第4話:命の感触
「!エレンさん、例の魔力反応をキャッチしました、2時の方向です!」
「よし、聞いたわね!進路変更、2時の方向へ!」
「了解、2時の方向面舵いっぱい」
寡黙な操舵手の返事を聞き、エレンと呼ばれた女性は深く頷きながら魔道具を取り出す。
「方舟の全員に告げる、遂に我々の希望の陽射しが訪れた、勇者を発見したわ!繰り返す、我々は遂に勇者を発見した!!」
艦橋からでは皆の声は聞こえない、だがそれでも確かに聞こえる様だった、歓喜も感涙も、湧き立つ仲間の声が人々の声も。艦橋に居る船員達も努めて平静を装っていたが、確かに彼等もまた心を同じくしているのをエレンは感じていた。
「ふふ、この日が来たのね。お迎えに上がるから死なないでね、我らの勇者様」
「本当に、今度こそ変わるのでしょうか……」
「変わるんじゃない、変えるのよ。私達はその為にここに居るんだから」
「……はい」
不安そうに目を伏せるピンクの髪の少女を横目にエレンは笑みを浮かべていた。彼女達の悲願の達成のための第一歩がようやくこの世界に現れたのだ、それが勇者と呼ばれた人間にとって英雄譚の始まりとなるか、あるいは苦難の始まりとなるかは今はまだ誰も知らない。
ただ、確かなのはそれが多くの人にとっての希望であると言う事。
「…………勇者様」
少女の小さくて弱々しいその声は誰にも聞こえずに溶けていった。
*
一方、砂漠の方では──
「おらおらおらぁ!!どうしたんだよぉ啖呵きったくせに防戦一方かぁ?おい!!」
飛び道具相手、しかも速度と威力を兼ね備えた物を相手にするという事がどれほど難しいのかを思い知らされる。見てから避けるでは遅く、当たらない様に動き続け、接近の機会を見逃さない事に注力し続けなければならない。現に、銃弾を掠めて制服の数箇所から血が滲んでいる。
「自分の武器の力も知らない様子じゃねーかよ!ああ、つまんねぇなぁ!!そんな奴がこの俺様に楯突こうとしたのはやっぱ時期尚早だったんじゃねーの!」
挑発のつもりなのかと思いたかったが、事実として葵はこの武器が何なのかをよく分かっていない、何故か自分の身体から発現出来て、何故か使い馴染んだ気がしているだけ、借り物の様な感覚のまま通用したのは異形相手だけで、人間を相手にすると通用しない。
ただ、確かなのはそれでも身体能力は明らかに記憶より向上しているという事。そうでなければ既に何回も死んでいる事だろう。
「はぁっ!!!」
現に、砂の上を滑る様に移動し、刀の間合いに入れたその一瞬を見逃さずに滑る勢いのままに袈裟斬り。以前の彼ならばそもそも武器の重さに振り回されていたことだろう。
男はそれに対して上半身を微かに逸らして直撃を避け、刀から感じたのは皮を裂いた感覚、葵はその慣れない感覚に思わず眉を顰める。だからこそ尚更許せはしない、負けるわけにはいかない。もっと、もっと距離を詰めていかねばならない。
刀の動作の終わり、相手が回避行動を終えるか否かのタイミングを狙って全身でぶつかりに行く。体格に差がある以上全体重をかけなければ何の効果もない。
「ちっ!」
それでバランスを崩さないほどに相手も流石に人間をやめているわけではなかったらしく、片足が地面から浮いた時を狙って首に向けて突きを──
「ぅぐ……ッ!?」
