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第9話

ぽよよん男 宗佑になんとなく悟れと願う事は時間の無駄なので分かりやすく答える。

『私の分は無いみたい。』

軽く答えてみたものの、言葉に出すと改めて傷つくわ。


『どうして?』

ぽよよん男が更に傷をえぐる。

もう一度殴りたい。

右手を固めた。


「そいつは呼ばれてないからな」

宗佑に一発入れる前に意外な人物から助けが入った。

赤い男。アンラだ。

今まで会話に参加せず(私の言葉が分からないのも、あるんだろうけど)離れた場所でヒヨコに給仕させ優雅にお茶をしていたが、お茶を飲み終わったのか暇になったのか そばに寄って来た。


『でも!かわいそうじゃないか!勝手にこっちに呼んどいて、それはひどいよ!』

ナイス!!!

宗佑!初めて良い事言ったよ!

「貴重なんだよ。あれは。それをこんな&%$#に使えるか!」


終了〜

夢断たれる。


『宗佑。今 彼はなんて言ったの?』

悪口言われてるのは分かるが、いつも連発される言葉の意味はいいかげん知りたい。

ヒヨコに聞いても悲しそうな顔するだけだしさ。

宗佑も言いよどんでいる。

よっぽど嫌な事なのかな。


『えっと。すごいヒドイ言葉だよ』

『いいよ。分かってるから。』


ものすごく哀れんだ目で宗佑は意味を教えてくれた。

『力の無い美しくない役立たずな物質』


・・・。

そんなに長い意味があんの?あの単語に。

しかも物質って。

人間、いや生き物とさえ見てもらえてないのか。


「何><M受けてる?」

赤い男には私がショックを受けている事が不思議で仕方ないらしい。


『華さん。ここはね日本とは違うんだよ』

日本ってか地球でもないだろ!


『何か魔法?みたいな、それとはちょっと違うんだけど、こうすごい力があるの』

知ってる。その人庭にクレーターみたいなの作るほどの勢いで落ちてきたじゃん。


『その力でいろんな地位が決まるの。その・・・。その力の強弱は容姿で判断できるの』

便利な事で。


『だから・・・。その・・・。容姿が・・・』


言いにくいわな。さすがのぽよよん男も。


美しくないから、人間とカウントされないんだよ


とは。


「&%$#のくせに、感情を持つな。ソウスケ帰るぞ。こいつは使えない。」

『で、でも華さんは・・・』

「教えただろ。?>*‘は必要ない」


二人で何か話し合って来た時と同じように、勢いよく帰っていった。

赤い男が宗佑の肩に手をおいたと思った瞬間、もう姿が消えていた。


誰か、ここの情況を教えてくれる人が必要だ。

私を人間と見てくれる人が必要。

ヒヨコの動きを見つめる。

この子は私をどう見てる?


「どうされました?」


凝視しすぎたのかヒヨコが寄ってきた。

ヒヨコは私をどう思ってる?動物?召還された花嫁の持ち物?

どれだ?

メイドさんの仕事を完璧にこなすヒヨコ。

親切にしてくれるし、丁寧に対応してくれる。

でも壺にだって同じ態度を取れるだろう。


「アンラ様がここに いらしゃったのか?!」


勢いよく扉が開き青い髪のおっさん2人が飛び込んできた。

来客の多い日だ。

いつもより4割増しな感じでピリピリしている。


「はい。」


ヒヨコが笑顔で答えている。


「ちっっ!!貴様もあちら方だったな。アフラ様に¥(&’!これの^+だ!」


指差されたよ。

私が何かされるっぽい。

どうなる?

知らない間に握り締めてた手のひらが汗で湿ってきた。


扉の向こうが一気に慌しくなる。

どうなる。どうなっちゃうの?





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