99.5話 深夜の毎週ダンジョン
「さて!今日もはじまりました、深夜の毎週ダンジョン!えー、ラジオパーソナリティを務めますのは私、番組の方の司会をしております、瀬古ライルでございます!よろしくお願いしまーす」
瀬古ライルの元気な挨拶で番組は軽快にはじまる。
毎週土曜、深夜0時より文明放送にて絶賛配信中のラジオ、深夜の毎週ダンジョン。
ゲスト2人と瀬古によるやり取りが話題の人気番組である。
「さぁて、今日のゲストのご紹介です、ランキング5位柴崎拓真さんと同ランキング8位雛菊碧さんでーす」
「よろしくお願いします!」
「ちわーす」
「はいどうもねー、いやぁ組合が新体制になって1週間経ちましたけど、実際どうなんです、変化とかありましたか?」
番組が始まり最初の掛け合いが始まる。
基本的に無難な回答が多い柴崎と、何かと問題発言の多い雛菊は番組で共演することは多い。
「はい、変化はありました、まず本部が新宿から仮設ではありますが品川に移設したので、新幹線にすぐ乗れるので、地方への移動は楽になりましたね」
「なるほど、確かに品川駅なら本部で会議をした後にすぐ新幹線に乗るなんて事もできますしねぇ、雛菊さんはあります、何か変化とか?」
「うーん、新本部にドクターペッパーがない事が最近悲しかったかなぁ」
「……な、なるほどぉ、雛菊さんらしい意見ですね」
「はは、本当にそうですねぇ、雛菊らしいです、はい」
雛菊の謎な返答に焦る2人。
しかし前振りはできたので、本題へと進行していく。
「はいそれでは今回、身の回りにあった変化についてのお便りが、ゲストお二人宛に届いておりますのでそちらを読んでいきたいと思います」
「まずはこちら、ペンネームわたがしさんからのお便りです、"私は最近転職をして、前職とはまた違った職種に変わりました、やり方などがまるで違うので毎日大変です、お二人はやり方が変わった際、もしくは新しく教わる際に気をつけていることはありますか?"という事でね、早速お二人に伺っていきたいと思います」
「難しい話ですね」
柴崎はそう言って腕組みをした。
「ええそうですね、やっぱり違う業界だと苦労する事多ですもんね」
「はいそうですね、私も元は事務員でそこから攻略者になって苦労しましたよ、やっぱり体力とかめっちゃ使うのでこの仕事」
「なるほど、やっぱり攻略者は体力が大事ですよね」
「はい」
瀬古と柴崎の掛け合いが落ち着き、場の空気的に、雛菊が話す番だよ的な空気になった。
「うん、あーしはね"そんなん当たり前じゃね"って思うようにしてるよ」
「なるほど」
「やっぱり職場の雰囲気とか関わる人が変わるとさ、今までの自分じゃ上手くいかないこと増えるじゃん?でもさそれって当たり前なわけよ、てなわけであーしは新しい環境に行って、いろいろ教わる時は、知らなくて当たり前、できなくて当たり前で考えるようにしてるかなぁ、そんで失敗を恐れず前に進む的な?」
「ひ、雛菊お前……」
「な、なんだよ拓真っち」
「ほんと、たまにクリティカルヒット出すよな」
雛菊の何気なく発したこの言葉は、SNSでプチバズりを起こし、そこからネット上のとある界隈で雛菊は、"意外と話せるギャル"と呼ばれるようになった。




