表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/120

伯爵令嬢の禍福得喪は舞踏会の音楽と共に(35)

 最初に招待されたのは、ナターリア達とグリニッジ伯爵家のウォルターとフロランス、レディ・エマという顔ぶれだった。

 ナターリアとクロヴィスにとっては慣れ親しんだ西の離宮。

 レディ・エマはいつも通りの優雅な佇まい。

 ウォルターはさすがに場慣れしているが、フロランスは少し緊張気味だった。


「ご一緒した皆さまのお名前を拝見した時には、わたくし、喜びのあまり、快哉を叫んでおりましたわ」

 口元に扇をさしかけておっしゃるレディ・エマは上品で、彼女が叫ぶ姿など想像もできないが、それほど嬉しく思ったという比喩だとナターリアは解釈した。

「僕もです。レディ・エマ。思わずこぶしを突きあげていました」

 ウォルターが柔らかい笑みをレディ・ナターリアに向けた。

 感情表現が豊かな彼の喜ぶ姿はナターリアにも、すぐ想像ができた。


 ナターリア達は、両殿下が姿をお現しになるのを待っていた。


 通された室内は浅緑を基調とした美しい壁紙が張られている。

 その意匠の中には、前王朝の紋章がさりげなく入っていた。大陸から来た新しい王は、本来の領地にいることが多かったため、アンゲリアの王宮にあまり手をかけなかった。

 代わりに調度品には、王朝が交代した時に変更された現王家の紋章があしらわれているものが多い。

 ナターリア達が座っている椅子にも、ブランシュバイツのそれと、アンゲリア王位を表す、『三頭のライオンを従える天使』を組み合わせた紋章が刻まれている。

 高貴な血筋を現す紋章は、紋章院が厳密に管理していた。

 紋章院の総裁は、多分に形骸化されてしまったけれど、バイアール公爵家の世襲位官でもある。


 そう言えば、アーサ様はこの茶話会に参加なさらない。

 学生時代、周囲に天才と評された彼の意見を聞いてみたいと、その姿をナターリアは思い浮かべた。



 ◇◇◇◇



「ラーム帝国が、東西に分裂したピザンチームのホル・ダリウスが“神聖文字”についての注釈を5世紀初頭に記しているが、ローエ氏はそれにはいくつかの誤解があると主張していたね」

 ゲオルク殿下は背筋を伸ばして椅子に腰かけていらっしゃる。

「古代エギュプト時代に一番近かった頃にそんなに間違いがあれば、その後の研究が混乱するのも無理はないですね」

 コンラート殿下は少し前かがみになって少し早口でいらした。

 茶話会はパリシア語では行われなかった。フロランスは覚悟してきたが、ゲオルク殿下がアンゲリア語で話し始められた時には、密かに胸を撫で下ろした。

 フロランスは今自分がこの場にいることが信じられなかった。

 見学会に参加するにあたって、事前の予習や、レポートを書く際に様々な書物は読んで、兄であるウォルターと一緒に論を交えた結果がここにあるのだと思っている。

 話題はレディ・エマが書かれたレポートの神聖文字の芸術性についてから始まり、ウォルターの古代の技術について論じられた。


 「古代の技術といえば、医術についてレディ・フロランスが詳細に言及していた」

 ゲオルク殿下がフロランスのレポートの内容に触れた。

 

