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30代からはじめるダンジョン攻略!脱サラ男によるダンジョン攻略術。  作者: 神崎あら
新宿襲撃編

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30話 組合本部


ーー45分前


 『ズォ』

 「本部の屋上か」


 屋敷の転送により、東條は組合本部の屋上にいた。

 

 「一体なんで俺をここに」

 「ほうなんだ、さっそく予定変更か?」


 転送された東條の背後にいた何者かが現れた東條を見てそう呟く。

 

 「……お前は?」


 背後の声を聞いて東條が振り向きそう言った。


 「私は魔王だよろしく、君は?」


 自称魔王は突如現れた東條にそう訊ねた。

 上背は2.5メートルほど、細身で灰色の肌、頭には2本の角。

 そしてとてつもなく不気味なオーラを放っていた。

 その様子から東條はそいつが嘘をついておらず、魔王である事を即座に理解した。


 「東條だ、おそらくだが俺はお前と戦わなければならないようだ」

 「そうか、だが仕方ないそれもまた運命なのだろうな」

 「 SSSレアダンジョンアイテム、神葬琰剣、嶺王の首飾り、解放」


 東條はSSSレアダンジョンアイテムを二つ解放し魔王に対して初めから全力で向かう。


 「凄まじい魔力だ、東條お前、強いな」

 「どうも、固有スキル発動、聖炎」

 『ブワッ』


 そうしてそのまま東條の聖炎が魔王を襲った。

 だが魔王は動く事なくそのまま受ける。


 「凄い力だ」

 「……何故受けた?」

 「君の力量を知りたくてな」


 魔王はそう言うとニヤリと笑った。


 「そうかならこれはどうだ、大聖炎」

 『グワッ』

 「おっ」


 そうして魔王を豪炎が包む。

 大聖炎、神葬琰剣の【奥義】を除いた中で最高出力のスキル。

 並の魔族なら灰にでき、貴族の魔族であっても大ダメージは免れない。


 「はぁはぁ、さすがに効いたな」

 

 魔王は少し腕が焦げた程度でほぼ無傷だった。


 「……ありえん」

 「そうか?でもこれが現実だ、そしてこれもまた現実だ、エンドスキル発動、ヘルグラビティ」

 『グンッ』

 「なっ」


 強力な重力が東條を襲った。

 体重が何十倍にもなる感覚、嶺王の首飾りにより強化された東條なら押しつぶされる事はない、ただ片膝をつく程度。

 だがその片膝つく程度でも東條は焦った。


 「ほほう、東條お前かなり強いな、このスキルを受けたものは大抵一瞬で肉塊になるというのに」

 「……神葬琰剣【奥義】葬琰延火」


 焦った東條はそのまま奥義を放った。

 東條にとって奥義は最終手段ではない。

 合計3発撃てる、最高出力のスキルである。

 奥義は大体の場合敵の量が多い時や小手調べの時に使う、だが今回は違う、東條は恐怖心から放ったのだ。

 

 『グォォオ』

 「こ、これは死ぬな」


 そのまま魔王は灰となった。

 【奥義】神葬延火、東條を中心に大きな火柱が立ち、辺りを焼け野原にする固有スキル。

 出力は攻略者の中で最強である。

 

 「……こんな感覚初めてだな、魔族が怖い……か」


 魔王が灰になったのを確認すると、東條は剣を地面に刺し片膝をついた。

 攻略者になって5年、東條が魔族やモンスターが怖いと思ったのは初めての感覚である。

 最初からSSSレアダンジョンアイテムの適合であったため東條は未だ苦戦を知らない。


 『シュオオ』

 「なんだ?」


 終わったと安堵したのも束の間、魔王の灰が一つに集まりだし、形を成し始めた。


 「ど、どういうことだ」

 「効いた、凄く効いた、お陰で命が一つ減ってしまったな」


 そうしてそのまま魔王は復活した。


 「う、嘘だ今確かに死んだはずだ」

 「ああ死んだよ、でも私は命を4つ持っているんだ」 

 「い、意味がわからん」

 「まぁ理解しろとは言ってないしな、エンドスキル発動、天地動転」


 『ゴォォォ』

 

 魔王がそう言うと地面が急に物凄い揺れが起き、10秒ほど揺れ続け収まった。


 「何をした?」

 「このビルの地盤を揺らしただけさ、まぁあと2回くらい同じ事をすれば倒壊するだろうけど」

 「……何が目的なんだ?」

 「探し物をしていてね、SSSレアダンジョンアイテム、魔力生成の泉、別名スキルポイント生成機」

 「何故それを……くそっ、屋敷か」


 SSSレアダンジョンアイテム、魔力生成の泉、これは組合本部の地下で厳重に管理されているもので、現在もランキング13位、北条弥生が守っている。


 「このアイテム使って電気を元に魔力を生成し、それによって生まれた魔力をスキルポイントとして君達は運用しているのだろう」

 「……」

 「そんな便利なもの奪わないわけないよな」


 魔王はそう言ってニタっと笑った。

 しかし魔王にもわからない事がある、そう炎が消えずにまだ残っていること。

 神葬延火の炎はずっと魔王と東條を囲んだままだったのだ。



 


 

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