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114話 才能


 SSSレアダンジョンアイテム、嶺王。

 この英霊は他の英霊たちとは格が違う。


 『ふむふむ、見える見えるぞ小夏、大量の魔族がこちらへ向かってきておるわ、おそらくだがまだまだ増えるだろうよ』


 ビルの屋上から嶺王は、迫り来る魔族の群れを見下ろしそう言った。


 「嶺王、この中央区を取り囲む城壁を作りたいの、やれる?」

 『ふむ城壁か、問題ないな』

 「ならやろうか」

 『おう』


 嶺王の能力は、構築と防御である。

 あらゆる物の防御力を上げる事ができ、様々な城も想いのままに建築可能。

 もちろん自分で構築した城も強化できる。


 「すぅ、範囲はここかを起点に半径1キロ、作るのは高さ15メートルの城壁、出口は2つ、うんイメージはできた、固有スキル発動、鉄城生成!」

 『ゴゴゴ』


 御影が固有スキルを使うと、中央区内に大きな城壁が出現した。


 『ふむふむ悪くないな、さすがは小夏、良い城壁だ』

 「ありがと、でもこれだけじゃ安心できないね、やっぱりもっと戦力が欲しいよね」

 『それなら大丈夫だろ、あの祭とかいう酒臭い攻略者が来るのだし』


 嶺王からしても、祭十蔵という攻略者はかなりの手練である。

 しかし嶺王は祭の誘いを断り、御影を適合者に選んでいる。

 別に祭が嫌いだからではない、嶺王は無類の女好き、男を適合者にすることなど端から考えていない、そんな嶺王が祭の誘いを断るのはもはや必然なのだ。


 「祭さんね、多分今回もお酒の失敗で遅れてるっぽいよね、ほんと勘弁してほしいよ、私もそうだけど、連夜くんや司にも迷惑かけてさ……司、大丈夫かな」


 東條司と御影小夏にはとある縁がある。

 それはまだ司がAランク攻略者だった頃、御影と東條は臨時でパーティーを組んだ事が一度だけある。

 そこで御影は司に窮地を救われており、そこから御影は司に恋をしているのだ。

 余談だが、東條司は同業者によくモテる。

 そして嶺王はそんな司の事がもちろん嫌いである。

 

 『小夏よ、あんな阿呆のどこがいいんだ?』


 嶺王は嫌味っぽくそう訊ねた。


 「え、どこってそんな、自分だって大変な時とかに周りを気遣う優しさとか、誰も行きたがらないやりたがらない事を率先してやる事かな、あと顔が好み」


 御影は司の良いところを幾つか挙げ、それを聞いた嶺王はそれを聞き少し不機嫌になった。

 余談だが、司の顔が好みな攻略者は沢山いる、別に御影だけが彼に恋をしているわけではない。


 『まったくほの字になりおって、あーあ、聞くんじゃなかったなぁ』


 嶺王はつまらなそうにそう言った。

 

 

 

 

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