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僕は君を必ず助ける、お金から。  作者: パパスリア
シーケンス
44/55

44話 施しは受けないわ

 ケーキ屋さんで大はしゃぎのれんちゃんは、迷いに迷って、ショートケーキを10個買う事にした。

 ご飯は結局、駅前のお弁当屋さんで4人分のお弁当とお茶を買い、そのままタクシーで僕の家に帰って来た。

 運転手の人には、母親と子供3人に見えたに違いない。


「どうぞ」「あー家よりひろーい」「これ、(れん)、静かにしなさい。失礼します」

「お邪魔します」「ここは、あっ、おトイレ」「(れん)」「このお部屋は、ベットがある」

「れんちゃん、パソコンにはさわらないでね」「はぁ~い」「(れん)が妙になついているわ」

 僕はカーテンを引いて、電気を点ける。

「先にご飯を食べますか、僕、お腹が空いて。れんちゃんもご飯食べるよね」

「ケーキ」「僕は良いけど」「あっ、そうね。(れん)、ご飯が先よ、お手伝いをして」

「え~~~」「(れん)、言う事利きなさい」お姉ちゃんの方が制する。「じゃ、早く食べよう」

「れんちゃん、ケーキは一旦(いったん)、冷蔵庫に入れようね」「隠すの」

「隠さない隠さない、じゃ一緒に来て」僕はれんちゃんと一緒に冷蔵庫へ。

「見てて」僕はれんちゃんに見えるように冷蔵庫を開ける。

「はい、ここに有るよ。それじゃ、ご飯食べよう」「うん、分かった」

「妹さんがいるのかしら」「僕、一人っ子です」

「どうしてそんなに慣れているの、(れん)がなついてるし」「どうしてかな」


 僕達は、コタツに入ってご飯を食べる。

 れんちゃんがテレビの正面、でもこの時間はもうアニメはやってない。

 その両脇にお母さん、お姉ちゃん(もっと話した)、僕はその隣に詰めてもらって座る。

 そうしないとテレビが見えなくなる。

 まぁ、当たり前と言えば当たり前、れんちゃん以外は喋らない。

 でも、れんちゃんはコタツの熱と、満腹感で眠ってしまった。

 手早く片付けたところで本題だ。

 僕はなぜか神楽坂(かぐらさか) (ゆき)と言う、おそらく、女の子を探してる。

 いや、探し出さなくてはならない、絶対に。

 今、目の前にいる女の子は『ゆき』と呼ばれているが、苗字は神楽(かぐら)、一致しない。

「あの、君は中学生、私を買うの」

「僕にも良く分らないんです。ただ、助けないといけないと言うのがあって」

 本当は、訳も分からず人探しをしている、とはさすがに言えない。

「私達は見ず知らずのあなたに、(ほどこ)しを受けるつもりはないわ、ママが嫌なら私を買いなさい」

(ゆき)、何を言うの」

「私も高学年になったし、学校でお友達とお話して、分かってるから。男の人が私を見ているのも知ってる。ママ、(れん)もいるの。それにママ、あの家に帰っても、乾パンも、電気も、ガスも、水道も、電話も、ネットも、全部、使えなくなった。この人が最後よ」

「でもね、(ゆき)、あなたには」

「それだけじゃない。国民健康の(あかし)、借金が溜まって利子まで付いてる。金貸しより酷いは、金貸しはお金を貸してくれる。それで暫くはご飯も食べられる。でも、国民健康の(あかし)は、お医者さんに行くお金がないから使えない。なのに一方的に借金が増えるのよ。幾ら溜まってると思うの、ママ」

 ゆきは凄くしっかりした子だ。

「ママ、このお金があれば、借金と利息を返して、暫くは食べられる」

「うぅぅぅぅっ、…御免(ごめん)ね。もう、ママには、(あやま)る事しかできないの、うっぅ」

「ママ泣かないで。ママは頑張った。死ぬ以外の事は全部したわ。私が知ってる。だから私にも手伝わせて。それにこの前の様な人に連れていかれるより、私はずっといいと思うの。結局あの人は逃げたし。この男は私達を自分の家に連れて来た。通報すれば言い逃れは出来ないわ」

(ゆき)」「私、今日はここに泊まるから。明日は学校お休みだし」

(れん)を連れて、家に戻って。ここの方が暖かいけど、それだと私が困るから。私で良いかしら、ママが良いなら」

 ぶるぶるぶる、完全拒否。「ママ、ちょっと傷つくな」「それじゃぁ、私が残るから」

「あー、れんちゃんは隣の部屋で寝かせれば」「でも、私、ここで」「隣も借りてるんで」

(ゆき)どうしたの、真っ赤よ。調子悪いの。熱があるのかしら」「大丈夫だからママ、ぅ~」


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