第2話 現代のダンジョン戦闘
「おし!着いた第五層」
北関東第25番ダンジョン、最下層。
攻略者数4人の難関ダンジョンの最下層、痺れるなぁ。
とりあえず、今の俺のスキルポイントの確認だけしておこう。
俺は専用のスマホ型端末で現在の残存スキルポイントを確認した。
残りのスキルポイント700。
まぁ4日目だしこんなもんか。
スキルポイントとは、攻略者のランクに応じて組合から支給されるポイントであり、これを消費して攻略者はスキルを運用する。
スキルの運用方法は簡単で、スマホ型端末と連動しているグローブやブーツ、そして制服を身に付ける事で使用可能だ。
またスキルには様々な種類があり、その数数百種以上。
攻撃系のスキルから、回復系、防御系、探索系などカテゴリーも豊富にある。
ただ一度に端末にセットできるスキル数は決まっており、俺の場合は10個まで。
ちなみにスキルはネットが使える環境なら好きなスキルにいつでも入れ替えができる。
まぁこのダンジョンにはまだネットは通ってないから今は入れ替えできないけどね。
「さてと、このダンジョンの核を探すかな」
『ドゴンッ』
なんだ!?
近くで大きな音がした。
この感じ、誰かがダンジョンモンスターと戦闘してるな。
しかもこの音はブレスだ、なら相手はドラゴンだ。
まずいな、攻略者次第では殺されてしまう。
ここは助けに行こう。
「大地!やめて逃げようよ」
「いやだめだ、ここで逃げたらこいつが追ってくる、そしたら全滅だ、だからここは俺が食い止めるからお前らは逃げろ」
大きな音のした方へ走ると、若い男女のパーティーがドラゴンと戦っていた。
4人いて、前衛の男1人がドラゴンと相対し、女2人がその後ろで待機しており、もう1人の男は近くで倒れていて動きがない。
猶予はないな、やるしかないか。
「おい!状況を教えてくれ」
俺はすぐさまスキル、エアダッシュを使い倒れている人の元へいった。
「だ、誰だあんたは?」
俺に気が付いて前衛の男がそう訊ねてきた。
「攻略者だ!回復系のスキルが使えるから、治療する!」
「本当か!助かる」
俺はそう伝えるとすぐさま治療を開始した。
スキル、ヒールアップ。
消費ポイント20の低コストスキル。
ただ、あるアイテムのお陰で俺がこれを使うと低コストながら強力な治癒能力となる。
「うっ……ここは」
「嘘でしょもう気が付いてる、すごい」
回復し起き上がった男を見て、女の一人がそう言った。
「もうこれで大丈夫だろう」
さてと次はあのドラゴンをどうにかするか。
「すまん、前衛の君、少し下がってもらってもいいかな?」
「え、ああわかった、でもあのドラゴン相当強いぞ」
「ああわかってる、でも問題ないさ」
スキル発動、アナライズ。
解析系スキル、アナライズ、消費ポイント15。
効果は相手のレベルとスータスを確認できるというもの。
なるほど、あのドラゴンはレベル25か。
結構強いな、まぁでも1発でなんとか仕留められそうだ。
「なぁ、どうすんだよあんた、あのドラゴンに勝てるのかよ」
「問題ない」
「……ん?あんた右手に指輪してんのか?」
「ああ、これか、そうだな、まぁ大したもんじゃないけどね」
嘘である。
そうこの指輪こそが俺の強さの秘密。
SSレアダンジョンアイテム、新王の指輪である。
効果はあらゆるスキルの出力を10倍にするというものだ。
この指輪のお陰で俺のスキルは全部、10倍の出力となっている。
それにより、ただの低コストスキルが強力スキルに早変わりするのだ。
「さてとドラゴンよ、すまんな死んでもらうぞ」
スキル発動、ブラスト。
攻撃系スキル、ブラスト、消費ポイント70、威力は400ほど。
だが新王の指輪の効果で威力は4000となっている。
そうして俺は右手から青い光の弾を放った。
『ズドンッ』
轟音とともに光の弾はドラゴンを貫通した。
「す、すげぇ、あ、あんた何者なんだ?」
「え、俺かただの通りすがりの冒険者だよ」
「あー!思い出した!その赤い指輪に赤と金のピアス、そしてその真っ白い服、あなた攻略者ランキング7位の柴崎拓真でしょ!」
ば、バレてしまった。
まぁでもカッコ悪い二つ名まではバレてなさそう……。
「え、柴崎拓真ってあの脱サラ攻略者の?」
やべぇ、バレてた。
柴崎拓真、攻略者ランキング第7位にして、現在人気上昇中の攻略者。
ただし通称が脱サラ攻略者である。
あー、あってんだけど、クソダサいんだよなぁ。
まぁそこにアラサーが付かないだけましか。