しかし、相手の頭突きが葵の頭に振り下ろされる方が早かった、首の側面に鋭い跡が微かに出来てもそれは攻撃動作と同時に行われた回避の動作で擦り傷にしかならない。突然の衝撃に葵の視界が明滅したその一瞬に今度はゼーベルアが葵を押し返す。
「さっきのは悪くなかった……が、甘すぎるなぁテメェ。俺様は甘い物で胸焼けするのは死ぬ程嫌いなんだよなぁ、余計気が立つってもんだ。どうしてくれんだぁ?」
仰向けに倒れた葵の身体に片足を乗せて銃を向けながら見下ろしている。いや、葵を見下している、自分を楽しませられない相手への失望と嘲笑の混ざった目で。
その目を見た葵の視線は次に、自分のつけた傷達へ。
「っ……お前、お前は痛くないのか!?血が、血が出てるのに!!」
「だからテメェは平和ボケしてるっつってんだよ!血が出るから何だ?痛いから何だ?俺様からすりゃこれ以上の最高にキマる薬はないね!!テメェこそテメェの望みってやつを貫きてぇンなら血や痛みで気持ち良くなっちまえ!自分の一部にしちまえ!!そんな有り様じゃあ何かを成し遂げるなんざ脳味噌取り替えねぇ限り不可能だぜクソガキ!!」
「お前の様な傲慢で痛みの分からなくなった人が、説教などと!!」
「くはっ!マジで言ってンのかぁ!?痛みが分かれば強くなれんのかぁ?痛みが分かれば退屈じゃなくなるか?テメェの今の惨めな状況が答えだろうがよ!!」
戦いを挑まなければそのまま殺されるだけだったのだから、挑んだ事は決して間違いではなかっただろう。だが、この男の様にこの世界にまだ順応出来ていない、心身共に。
その証拠として、片足でしか押さえつけていないのにその力が異常なまでに強い。だがそれでも足は自由に動く分振り上げてこの状態を脱したいと行動するが、ゼーベルアのもう片手の銃が容赦なく葵の膝を撃ち抜く。
片膝が突然焼いた鉄の棒が何かを押し付けられた様に熱くなる、だが思いの外痛みが急激に襲って来ない、来ないからこそ恐る恐る頭を動かして見てみる。見える範囲でも膝が瞬く間に血の臭いに染まり、脳の信号が妨害されたかの様に全く思い通りに動いてくれなくなってると、そう実感した瞬間徐々に脳に痛覚が到達して──
「くっあ゛あぁうあああ゛ぁっ!?」
血管を外しているのかどうかすら葵には分からない、確かなのは経験した事のない痛みによって正常な思考が阻害されようとしている事。フィクションやテレビ越しでしか知らないその武器の痛みなど、そもそも漠然と痛いのだろうぐらいにしか思っていなかった、それが普通だった。だが、それが今こうして彼を確実に死に追いやろうとしている。
血の感触が気持ち悪い、ズボンが重い、足が重い、全身から血の気が引いていく。男は最早笑いもしない、溜め息をつくばかりだ。
「まぁ、安心しろよ。俺様は痛ぶるのは趣味じゃないんでな、これで終いだ」
一周回ったのか、葵の脳内には命乞いは浮かんで来なかった。
思えば、この世界に来てから生命の危機に遭ってない時なんてなかった。1度目はこの武器とそれに伴った不思議な感覚で乗り切って、2度目は銀の少女に助けられ、そして瞬く間に3度目だ。
何でこんな事になってるのか。一生を満足に生きたいと思える程に何か強い物を持って生きて来たわけではないが、せめて終わり方ぐらいは選びたいだろう。少なくとも、こんな世界で、こんな人間に、こんな形で、終わらせられると言うのは納得出来るだろうか?
