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僕は君を必ず助ける、お金から。  作者: パパスリア
 
15/55

15話 食べちゃうからだよぉ~

 夏の終わり、日はまだ結構長い、カーテンを閉めているが、横や下、上、そうした所から、(わず)かに日の光が差し込んでいる。

 ・・・まだ、明るい。

 僕は意を決して、(ゆき)(もと)へ行く事にした。

 近付くにつれて、(ゆき)の様子がおかしいのが分かった。

 僕は慌てた。何をしたのだろう。何か嫌な事でも言ったのかな、と、思ってしまう。

 とにかく女の子の事が(わか)らない。もし泣いているなら、僕は何をすればいいのか。

「ゆき、・・・泣いてるの」誰が見ても泣いてる。ぁぁぁあああー、何をしたんだ、僕は。

「泣いてなどいないわ。目に何か入っただけ、心配しないで」「いや、でも」

「お嫁さんを迎えに来たの、はい」(ゆき)が涙を手で拭い、両手を差し出す。

「抱っこぐらいして」更に近付くと腕を首に回してくる。

 僕は背中に腕を回し、少ししゃがんで、(ゆき)の両膝を(すく)い上げ、ベットに向かう。

「そこで止まってっ、扉を閉めるわ。音が漏れたら嫌だから」ガラガラガラ。

 奥のベットの(そば)まで来た時。「下ろして、ローブは湿ってるから」(ゆき)を下ろす。

「・・・その、ローブを脱がさせて上げる。かっ、感謝してね」「いいの」

「…恥ずかしいから、私の気が変わらないうちに」

 僕はそ~と、帯に手を伸ばし引っ張た。

 ローブが軽く開く、ローブの両肩に手を掛け、後ろにずらし引き下げる。

 ローブは素直に、ストッと落ちた。

「あっ、ゆき、下着、…綺麗だ」「下着を汚しいたのは誰、ばかっ」

「私、…疲れたから、お洗濯終わるまで、・・・横になるから」

 そう言うと(ゆき)は、急いでベットに潜り込んだ。

 (ゆき)は掛け布団から目だけを出して、こちらを(うかが)っている。

「電気、・・・節約」僕も決めた。僕もローブを脱いだ。

「きゃぅ」(ゆき)が頭から布団を被って、完全に潜り込む。

「僕も少し、・・・お休みするよ」

 枕の横にあるスマホを見ると、あいちゃんもベットに潜りこんでいる絵になっている。

 僕が布団をめくると、あいちゃんが寝ているベットの布団もめくれる。

 どうやって検出しているんだろう。本当にあいちゃんって凄いんだな、と思う。

 とか自分をごまかそうとしたが無理。僕は(ゆき)と同じベットに入った。

 二人共、背を向けてお互いにじっとしていた。

 ばさ。「(ゆき)、空気悪いから、出て来てよ」僕は手を伸ばした。

 背中に当たると、ぴっくっ、と跳ねる。とてもすべすべしていて心地良い。

 ばさ、(ゆき)がこちらに向きを変えて、またまた、目だけを出して僕を見る。


「電気、消えてなぃ、それに目がぎらぎらしてる」

(ゆき)がよく見える様にだよ」


「・・・じゃぁ、どうしてお耳が、ぴくぴくしているの」

(ゆき)の声がよぉ~く、聞こえる様にだよ」


「ぇ~~~、じゃっ、じゃぁ、お布団の中で、手をもぞもぞさせているのは」

(ゆき)を優しく抱きしめたいからだよ」


「ぅ~~~っ、・・・あのっ、何かが、当たって来るのは」

(ゆき)を食べちゃうからだよぉ~、がおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」「きゃうぅぅっ」

 僕は掛け布団をベットの下に、ぱあーっ、と投げ捨て(ゆき)に襲いかかった。

 (ゆき)は顔を両手で覆う。


「あっ、あっ、あっ、・・・だっ、い、じっ、・・・しっぃ、じ・・・て」

「おっ、ねっ、がいぃっ、・・・あぁっ、はっ、じてっ、しっ・・・はぅっ」

 突然、(ゆき)はガッシッと、僕の背中に両腕を巻き付けて抱き着き、僕を強く引き寄せた。

 歯を食いしばって、険しい顔をし、背中に爪を立てる。痛いけど、何か、違う。

「ゆきっ」僕は思考力を失っている。求められたら、そこへ疑う事なく解き放つ。

 (ゆき)の顔から険しさが無くなると、腕も、足も、力が抜けベットに落ちる。

「・・・はぁ、・・・はぁ、・・・ぅっ、んん」(ゆき)にキスをした。


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