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2度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました  作者: 七詩


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私はウィリアムの話を聞いて次の日メイドのバーバラを呼び出した。


彼女は昨日から拘束されていたのか髪もボサボサの有様で連れてこられた。


そして私の顔を見るなり真っ青になる。


「申し訳ありません、申し訳ありません!」


何度も床に頭を当てて謝ってきた。


一晩中泣いたのか目の下は赤くなり、頬には泣き腫らした痕がある。


私は彼女の前に座るととりあえず謝るのを止めさせた。


あんな風に謝られるのはあまり良い気分ではない。


「謝らなくていいからなんであんなことしたのか教えてくれる?」


「ヒッ! すみません」


バーバラは私がそばに来ただけでパニックになった。


「おい! 奥様が話をしているぞ!」


彼女を連れてきた兵士の1人がバーバラの肩を揺さぶる。


すると彼女はさらにパニックになり泣きじゃくった。


「はぁ……あなた達、大丈夫だから彼女と二人にさせて」


「しかし」


ウィリアムから何か言われているのか彼らは難色を示した。


「ウィリアムには私から言っておくからあなた達は気にしないでいいわ」


そう言うと渋々部屋を出ていくが一応一人扉の外で待機すると言っていた。


彼らが居なくなってもバーバラは泣いている。


少し落ち着くまで待とうと私はお茶を飲みながら本でも読んで時間を潰すことにした。


ずっと黙って待っているとようやく泣き止み少し落ち着いたようだ。


ズズッと鼻をすする音がして顔をあげる。


すると何か言いたそうにこちらを見ていた。


「落ち着いた?」


「は、はい・・・・・・」


バーバラは少しビクつきながらも返事をした。


「じゃあ話を聞かせてくれる?」


「その、すみません・・・旦那様が奥様をあんなに大切にされてるとは思わなくて」


話し出すとまた涙ぐんでくる。


「そんな事じゃなくてなんでウィリアムの命令に背いたの?」


「それは、大事な旦那様を苦しめる奥様が・・・許せなくて・・・本当にとんでもないことをして申し訳ありません」


バーバラは頭を床に付いてまた謝る。


どうやら彼女は私がウィリアムを苦しめる存在だと思っていたようだ。


「あなたのした事は許される行為ではないわ。今回はただの食べられる料理だったからいいけどもしアレルギーや毒などそれを食べて命を落とすことになったら犯罪よ」


「わ、私そんなつもりはなくて・・・」


バーバラは事の重大さにガタガタと震えだす。


「奥様がこの地域の料理を食べてくれない事が許せなくて・・・ああ、なんて事をしてしまったの」


このままにしておけばバーバラはどうなるだろうかと少し不憫に思った。


本来ならウィリアムと元プルメリアがちゃんとしてればこんなことにはならなかっただろう。


しかし彼女がした事をなかったことにはできないし、お咎めなしにしてしまっては他の者に示しもつかない。


「あなたにはここをやめてもらいます」


「あああぁぁ!」


バーバラは声をあげて泣き出した。


「別に命まで取らないわ。でも今後ウィリアムや私達の前に決して現れないでもらいます」


他の屋敷に推薦状でも出してやれば生活に困る事はないだろう。

ただこれからは少し身分の低い屋敷で雇われることになるとは思うが・・・そこまで知ったことじゃない。


「誰か」


扉に声をかけるとすぐに兵士が駆けつけた。


「彼女を連れてって、あっでも湯浴みや食事は取らせてあげてね」


「は、はい」


兵士は私の対応に少し戸惑いながらも彼女を連れて出ていった。


「はぁ…疲れた」


私はソファーにグッタリと座る、人に罰を与えるのは嫌な気分になるしとても疲れた。


少し休んでいるとウィリアムが部屋にやってきた。


バーバラと話し終えたのを聞いたようで様子を窺いに来たようだ。


私はバーバラへの対応をウィリアムに話した。

するとウィリアムは驚いた顔をみせる。


「あの者の罪はその程度でいいのか?」


「ええ、別になんか被害があったわけでは無いもの。でもあなたの命令に背いたのはいただけないから遠いところの男爵家にでも行ってもらうのがいいんじゃないかしら」


「君がそれでいいなら私から言うことは無いよ」


ウィリアムは私の手を取ると「ありがとう」と見つめてきた。


「え?なんのお礼?」


突然のことに驚く。、彼女を罰したのにお礼を言われるとは思わなかった。


「彼女は私が子供の時に面倒を見てくれた人なんだ、まさかあんな事をするとは思わなくて・・・裏切られたと思い感情的になってしまったが良かった」


彼女のおかげで本当なら食べられなかった美味しい海鮮料理が食べられたのだから私としてはやり過ぎぐらいに思っていたが・・・


どうもこの件でウィリアムの私への評価がまた上がったように感じた。

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