葵はふと自分を振り返る、走馬灯でも構わなかった。ただ、今は自分を再確認したかった。
何でこのまま今は少なくとも終わりたくないのか、痛いのは嫌だとか、ついてないとか思ってそれでおしまい。何故今そうではなくなって、意地を張らねばならないのか。
──腹が立つんだ
──俺を助けてくれたあの子に申し訳ないんだ
──あの子は自分を投げ打ってまで俺を助けてくれた。俺なんかの為に、こんな痛い思いをしてまで
──それなのに、それを無駄にしそうになってる俺自身が腹が立つんだ。目の前の男以上に、この世界の無茶苦茶さより、誰より
──俺自身の情けなさが、本当に許せないだけなんだ
怒って、意地を張らねばならない理由は至極単純で、彼からすればそれ以上の理由はなかった。会ったばかりでマトモなやり取りすら出来ていない気がする相手であろうとも、自分の為に命を賭けて守ってくれた、血を流してでも痛くてもそうしてくれた。
命は重いから、尚更にその礼を行動で果たさねば死んでも死に切れなかった。滝沢葵にとってはそれだけで十分だった。
だから、応えなければならない──
「あぁ?」
男の野生の勘が妙な違和感を一瞬覚える、だが仮にそれが当たっていようがいなかろうが、すぐにこちらが動けば何も問題はないのだと。それは事実だ、事実だったのだが──
「んな゛っぁ!?」
確かにゼーベルアは葵の頭を今度こそ貫く為に撃ったはずだった、今度こそ邪魔をされる心配もなかった。しかし、その末に彼の方が驚愕する事態になるなどと、想像しろという方が難しい話だろう。
引き金を引こうとしていた手を刃そのものが走った様に手から腕までを抉り、切り裂いてく。だが、その何かによる攻撃はもう1つ、目標は葵が狙われていた部位と同じ頭、より厳密に言うならば目を。
「いつ、までも……っ、人を踏んでるんじゃ、ないよ!!!」
男が回避行動を強制されているその間に全身の力を使って上半身を横に捻り、男の体重がかかってる場所のバランスを崩させる。まだ地球の基準で生きてる人間相手だと思っていた自分の爪が甘かった、そう己の中で認識を修正しながらもゼーベルアは後退しながらの迎撃を強いられていた。
──実体がある?だが剣にしちゃあ脆すぎる、これは何が
そうして、目の前の少年を見下していた男はもう一度立ち上がった葵を見れば、くつくつと喉の奥で笑い始める。
「はは、はははっ!!!ようやくかよ!」
葵の両腕に追従する様に浮いている刺々しい鱗を纏った大きな腕とそれが持つ獣の様な鋭い爪、それは刀と同じ黒曜石の輝きを持った霊体。黒曜石とは硝子、硝子は鏡へ、脆くも鋭いそれは葵の思いに応える様に力を与えた。
「俺はまだこの武器の全てを知らない、でもようやく、そうだ……お前の言う通りようやくだ。その名前を知る事が出来た、負けたくなかったから……少しでも早く勝ちたかったんだ、今だけは、絶対に!!」
その武器の銘は“黎き鏡刀デザイア”
夜明けを呼び、持ち主の心と想いを映し、応える葵の為の武器。
「だがなぁ、それでようやくスタートラインだぜ、クソガキイィ!!」
「そんなの、臆する理由にならない!!」
放たれる銃弾に対して霊体の腕から鱗が剥がれては意思を持っているかの様に刃として銃弾に射出され、銃弾は落ち、鱗は割れ、鋭い音を立てながらそれを繰り返している。銃弾の速度に負けない様に放たれるそれは現時点では少なくとも葵では目視出来る攻防ではなかった。だからこそ、自分のその力を信じて、葵はゼーベルア本人と向き合う。
まだ傷を受けていない方の足で踏み締め、跳躍、太陽の様に眩いあの月を背にしながらの降下。
「はっ!!小細工が出来る程度の可愛げは手に入れたか!!」
「弱いから全力を尽くしてるだけだぁ!!」
