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何故か異世界に転移してしまったが、全力で楽しむ事にした  作者: ももんがーのむすめ
セタンの町
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第5話 黒髪の幼女

こんにちはァァ~。花粉が半端ない!

キッチンにて。

よし、カレーを作ろう。

具材は人参、玉ねぎ。肉は買い忘れたから、しょうがないね。入れない。肉、重要なんだけどね…

まず、この世界で買った鍋に、いちょう切りにした人参を入れる。

次に、玉ねぎをテキトーに切る。うっ!涙が……

「カスミ、火、つけて」

「わかった~」

カスミが火を付けてくれた。

コンロは、日本とは違って、魔力を流して火をつけるタイプのようで、私には火をつけることができなかったので、そのへんは全部カスミに任せている。

……うん、今度カセットコンロ買おうっと。いくらなんでも不便すぎる。

えーっと、まず、切った具材を炒めて、水を入れる。ちょうど沸騰してきたところで、カスミから声がかかった。

「ねえ、リナーテ、リナーテのすずちゃんと、わたしの串焼肉ちゃんがけんかしてるんだけど!」

「ぶっ」

串焼肉…………。ま、まあ、カスミらしくていいのかな。………いいのかな?

「ごめん、カスミに任せる!今手が離せないの!」

「え~~~~~っ!?」

カスミ、ファイト!

とまあ、沸騰したら、アクを取って煮込む。

で、カレールーを入れて、隠し味に砂糖をチョット。

うん、いい感じ!……うぁ、お腹が空いてきたよ~。

「カスミ~、できたよ~!」

「ほんと!うわあ、いい匂い!串焼肉、すず、行こう!!」

カスミがすずと串焼肉を連れてやってきた。

「「いただきます」」

パクリ。うん、なかなかいい感じ。肉がないのが残念だけど。

「リナーテ、ほれ、ふっごくおいひいね!」

「カスミ、口いっぱいにほおばって喋らないの!」

まあ、気に入ってもらえたということで良しとしよう。ウチのスライムたちも美味しそうに食べてくれてるっぽいし。

「リナーテ、おかわりしていい?」

「いいよ~。ってか、速いね、食べるの。」

「えへへ~。」

そして、カスミの手によって、カレーの鍋は空になった。




「いってきます、リナーテ。あ、ご飯はカレーがいいな~!」

「分かってるって。いってらっしゃい」

今日はカスミだけでスライムの討伐。

また群れができているらしい。

カスミに、『お腹が空いて辛いから、家でご飯を作ってください、お願いですぅ~』と言われたので、私はお留守番である。

カレーばっかり飽きないのかな?

そうだ、きょうはカレーはカレーでも、和風なカレーうどんにしてみよう。そうしよう。




「たっだいま~!」

「お帰り、カスミ。できてるよ」

「やったー!もうお腹が空いて限界だよ~」

うん、カスミは通常運転だね。元気で何よりです。

「串焼肉たちは?」

「寝てる」

「そっかぁ。あー、腹ペコ。早く食べさせて!」

「いいよ。だけどその前に、手洗ってきて」

手洗いうがいは大事だからね。

「はぁい」

カスミが手を洗っている間に、私とカスミ、すずと串焼肉の分のカレーうどんをついでいく。

今日はちゃんと肉を入れた。今回からは忘れず入れる。

「リナーテ、手洗ったよ。うわあ、美味しそう!でも、いつものカレーとなんか違うね」

お、カスミ、気付いたかぁ。

「今日は、私の故郷、日本で食べられる、和風の味付けで、ご飯じゃなくて、うどんにしてみたの。美味しいよ」

服が汚れるのは、仕方ないよね。

「ウドン、和風?聞いたことない!美味しそう!」

「でしょ?」

カスミは箸が使えないだろうから、フォークとスプーンを出す。私は、スーパーに売ってた箸を使って。

「「いただきます」」

ずぞぞ、モグモグ。

うん、美味しくできた。カスミの目も輝いている。

「落ち着くような味で、美味しいね!このウドンとよく合う!」

「だよねー!いつものカレーも美味しいけど、私この、和風のカレーも好きなんだよね~」

やっぱり、カレーは美味しいね!




今日は服を買いに、東門の広場に来ている。カスミとは別行動。

東門の広場で、服と言ったら、パワフルおばあちゃん、ツーゼさん!

ズボンは持っているけど、やっぱりスカートが欲しい。

「ツーゼさ~ん」

「はいよ」

奥からツーゼさんが出てきた。

「お、リナーテか!どうだい、あれから」

「おかげさまで、順調です!あ、今日、スカートが欲しくて」

「スカートなら、良いのが入ってるよ。あれだ」

ツーゼさんが指差した先には、シンプルで、かわいいスカートがあった。

「わあ、かわいい」

「だろう?しかも動きやすいから、女性冒険者に人気の商品なんだ」

へ~、そうなんだ。

「ちなみにこれ、いくらですか?」

「銀貨一枚だよ」

ふむ、百円か。よし、これにしよっと。かわいいし。

「じゃあ、ツーゼさん、これ、ください」

「はいよ」




ツーゼさんのお店を出た私は、信じられないものを見た。

幼い少女が店の横の路地で泣いている。

この世界の人間の髪色に、黒はなかった。皆、赤や青などだった。だから私も、変な目で見られたんだし。

しかし、その幼女の髪色は

















黒。紛れもない日本人だった。

新キャラ登場!だーれだ?

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