第4話 私のスキル
こんにちはァァ~!!4話ですよー!(*´∀`)
楽しんで行ってください。
私たちは今家にいる。そう、家を購入したのだ。
値段は金貨三枚。安すぎじゃない!?三千円だよ、三千円!一軒家一軒で、三千円!
でも、これがすごく快適なの!ベッドは硬いけれどもクッションふっかふかで、キッチンはモデルルームみたいなカウンターにコンロ、作業台!はぁ、素敵っ!!
あ、キッチンといえば。
「ねえ、カスミ。ご飯って誰が作るの?」
「私、あの焼肉しか出来ないよ。」
うん、私が作るのは決定だね。
「てゆーかリナーテ、お腹すいたー。なんか作って~」
カスミは私の弟かっ!カスミはワガママちゃんだった事が判明した。
「材料もないのに、どうやって作るのさ。」
「私、鑑定のスキル、あるんだよね。リナーテ鑑定したら、いろいろとてつもないスキルがあったんだよね、それで何とかならない?」
…とてつもないスキルって何!?何なの!?
「えーっと、すーぱーってのと、火魔法と、水魔法だね。すーぱーって何なの?」
すーぱーって、スーパーの事だよね。やったー!日本の食事が食べられるかもっ!
「で、なんだけど、これで私のお腹が満たされるのかい、リナーテ君。」
「ええ、もちろんでございます、カスミ様。…って、何、このお姫様ごっこは。」
「そんなのいいからぁ!早く私のお腹を満たしてよ!もうペコペコだよ~。」
…こんのワガママちゃんめっ!せっかく日本の食事にときめいてたのにぃ!もう!しょうがないなぁ!
「…簡単なのでいい?」
「美味しくって、お腹が満たされるなら何でもいいよぉ」
意気込んで私のスキル、スーパーを開く。
「…スーパー」
…すると。
私の行きつけのスーパーの自動ドアが現れた。ちょっと行っていないだけなのに、すごく懐かしい。このスキルを持っていて、本当に良かった。なかったらこの感動もなかった。
そうだ、カスミも一緒に連れて行こう。カスミは日本の物は初めてだものね。
「カスミ~!ちょっと来て~!」
「む、なぁに~」
「ワックワクで、ドッキドキな所へ行こう!」
「え~、ご飯はぁ?」
「そのために行くの~!」
「なら行く~!」
流石カスミ、ご飯の事になると反応が速い!
「じゃあ、行こう!」
「お~っ!ごっはん~!」
も~、カスミったら…
私とカスミは二人して自動ドアの前にたたずむ。
「ここなの?ワックワクで、ドッキドキな場所って。」
「そうだよ、カスミっ!ワックワクで、ドッキドキだよ!」
「楽しみ!で、この扉、どうやって開けるの?」
「扉の前に立てば開くよ。」
「またまたぁ。そんな訳ないでしょう?」
カスミが一歩、足を踏み出す。
ウィーン。
自動ドアが開く。
「え、ええええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ、なっ、ナニコレ!?」
ま、まぁ、カスミがこうなってしまうのも分かるよ。
「自動ドアっていうんだよ。」
「すっごーい!そんなのあるの!」
「こんな事で驚いていたら、お会計まで持たないよ~?」
「う、うん」
自動ドアを開けて、私とカスミは店内に入った。
「わぁぁぁぁ!すごい!見たことない物がい~っぱい!」
これは私が通っていたスーパーそのものだ。品数もそうだし、置いてある場所もそうだ。
「ねえ、ねえ!ここでお買い物するの!?」
「そうだよ。日本の食事、楽しみにしててね」
「うん!」
さて、今日は何を作ろうかな~?
それによって買うものは変わってくるので、悩みどころだ。
カスミは美味しくて、お腹が満たされるなら何でもいいとのことだから、日本の食事。家庭の味が食べたい!
家庭の味と言えば……そう、カレー!!カレーが食べたい!
「リナーテ、今日は何作るの?」
「カレーっていう料理だよ。辛くて、でもやみつきになるんだよ!」
「へー!なんか美味しそう!」
私はカートにカゴを乗せて歩き出す。
「わぁ、それ、すごいね!そのバスケットを乗せる事ができるんだ!」
そうか、カスミはカートを知らないんだ。
「カートっていうの。便利だよ」
「へー!今日は驚いてばかりだよ。」
「あはは、確かに」
「見たことない野菜に果物。美味しそうなにおいや不思議な中が冷たい機械!ワクワク絶好調!」
確かに、そう言われてみればちょっと不思議かも。
そんなことを話していると、カレーのルーを置いてあるへついた。
「いらっしゃいませー、カレーの試食、やってますよー」
あ、試食やってる。ジュワカレーだ。
「リナーテ、シショクって、何?すごくいい匂いがするよ。」
「試食は、試しに、食べてみることができるんだ。」
「!無料なの!」
「うん」
「よし、行ってきまぁす!!」
カスミったら…
私も仕方なくついていく。
「どうぞ。」
「わぁ、美味しそう!」
ああぁぁぁ、この匂いには抗えない…!
