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106話 北海道へ


 「ふぅ、危ない危ない柴崎のやつ勘が良すぎるだろうよ」

 「あ、十さん電話終わったのー?」

 「うん、終わったよー、愛ちゃーん!」


 祭はそう言ってキャバ嬢の愛に抱きついた。


 「祭よ、お前ほんとに昔から変わらねぇよな」

 「まぁなそれよりも関、北海道のこと教えてくれんか?」


 ここは銀座にあるとるキャバクラ。

 ここで祭は元攻略者で、現在はフリージャーナリストの関辰典と会っていた。


 「まだ調査中だが、とりあえず司くんは生きてるよ」

 「そうかそれは安心したよ」


 元1位東條蘭丸の弟で、ランキング13位の東條司は現在、北海道にて未踏破ダンジョンの調査中である。

 しかし3日前から連絡が取れておらず、心配した祭が旧友である関に頼み、司の現状を調べてもらっていた。

 司の北海道調査は極秘任務なので、本部の人間は使えないため、祭は関を使ったのだ。


 「まぁ連絡は取れたが、おそらく電話とかはできないだろうな」

 「ほう、それはまたどうしてだ?」

 「屋敷くんだよ、あの子のダンジョンアイテムが特定の電話を傍受できるらしくてさ、司くんはそれが原因で祭と連絡が取れないらしい」

 「それは難儀だな」


 屋敷はSSレアダンジョンアイテム、狂道化師の耳飾りを持っている。

 このアイテムは、特定の人部の使っている電話やメールなどの連絡ツールの内容を、適合者に伝える能力有しており、それにより司は現在連絡ができない状況となっているのだ。


 「まぁな、でも俺の持っているダンジョンアイテム霊王の幻影鳥を使えば、手紙の受け渡しならできるから今後それで司くんとやり取りしてくれ」

 「助かるよ関」


 そう言ってニコッと祭は笑った。


 「それで行くんだろう北海道、いつ行くんだ?」

 「明日かな朝イチで、俺と蘭方、雛菊の3人で行くつもりだ」

 「ほう、雛ちゃんも行くのか」

 「ああ、お前の愛弟子も今や立派な上位ランカーだよ、誇れるな」

 「あ、ああそうだな」


 関辰典と雛菊は過去にコンビを組んでいた時代があり、関にとって雛菊は可愛い愛弟子である。

 

 「どうだ関、また雛菊に会いたいだろ?」

 「え、いやいいかな」

 「なんでだよ!」

 「いやあの子さ、めっちゃ扱いづらいから……」


 そう話すと関は遠くを見つめた。

 雛菊はかなりの偏食で、基本的に野菜が食べれない。

 それを何回も関は指摘したのだが、結局食べず。

 そのほかにも雛菊には、遅刻癖、水分補給はドクターペッパーのみ、食後は必ずねるねるねるねーを食べるなどがあり、正直、関はもうあの子には関わりたくないと内心思っているのだ。


 「まぁまぁ照れ隠ししなさんな、今度合わせてやるからさ」

 「ああ、ありがとな……ほんとは会いたくないけど」


 関は小さくそう呟いた。


 「愛ちゃん、今夜は飲むよ」

 「えー、でも明日早いって言ってたじゃん」

 「なっははは、俺を誰だと思ってる最強の攻略者、祭十蔵だぞ酒なんぞに飲まれるか!」


 翌朝、祭は朝6時集合のところ、11時に起床し先に行った蘭方と雛菊を追うように1人で飛行機に乗り、北海道へと向かった。

 

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