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27話 祭十蔵vs屋敷

 「祭さーん、早く始めましょうよ」

 「……」


 柴崎が本部へ向かい、残った祭、火野、不動、雛菊の4人は2体の魔族と屋敷と睨み合いを続けていた。

 なかなか動かない祭に屋敷が挑発をしたが、祭は微動だにしない。


 「……よし、決まったぞ、火野くんはあの女の魔族を、不動くんはあの長身細身の魔族を頼む、俺は屋敷をやろう、雛菊ちゃんは皆んなのサポートを頼めるかな?」

 『了解!』


 祭の作戦を聞いて各自相対する敵の元へ向かった。


 「俺の相手はやっぱりあんただよな、祭さん」

 「屋敷、ひとつ聞きたい何があった?」

 「いやいやその質問は答えられないっしょ、それに俺に口を割らせたいならさ、わかるっしょ! SSSレアダンジョンアイテム雷霆雲、解放!」


 屋敷は二つ目のSSSレアダンジョンアイテム、雷霆雲を解放した。

 雷霆雲、如意棒のような見た目の武器であり、スキルポイントを消費して雷の固有スキルを使用して闘う。

 これに加えて屋敷はSSレアダンジョンアイテム、霊王の銀時計も使っている。

 嶺王の銀時計、これは適合者の基礎ステータスの上昇とあらゆる属性耐性を付与するアイテム。

 これにより屋敷は、炎、水、雷などの属性攻撃への防御力がとても高い。

 つまり屋敷を倒すには属性攻撃ではなく純粋な攻撃力が必要になるのだ。


 『バチバチ』

 「固有スキル発動、雷霆!!」

 

 固有スキル、雷霆。

 棒の先端から強力な雷を放出して攻撃するスキルである。

 

 『バチン』


 屋敷の雷は祭に届く事なく、祭の手前で何かに弾かれ消失した。


 「やれやれ屋敷くん、そんなのが俺に効くと思ってるのかい?」

 「クッソ、やっぱり弾かれたか、相変わらず硬いですね結界」


  SSSレアダンジョンアイテム、霊王。

 神宮寺の不死鳥と同じダンジョンアイテムという事になっている者で、祭はこれの適合者である。

 霊王の適合者には、霊王から特殊な結界と霊力を与えられており、祭はその結界を自身の周囲に常に張っており、半端な攻撃では傷一つつかないのだ。


 「まぁな、奥義でも撃ってこいよ、そしたら割れるかもしれんぞ」

 「いやいやまだ早いでしょ」

 「そうか、なら次はこっちからいくぞ霊力解放、霊光波!」

 『ギュン』

 

 祭りは右手から霊力を圧縮させたレーザーを発射した。


 「雷霆!」

 『ズドン』

 「やるな屋敷くん、俺の技を相殺するなんて」


 レーザーに対し屋敷も雷霆放ち相殺した。

 威力はほぼ互角、しかし祭には結界がありこのままやっても長引くだけである。

 屋敷の頭に【奥義】が過るが、【奥義】を使えばたとえ祭を倒せても他の攻略者に自身が倒されてしまう。

 そのリスクを解決しない限り【奥義】は撃てない、少なくとも今は撃てない、アスモデウスや他の魔族が攻略者を倒してくれれば撃てる、その時が来るまで耐えれば良い、屋敷はそう考えた。

 だがその為には、現ランキング3位、元1位の男の攻撃を凌ぎ続けなければいけない。


 「はは、無理ゲーすぎるな、ま、でもやれるだけやるか、雷速!」

 『ギュン』

 「なっ!?」


 屋敷は固有スキル、雷速を使い一瞬で祭の眼前まで詰めた。


 「至近距離ならどうですかね、雷剛雷霆!!」

 『ドゴォン』


 固有スキル、雷剛雷霆。

 雷の力を棒の先端に集め相手を殴りつけ、そのまま雷霆叩き込む力技である。

 

 『ピキッ』

 「……マジかよ」


 屋敷の攻撃により、祭の結界にヒビが入った。

 

 「はは、やってみるもんだな、祭さーん、結界ごと次はいきますからね」

 「……はぁ、だから若い奴の相手は嫌なんだよ、やる気凄すぎでしょ、勘弁してくれよ」


 祭から先ほどまでの余裕は消えていたが、どこか嬉しそうではあった。


 「俺はあんたを超えるんだ」

 「ああ、超えてくれ、でも願わくば攻略者として超えてほしいね……」


 

 

 


 

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