「そんなモン当たり前だろうがよぉ!!」
当然その眩さに目を細めざるを得なくなるが、落ちてくる葵の血で凡その位置を掴んで上に向けて銃を放つ、直撃出来ずとも構わない、あの鱗に阻まれても構わなかった、少しでも相手の想定している落下位置からズラしてしまえば、と。
だが、男には1つの誤算があった。
葵の能力による腕は万能ではなく、本来霊体であるにも関わらずその迎撃を可能としているのは実体化する為の手順があっての物。つまり、その手順を銃の迎撃に間に合わせる為にはその能力に目覚めたばかりの葵にはそちらにリソースを振り切らなければならなかった。ゼーベルアはこの世界の法則についてよく知っている分、その可能性については考慮していた。
銃弾に対しての迎撃に常に彼は能力を使っていた様子から、被弾を避けるのが最優先事項なのは変わらないだろうと考えていた。高校生の制服を着た日本人の男子、極めて普通に生きて来たであろう人間がどの様な常識を持っているか、膝を撃ち抜かれた、数度蹴った頭の皮膚が裂けて出血してるのも見えた、ダメージがないわけはない。
普通の生活をしている際に起こり得ない痛みへの耐性が彼等は低い。その痛みを与えてくる対象、より小さく見ればその物に対して立ち向かうには相応に精神力が必要なものだと、男はそうだと考えていた。そう言う者ばかりだった。
「っらあぁああぁぁあ!!」
刀が想定していたタイミングよりも早く振り下ろされたのだ、しかも質量と距離を増幅させて。
──死ぬ程痛いさ
弾丸を避けられない、肩が貫かれ、鎖骨の片方が皮膚を貫いて砕かれ、初めて感じる滅茶苦茶な熱と痛みと、死の予感。
膝が冷たく感じる、肩がもう動けないと叫んでいる、激痛の波状攻撃で脳内が警報を絶え間なく頭痛として鳴らし続ける。だが、跳ね除けるのだ、跳ね除けなければならないのだ。
──俺は生きなければならないんだ
ここで、防御を捨てて攻撃にその能力のリソースを全て割いたのだ、この少年は。
生きる為の渾身の命を捨てた一撃。
「っは、そうくるとはな」
遂に、ゼーベルアの身体に一筋の傷をつけられたのだ。
*
「……て」
目の前が暗かった、そのまま沈んだ方が楽だった。激流の中、抗う為に細い縄に掴まっている方が余程苦しいのだから。眠っている時の身体はひどく重い、明晰夢の中で起きようとしても現実の身体に引っ張られ、とても目覚められる状態ではなかった事を思い出す。
「ぇ、目…………けて」
だが、それでも今はまだ──
「地球人さん」
聞こえた声は奏でる様な落ち着く声。そんな声の人間は葵の知る限りでは1人しかいなかった。
「……君、怪我、を…………」
葵を庇って地に伏していた少女の顔色は血の通った白い肌だった。むしろ今、葵は先程までと逆の立場になっていた、銀の少女によって上半身を抱き起こされながら見下ろされている。
「私は貴方と違って、人じゃないもの。それでも回復にかかってしまったけれど」
変わらない飄々とした様な口調に安堵の笑みを浮かべようとするが、全身が痛みでまともに動こうとしない。表情筋を動かす事すら身体を酷使するに等しい状態の様だ、彼自身が今の自分の状態をよく分かっていない。
「……あいつ、は」
「彼なら撤退したわ、早々に厄介な相手とぶつかったものね、貴方ついてないわ」
「撤退、そう……そうか」
見逃されたのか、そう考えたら妙に悔しいが、あの男が仕事とやらの続行を捨てて撤退したのだと思えたら悔しさも紛れる。
「……本当、無茶をしたわね。こんなボロボロになって」
「君、が……先に、無茶を……したんじゃないか」
「そうね……お互い様にしてあげる。って言いたいけれど、無理よ」
「ごめん……」
「許してあげないわ」
「そう……そう……だよね……」
