の鬼がいた。
『神宮寺、この姿の俺は最強だ』
そしてここに、鬼神・天山黎人と不死鳥・神宮寺倫也の戦闘が今始まる。




