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2度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました  作者: 七詩


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「こちらがこの街で一番高価な装飾品の店です。海でしか手に入らない素材など使っていてかなり高価ですが、私はこの店の物しか肌には合いませんの」


そう言って豊満な胸に沈みそうなネックレスや耳たぶが落ちるんじゃないかと心配になるほど大きな石の付いたピアスを見せてきた。


「綺麗ですね」


別に装飾品が欲しいわけじゃないので軽く見て次に行こうかと考えているがエルムはここから動く気が無いのか店の店主を呼び付けたりしている。


「ユウリ、大丈夫?」


本当ならユウリが興味ありそうな物を見たかったのにとため息をつく。

ユウリは大丈夫と子供ながらに気を使っていた。


「これはこれはエルム様!今日はどのような物をお探しですか?」


すぐに店の店主らしき人が出てくるとエルムを見てごまをするような仕草をしている。


本当にここの常連なのだろう。


「今日はウィリアム様からプルメリア様を案内するように言われて連れてきました」


エルムは自分の店のように振る舞い私を紹介する。


店主は私に視線を向けるとハッとして固まった。


「どうされました?」


何故か頬が赤くなり動かなくなっている。


「申し訳ありません! あまりに美しくてびっくりしてしまいました。あなたのように美しい方が当店の商品を身につけて頂けたら光栄です」


店主はそう言うと思い出したかのように部屋の奥に行き金庫の中から高そうなネックレスを取り出してきた。


「お客様のような綺麗な髪には、この海のような深い蒼色がお似合いです」


キラキラと輝くネックレスは確かに素敵だった、特に中央に付いている大きな石が蒼色でウィリアムの瞳の色に似ている。


「おとーさまみたい」


ユウリもそれを見てウィリアムを思い出したようだ。


「そうね、あの人の瞳に似ているわ」


そしてこちらをキラキラと見上げるユウリの瞳の色にも見えた。


気に入ったが値段も張りそうだし私の買い物で来たわけじゃないので断ろうとした。


「素敵! こんないいものがあるのに私に内緒にしていたの?」


エルムが横から覗き込み店主を睨みつけている。


「こ、これは当店で一番の品で……そのエルム様の赤い髪ではこの色は喧嘩してしまうというか……」


店主はしどろもどろに言い訳をしている。


確かにエルムは真っ赤な髪色で装飾も赤い物が多く少し色が優しめのこの品は彼女の雰囲気には似合わない気がする。


「いいえ。気に入ったから、これ頂くわ」


エルムは私を見てフンと顎をあげる。

まるであなたには買えないでしょと言われている気分になり、前世で夫と付き合った女性を思い出させた。


「これは、こちらのお客様に……」


店主はエルムより私に売りたいようでチラチラとこちらを見ていた。


店の自慢の品を似合わない人に売るのは商売人として嫌なのかもしれない。


しかし私が困った顔をしているのをみてガックリ肩を落とすとエルムに金額を提示する。


するとそれを見てエルムは目を見開いた。


「ちょっと、本当にこの値段なの? 」


少し冷や汗をかいて店主にコソコソと詰め寄っている。


「こちらはうちでも一番の物ですから、他の商品の5倍はしますので」


店主はエルムが買うものだと思っているのか商品を梱包する用意を始める。


「ちょ、ちょっとまって……やっぱり私にはその色少し似合わない気がするわ」


さっき店主がそういったのを無視したくせに値段を知って買うのを躊躇しているようだ。


「何をしている?」


そこに話を終えたウィリアムがやってきた。


こんなに早く終わると思っていなかった私はびっくりして入口に目を向ける。


「ウィリアム様!」


エルムは猫撫で声を出すとウィリアムに駆け寄った。


「今こちらのネックレスを素敵だな……って見てたんです。この色私に似合うと思いませんか?」


ウィリアムはネックレスに目を向けたあと私の方をみた。


私はエルムと並ぶウィリアムを見たくなくて咄嗟に目をそらしてしまう。


しまった……


そらした後にわざとらしかったかもと気まずくなる。


ウィリアムは私に近づくとそネックレスを見下ろす。


「君も素敵だと思うのか?」


ウィリアムが私の前に立ち尋ねてきた。


「その、ええ」


曖昧に返事をすると横にいたユウリが話し出した。


「おとーさまの目の色ににててすてきだっていってたの! ね、おかーさま!」


ユウリにそこまで言われてしまえば嘘も言えずに私は顔を赤くしながらうなずいた。


まさか本人に言うことになるとはと恥ずかしくなる。


「これをもらう」


「え?」


ウィリアムは私の返事に即決してネックレスを買うと言う。


「ウィリアム様!私に買ってくださるんですか!」


エルムは声を高くして喜んでいる。


あっ、私にじゃなくてこの人に買う為だったのかと分かりなんか胸の奥が少しモヤモヤとした。


「なんで私があなたに買わないといけない? これはプルメリアにこそ似合う」


ウィリアムは優しく微笑み、ネックレスと私を交互に見た。


「ぼくもおかーさまに似合うとおもう」


ユウリも賛成してくれた。


「で、ですがかなり高価なものなので」


エルムが躊躇するならかなり高いだろうと私が断ろうとするとウィリアムが店主に声をかけた。


「いくらだ?」


店主から値段を聞いて眉をひそめた。


やはりかなり高いようだ、難色を示している。


断ろうとすると


「そんなに安いのか? もっと高価な物は無いのか、プルメリアには不釣り合いかもしれん」


「え?」


や、安いの?


しかし唖然とするエルムの顔におかしいのはウィリアムではないかと思う。


ここは私が何とかしないと収集がつかないと思いウィリアムの手を取った。


「あなた、私これがいいです。あなたとユウリの瞳の色だものすごく素敵だわ」


「店主、今つけていく」


ウィリアムは私の言葉にネックレスを手に取った。


「つけてもいいかな?」


ウィリアムが機嫌よく私の首筋を見つめた。


「お、お願いします」


さすがに断れないと思い私は後ろを向いた。


ウィリアムは優しい手つきで髪をまとめて抑えるとネックレスをつけてくれる。


後ろの首筋にウィリアムの指が触れてビクッと反応してしまった。


「見せて」


ネックレスをつけられ前を見るとユウリの目がまん丸に開いた。


「おかーさまきれい」


「ああ」


ユウリとウィリアムに大袈裟に褒められて私は恥ずかしさに穴に入りたい気持ちだった。

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