表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何故か異世界に転移してしまったが、全力で楽しむ事にした  作者: ももんがーのむすめ
セタンの町
9/84

第9話 ペッパーフロッグ

上手くまとまらん…

今日はギルドに来ている。受けられる依頼を探しているのだ。今私たちはFランクなったので、受けることが出来る依頼が増えた。

あと、今日は少し早く帰って、私がギルドで店をやることになっている。ちなみに、朱里はお留守番。

ヤル気満々!頑張ろうっと!

「リナーテ、いい感じの依頼があるよ!」

「どれー?」

カスミの指差した紙を見ると、ペッパーフロッグの討伐とあった。

…いや、ペッパーフロッグって何?フロッグだから、カエルだよね。

「あ、そっか。リナーテは見たことないんだっけ。ペッパーフロッグはね、夏の信仰祭で使うんだよ」

「へぇ、具体的に何に?」

「焼いて、食べるんだよ!増えすぎた魔物を減らすことにもなるし、美味しいし、で、この依頼はギルドからの依頼だから、報酬の値段が高いの。競争率高いのに、あってラッキー♪」

た、食べるのか、カエル。そりゃあ、聞いたことあるよ、食べるって。昔の人が食べてたって。

「ペッパーフロッグのお肉、ちょっとピリッとして、美味しいの!だから、ペッパーフロッグなんだよ。ちなみに、ペッパーフロッグはにんじんが好物なの。あと、光に弱いんだって。」

へぇ、辛いから、ペッパー。

「じゃあ、その依頼にする?」

「そうだね、これにしよ!」

その任務で、悪夢を見ることになるということを、私はまだ知らなかった。





「リナーテ、ここだよ、ペッパーフロッグの住みか。」

そこは、じめじめとした蒸し暑い熱帯雨林だった。

「カスミ、ここ、暑くない?暑いよね?」

「うん、暑い。カレーの中のにんじんになった気分。」

カレーの中のにんじん、か…。

「あ、カスミ、ペッパーフロッグってあれ?」

目の前にはちょぉーっと気持ち悪いガマガエルが三匹いる。

「そうそう、そいつ。一匹いたら近くに五十匹はいるから。そんなに強くないけど、繁殖力がエグいのしかも、作物を荒らすんだよ、こいつ」

なんですと!それはまるで私の、いや、人類の天敵、コックローチのようではないかァー!!

「…絶対、任務達成しよう、カスミ」

「リナーテ、どした?暗いよ?」

「ソンナコトナイヨ」

ほんとに、ゴキ●リみたいで気持ち悪いから全て抹殺したい、なんて思ってないよ。…ホントだよ?

「じゃあ、いくよ!」

私とカスミはショートソードを片手に、ペッパーフロッグの元へ飛び出した。

…までは良かった。

「グゲエェェエェェ」

「いやあああぁぁぁぁぁぁぁ、とって、とって!ぎゃあァァ、カスミィ~!」

飛び付いてきたペッパーフロッグの気持ち悪さに私、敗北。

カスミったら、笑ってないで、せめて倒しかた教えて!

「頭を刺したら倒せるよ。…ただ、粘液が、ぶっ、めっちゃ出る」

「笑わないで!粘液はいやぁ!アァァァア、悪夢だぁー」

「じゃあ、フロッグを受け入れな」

「カスミの鬼!悪魔!」

ふぬぅ、仕方ない!

「ファイヤーボール!」

確か、カスミが、ペッパーフロッグは光に弱いって言ってた!

「グゲエェェエェェ……」

やったー!ペッパーフロッグが離れて行く!作戦成功ー!

顔にくっついている物がなくなった私はどんどんペッパーフロッグを倒していく。

「すごい!リナーテ!私も負けてられない!」

カスミのやる気に火を着けちゃったみたい。あらら。

「こっちだって負けない!ファイヤーボール!!」



冒険者ギルドにて。

「すいません…これ、何匹いるんですか?」

少々引き気味のザルアさん。

「468です。」

きっぱり答える私たち。

まあ、引き気味になるのも分かるよ、ザルアさん。

……多いもんね!多いよね!

「うわあ…。あ、ポイント付与、しときますね」

「よろしくお願いします」

あ、そういえば朱里、ちゃんとお留守番できてるかな…。ま、朱里なら大丈夫か。

「…はい、ポイント付けましたよ。あ、そういえば、伝言預かってますよ」

「伝言?誰からですか?」

ほんとに心当たりないんですが。

「服屋のツーゼからです。」

え、ツーゼさん!?なんで!?

「『朱里はウチの店で預かっているから受け取りにこい』と。」

「「はい!?」」

「まあ、行った方が分かると思います。さあさあ、行ってらっしゃい~」

「は、はあ…。じゃあ、いこっか、カスミ」

「う、うん?」

こうして、カスミと一緒にギルドを出た。

……朱里、お留守番してくれてたんじゃなかったの!?

ねぇ、朱里~~。









ツーゼさんの店につくと、朱里は赤ん坊を寝かしつけていた。黒髪の赤ん坊。…誰?

「おぉリナーテ、やっと来たか」

「お待たせしました。色々とご迷惑おかけしました」

「いいんだよ。前に良いものを売ってもらったしね」

ツーゼさん…!なんていい人なの!

「で……なぜ、朱里がここに?」

「赤子の服が欲しいって訪ねて来たんだ」

…すみません。

「朱里、その赤ちゃんどうしたの?」

「えーっとね、赤ちゃんが家の前に落ちててね、それで、うわーってなったから、コポコポってやって、ザルアお姉さんにここまで連れてきてもらったんだよ!」

……うん。意味不明。

「カスミ、わかった?」

カスミは静かに首を横に振った。

カスミも分からないみたい。

「とりあえず、その子は家で育てよう。」

「里奈お姉ちゃん、いいの!」

「うん。ほっとけないでしょ?」

この瞬間、朱里に兄弟が出来た。

そしてこの日の夜、私はペッパーフロッグのせいで悪夢にうなされた。

朱里の話では、リナーテたちがペッパーフロッグ討伐に奮闘していた間、何があったか分からないでしょう。そこで!番外編を用意しました~!!

もうすぐ投稿出来ると思うので、楽しみにしててください♪

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