「許してあげないから、後もう少し……後もう少し粘りなさい。必ず助けが来るから」
その口調に反して葵の手を握りしめている方のて、その彼女の手が微かに震えているのが彼女の思いを裏付けている様に感じられた。
「……大、丈夫……ぶだよ、君の所有者に、ならないと……だろ?」
「……そうよ、貴方は私にとって道標、所有者になってもらわないといけないわ、だから……いえ、それ以上に戸惑っているのかもしれないわ」
「君の、手から……不安が伝わるから……分か、るよ」
所有者にならないならば、どういう手段かは分からないが葵に対して容赦をしないと通告したのは自分だというのに、彼女自身そう自嘲気味に笑みを浮かべるしかなかった。脅された彼の中に芽生えた疑念も不安も全て振り切って彼女への恩を返す為だけに今彼は指先すら動かすのが億劫になる程にボロボロになっている。
戸惑わないわけがない、人の心の動きを知らないわけではないから。戸惑わないわけがない、彼女もまた今はこうしてわざわざ人の姿をとっている生物なのだから。
「……葵」
「え?」
「地球人さん……って、これからも呼ぶの……君も、呼び辛いだろうから」
「……」
数度の瞬きの後、その言葉の真意を理解する。葵もまた腹を括っていたのだ。この訳の分からない世界を生き抜いて元の世界に帰る為にも、それが帰るべき世界を守る事に繋がるのならば尚更に。
もしもそれが、何かの掌の上だったり、疑念が正解だったとしても、そうなれば運が悪かっただけなのだと諦めもつく。この世界に来てすぐにこんなに死にかけたのだから。
「滝沢葵……もしも、嫌じゃなかったら……地球人さん、じゃなくて……苗字でも、名前でも良いから……そう、呼んでほしい」
「……分かったわ、アオイ」
初めて家族以外の女性に名前で呼ばれたから少しの気恥ずかしさはあるが、不快からは程遠く、むしろ少しの嬉しさを感じている、ようやくちゃんと彼女の交流出来た気がしたから。
「リンドよ、アオイ」
「君の、名前?」
「ええ、お互い名前で呼び合いましょう、ちゃんと」
「うん……分かった、リンド……さん?」
「リンド」
「リン、ド……」
「それでよろしい」
そうしているうちに2人の頭上を大きな影が覆う。また新たな異常事態を葵は疑ったが、リンドがここに来るまでに話していた事を思い出す。
「私の言っていた空飛ぶ船よ。これでひと安心ね、アオイ」
返事をしたかった、もっとその船の跳ぶ姿を目に焼き付けたかった、だが葵はまた強烈な眠気に襲われて口から音を出力出来ない。
「アオイ?」
それも急ぐ事はないだろう、もし彼女の予定通りに乗れるのならば次に目を覚ましたらそれを言う機会は幾らでもある。慣れない戦いと、慣れない大怪我に対してとにかく疲労が酷かった、身体の大抵の異常は眠ったらマシになると言う経験を基にひとまず葵は誘われるままに眠る事にした。
目覚めたら、元の世界だったなんて事はないか、なんて呑気な事を考えながら。
「アオイ、寝ちゃダメよ。ねぇ……聞いてる?アオイ、アオイ──」
撃ち抜かれた膝、貫かれた肩、砕かれた鎖骨、斬られた足首、ゼーベルアを斬る時に同時に撃ち抜かれた片目、どれもが軽傷でなければ1つでも致命的な傷になるものばかり。もっと早くに眠っていた方が楽だったかもしれない。
だが、それでも葵は彼女の声に応えて目を開けて良かったのだろう。ようやく、リンドという名前を知れて滝沢葵の名前を知ってもらえた。些細でたったそれだけの事、たったそれだけがここを何一つ常識の通らない世界なんかではないと理解させてくれた、この世界に暫くいる事になるのならば、自分の知ってる事柄の名残を感じて安堵する瞬間が欲しかったから。
だから、葵は少しの達成感に包まれながら意識を閉じた──