第2話 リナーテ、冒険者デビュー
早速ブックマークいただいて、ありがとうございます!これからも頑張って投稿します!
おはようございます。里奈…じゃなくて、リナーテです。
ツーゼさんのお店の向かいに、いい感じの宿があったので、泊まらせてもらった。
そして!私はいまから朝市&冒険者ギルドへ向かうのだ~!私の所持金、大金貨一枚。それと、
向かう途中に、ツーゼさんのお店によって、ネクタイを売るつもりだから、そのお金も。
さあ、今日はいろいろと、異世界を探索するぞ~っ!
ツーゼさんのお店にやってきた。
「おう、リナーテ。いらっしゃい」
「おはようございます、ツーゼさん。」
「今日の品は何だい?」
「はい、この、ネクタイです。」
「なんだと、ネクタイだって!?」
え、まずかった?
「ネクタイといえば、貴族で今流行ってるやつじゃないか」
え、うそ。嘘だと言ってよ、ツーゼさん!マジでお願い!
「う、嘘はやめてくださいよ、ツーゼさん…。」
「何言ってんだ、嘘なわけないじゃないか」
ひいい、嘘じゃなかった…
「大金貨一枚で、どうでしょうか…?」
「いや、これは大金貨一枚じゃすくないよ。」
うう…ここにネクタイを持って来たのは間違いだったかな?
「じゃあ、大金貨一枚と、金貨五枚でどうでしょうか…?」
高かったかな?
「そう、それでいいんだよ。」
なんかこのセリフ、前も聞いた気がするんだけど…?まあいいか。
「じゃあそれでお願いします」
「あいわかった」
あ、そういえば、ツーゼさんに聞きたい事があるんだったよ。
「あの、ツーゼさん、私が持っている大金貨二枚と金貨五枚っていう金額は、普通の平民が持っているような金額ですか?」
「馬鹿、そんな訳ないだろう。普通は多くても一月分の給料は銀貨五枚くらいだぞ、多くても、な」
うあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!マジか!ここの方々が頑張って稼いで銀貨五枚、私が服を売って大金貨二枚と金貨五枚っ!あー
この世界の皆さん、なんかごめんなさい~っ!
今、私はセタンの朝市に向かっている。
ギルドは逃げないけど、朝市は昼には逃げちゃうよ。
「わあ、お店がいっぱい!!」
どのお店にしようかな~♪
う~ん…あ、食事。私、異世界のグルメを…うっ、でも。
「おなかすいたぁ…」
ペコペコだよ。お、あの串焼肉、お、い、し、そ、う♪
「すみません、それ、二つ下さい」
「はい、鉄貨四枚ね。」
…安っ!一つ二十円だよ!?払いますけどね!
「これでお願いします」
金貨一枚。
「え?金貨?これぇ…えぇ?!」
…やっちゃった。でも、そうだよね、平民にとっては、大金だよね…やっちゃったよ。
「あ、あのぅ…?」
「はっ、ごめん!金貨なんて日常で見ないから…」
こっちこそすみません…大金貨と金貨しか持ってないんですよ。お金がありすぎて困るなんて、この世界の皆様に恨まれそうな悩みだよね、ほんとにごめんなさい…
「こっちこそすみません。いきなり金貨なんて出してしまって…」
「いやいやいや!…はい、お釣りです」
「ありがとうございます。」
「でも、すごいね、金貨だなんて!何か、仕事とか、してるんですかぁ?」
「今は何も。でも、後で冒険者ギルドに 登録しに行きます。」
「冒険者かぁ。憧れますよねぇ~。私もなの。今日でこの店、閉めるんだよ。売り上げが、伸びなくて…」
「次の仕事、決めてるんですか?」
「それが、まだなんですよぉ…」
「なら、冒険者、よかったら一緒にやりません?」
「いいの!喜んで!」
やったー!なかまが増えたー!現在、知り合い二人!トホホ、まだまだ、少ないねぇ~…
「いつ行きますか?」
「今からいきましょ♪あと、敬語なしにしよう!一緒に、冒険者として働くんだから!」
「え、今から?お店は…」
「いいのいいの!行こう行こう!」
「あ、私、リナーテ。よろしく!」
「私カスミ!よろしくね、リナーテ!」
「よろしくね、カスミ!」
「んじゃ、行こう、冒険者ギルド!」
「え、待ってカスミ!まだ、心の準備が!あ、あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
こうして、私はカスミに冒険者ギルドへと連れていかれた。どうせ行く予定だったけどね。
カスミに引きずられてやってきた冒険者ギルドはレンガ造りの立派な建物だった。
「リナーテ、私、冒険者ギルド初めて見た」
「私もだよ。」
私にとっては、この世界の全てが新しいんだよ。ギルドなんて、見たことある訳ないよ。
扉を開けて、中に入る。怖い顔のおじさんや職員の女性など、たくさんの人がいる。
私はカスミと受付へ向かった。
「すみません、ギルド登録お願いします」
「私も!」
「お二人ギルド登録ですね。こちらへどうぞ。」
案内された席へ座って書類に記入してから説明を受ける。
「冒険者ギルドは国を超えた組織です。ランクは、下から、Gランク、Fランク、Eランク、Dランク、Cランク、Bランク、Aランク、Sランクの八つです。冒険者が受けることの出来る依頼は、自分のランク及び二つ上までのランクの依頼のみですので、ご注意ください。討伐の依頼は、討伐証明に、魔石などが必要になりますので、必ず持って来て下さい。」
「「分かりました」」
「受けることが出来る依頼は、あそこにある掲示板に貼ってありますので、受ける時は取って、受付までお願いします」
おぉ~、いかにも冒険者って感じ!
「私たちは今、Gランクですよね?」
「そうですね。お二人は今、一番下のGランクになります。ちなみに、依頼をこなすとポイントがもらえるのですが、そのポイントを千ポイントためると、ランクが一つ上がります。」
「出来るポイントは、変わるんですかぁ?」
「依頼の難易度によって変わります。ランクが上がるにつれて、依頼の難易度も上がるので、ポイントとも上がります。」
へ~!報酬も出るんだ!やっぱりいいね!冒険者!
「それでは、Sランク目指して、頑張って下さい!」
「ありがとうございます」
「カスミ、さっそく依頼、やってみない?」
「いいね!」
私はカスミと一緒に掲示板の前へ向かった。
「リナーテ、どの依頼がいいと思う?」
「う~ん…」
お、いいのがあるじゃん!
「この、大量発生したスライムを討伐する依頼はどう?」
「いいね!ついでに、スライムを従魔にするってのはどうかしら!?」
わ~!従魔!冒険小説の定番!素敵!憧れてたんだよ!魔物と一緒に任務をこなすってのも、面白そう!
「スライムってさ、人の手で育てると、強くなるんだって!」
そうなの!?知らなかった!
「一人一匹でどう?」
「うん、いいよぉ」
私たちは、依頼の書いてある紙をはがして、受付へと向かった。
さぁ、冒険者リナーテ、頑張るぞ!
読んでいただいて、ありがとうございます!
最近だんだん暖かくなってきていますがまだ寒いですので、風邪に気をつけてください!