「私も頂いていいですか?」
「どうぞ。」
食べるしか、ないよね。(ジュルリ)
「っ!美味しい!なにこれ!最っ高!これが日本の食事…!」
うん、これだよ、これ!やっぱりカレーは美味しいなぁ~。
「今日、これにする?」
すると、カスミは勢い良く首を縦に振った。
やっぱり。
試食をしていたカレールーをカートに入れる。
確か、カレールーって、二種類混ぜると美味しいんじゃなかったっけ?
だったら…ウチの定番、バーマントカレー!
ジュワカレーバーマントカレーをブレンドして…!
考えるだけで美味しそう!
「カスミ、他にもなんか買う?今回は私のおごりで。」
「いいの!」
「特別だよ。」
「うんっ!ありがとう、リナーテ!」
やっぱり、日本を知らないカスミに、日本の技術や味、遊びなど、いろいろとしてほしい!
今なら私のふところもあったかいし。ま、スーパーに無い物もたくさんあるけどね。
「じゃあじゃあ、私、あの冷たいのが気になる!あとあと、あのハンカチとか、あのパンとか、あのかるびーぽちとってやつとか、卵とか!!あ~、気になるものがありすぎ~~~~~~!」
あー、分かる。ここは気になるものがありすぎなんだよ。
カスミが言っているのは、アイスとハンカチと食パンとカルビーポチトと卵だね。おっ、今日は卵がお買い得だ。ラッキー!
あ、あと気になる事が…
「ねぇねぇカスミ、カスミって、読み書き、できるの?」
「出来ないよ。」
即答かいっ!カルビーポチトは読めてたくせに!!
でも、そう言われても不思議ではない。
なんでって?ここは異世界だから。この世界に、義務教育はないだろうから。そして、カスミは異世界人だから。
う~ん、どうしたものか…
あ。
この世界の字はひらがな。ひらがなの練習帳なら、このスーパーにもあるだろう。
よし、購入決定。
「それよりリナーテ!あれ!あれ、何!」
カスミが指さした所には、レジがあった。
「あれはレジ。あそこでお金を払ったりするの。」
「すごいね!あんな機械を使うんだ!」
「あ、カスミの言ってたのって、これ?」
「そう、それ!」
あぁ、バニラアイスだ。美味しいやつだ。
ついでに私の分も♪
カゴの中にアイス二つを入れる。
「二人で食べようね」
「うんっ!ありがとう、リナーテ!」
「あとさ、カスミが言ってたハンカチ、二枚買って、二人でお揃いにしない?」
「いいの!やったー!ほんとありがとう、リナーテェ!」
カスミ!私に体重かけないで!おも…重い…
「あ、いいの、いいの…カスミ、重い。」
「あ、ごめーん」
カスミ!てへぺろって感じで言わないでよ!
ふぅ、やっとレジについたよ~。
すんごい、長かった。めっちゃ、長かった。
結局、買ったのは、カレールー×2、人参×1、玉ねぎ×1、アイス×2、食パン×3、カルビーポチト×1、卵3パック、ハンカチ×2、ひらがな練習帳×1。
……今日、金貨一枚使ったんじゃ?
うん、あり得る。
日本ではスーパーで千円使っても、そんなに驚かないけど、ここじゃあ、千円なんて大金持ってる人、そうそういないもん。
さて、カスミは、どんな反応をしてくれるでしょうか…
「銀貨九枚と鉄貨六枚です」
「これでお願いします」
ふっ、このカスミの前で金貨を出せる私。
なんかすごい。
あらら、カスミったら、口をあんぐりと開けて呆然としちゃってるよ。
「はい、お釣りです」
「ありがとうございます」
「カスミ~、荷物袋詰めするの手伝って~」
「う、うん。」
「この袋に詰めてってね」
カスミにビニール袋を渡す。
「え?何この袋!カシュカシュしてるけど軽い!」
「すごいよね、これ。」
「本当に。はい!詰め終わったよ!」
「んじゃ、帰ろうか!」
…お金、使いすぎた?