36話 2体の魔族
「はぁはぁ、柴崎、逃げろ!」
「逃げられる状況じゃないし、忠信さんを置いて逃げるとかできないですよ」
魔族2対の相手を一度にか。
やれやれ俺が1番の貧乏くじっぽいねこれは。
「覇王の耳飾り発動」
「あら、やる気なのね、いいわね気概は好きよ」
やるにはやるのただがここは屋内だ。
あまり大きな攻撃はできないな
「スキル発動、魔弾!」
「あらあら控えめなスキルね」
『ボウッ』
そう言ってベルフェゴールは魔弾を素手で受け止めた。
まぁ防がれるとは思ったけど、素手とはな。
これは屋内と気にしてたらすぐ殺されそうだ。
「アルティメットスキル発動、雷帝の剛腕」
『バチチ』
「へぇ強いの使えるじゃない」
「ベルフェゴール!舐めるなよ、そいつは俺と引き分けた事があるくらい強いぞ」
アルティメットスキル、雷帝の剛腕。
消費ポイント18,000で、両腕に雷帝の雷を一定時間纏う事ができるスキルである。
効果範囲は狭いが威力は20,000越えで、大輪玉よりも強い。
これなら対象を魔族に絞れるから屋内の破壊は最小限に留められそうだしな。
「そんな風に言わなくてもいいでしょ、まぁ舐めはしないけど」
『ジャキッ』
そう言っベルフェゴールはどこからともなく大きな鎌を出してきた。
あんな大鎌どこから出したんだ。
まぁでもあれを躱して懐に入らないとだな。
「いくぞ!スキル発動エアダッシュ」
「来い来い、2つにしてあげるわ」
そう言ってベルフェゴールは大鎌を振りかぶる。
このタイミングで行くと真っ二つになってしまう。
だからさらに加速する。
「スキル発動、エアダッシュ!」
「なっ!」
俺は1回目のエアダッシュで中間距離まで進み、そこからさらにエアダッシュを使いベルフェゴールのタイミングを狂わせた。
そうして俺はベルフェゴールの懐に入ることに成功する、ここだ!
「食らえ雷帝の剛腕!」
「ぐはっ」
雷帝の剛腕をもろに受けたベルフェゴールはそのまま奥の壁に吹っ飛んでいった。
雷帝の剛腕は威力は20,000ほどだが、俺の場合新王の耳飾りの効果により威力は倍になる。
これで倒せると後が楽になるんだけど……。
「やはりお前は強いな」
俺がベルフェゴールをふっとばすのを見ていたもう1人の魔族がそう言ってきた。
そういえばこいつ何もしてこなっかったな。
「どうも、あんたは来ないのか?」
「私か?いやいやベルフェゴールがまだ終わってないだろ」
なるほど、ベルフェゴールが俺と戦っている時は手を出さないでいるのか。
てかやっぱりベルフェゴールの奴動けるのかよ……。
『ガラッ』
「……油断した、なかなかやるわね、貴方」
見ると奥の方でベルフェゴールがムクっと起き上がっていた。
あれで倒せないのか、やれやれ魔族のタフさは尋常じゃないな。