 エギュプトの技術は数千年以上前のものと思えない技術が数多くある。

 その中でも、フロランスは古代エギュプトの医学に強く関心を惹かれた。

 グリークの壮大な叙事詩“オデッセイ”の中に医学を褒め称える箇所があるし、神聖化された古代の医師ヒポクラテスもエギュプトに医学を学んだ、とある。

 その他にも古代のエギュプトの神殿で学んだことを書き残している医者も何名かいる。


「もし、神聖文字が解読されれば、古代ナイル文明の医術の知識がどれほどのものだったのか解かるのですわ」

 フロランスが憧れを込めて言うと、ゲオルク殿下が琥珀色の目を彼女に向けた。黄金の光さす瞳に彼女は射貫かれる。


 ミフィーユ様が、素敵、素敵と騒ぐのも無理からぬことです。


「失われたアレキクサンドラ図書館に医学部門を創設した二人も元はエギュプト神官だそうだね」

「さようでございます」


「レディ・フロランスは淑女なのに、医学に詳しいのですね」

 コンラート殿下が感心したようにおっしゃった。

 コンラート殿下に、悪気はないのは彼女にも解っていたけれど、わずかに心が(きし)む。


「いにしえのグリースとラームの医療を守護するのは女神でごさいました」

 レディ・エマがフロランスの心を読んだようにコンラート殿下に語りかけた。

「グリースのアティナにしてラームのミネルヴァ、智慧と芸術、そして、槍と盾を持つ戦女神のことですね」


 知っていますよ。

 と言わんばかりに瞳を輝かせ、ちょっと得意げなお顔でコンラート殿下が応じた。

 ゲオルク殿下に比べると、柔らかな印象の面立ち。金色の髪も少し濃く、それが甘やかな印象を人に与えていた。


「主が降臨される以前の神々は様々な顔をしていますからね。太陽の神である、アポロも、遠矢を射る神と呼ばれて、弓で病をもたらしながら、その病を払うという神性がありますよね」

 ウォルターがさらに補足するように、グリースとラーム帝国で信奉された男神の話を出した。

「アポローンは死者をも蘇らせたアスクレーピオスの父とされています」

 クロヴィスが、グリーク語で太陽神とその息子で医学の神の名をあげた。


 エウロピアの文明の基礎となった古代グリースと帝国ラーム。確かにクロヴィス様の言う通り、そこで崇められた医神は蛇の杖持つ男神ですけれども。


「父親に母を殺された悲しき神です。そして、アスクレーピオスが蘇りを果たしたのは、女神アティナに授けられた、蛇の髪持つ哀れなメドゥーサの血液ですわ。さらに古き時代には、メドゥーサは海の神の配偶神として崇められていました」


 フロランスがアスクレーピオスの神話を口にすると、一同の視線が集まった。


 フロランスは視線に身を固くした。

 医学の話になると、少し感情的になってしまう自分に自覚はある。

 彼女の子供の頃の夢は、病気になった人を助けて癒す医師になることだった。

 アンゲリアでは、いや、エウロピアのほぼ全てが、女が医師になることを許してはいない。


 それを知った時の、悲しさと憤り。

 諦めたと考えつつ、諦めきれない想いがそこにはあった。

「蛇を従える女神、ハイジアでしたかしら?」

 ナターリアがフロランスから視線を移して、クロヴィスに問いかけた。

 クロヴィスの頭が姉の言葉を肯定するように、二回、上下に動いた。


「古グーリク語では、ヒュギエイアと言います。蛇が巻き付いた盃は薬学のシンボルです。ちなみに彼の娘は四名、もしくは五、あるいは六、息子は三です。トロイヤ戦役で有名な二人は人間で、もう一人は、童神テレスポロスとして、古代の医療の聖地にアスクレーピオスと共に祀られています。しかし、彼は、彫刻や絵などでは、たいていがヒュギエイアの傍らにいます。だから、本来はヒュギエイアの陪神ではないかと思うのですが。トロイヤ戦役で活躍した二人は、名医だったがゆえにアスクレーピオスの息子とされたのかもしれませんね。」


 クロヴィスは一息で説明を行なった。彼は喉が渇いたのか、すぐにお茶を口に運んだ。


 フロランスが知っていたのは、四名の女神だ。まさか、あと、一名か二名いるとは思わなかった。

 カップを戻すとクロヴィスが続けて言う。

「ブリトーン諸島で医療の神というと、ノーデンス、アイールではディーアン・キェーフがいますね。こちらはどちらも男性神ですけれど」

「古いノルドの医療神は女神ですわ」

 レディ・エマの声はクロヴィスに対して、わずかに挑発的な響きが乗っていた。

「我が祖先には北方の血を引いている方もおりますので」

 だから詳しいのだと言う表情を一瞬、閃かせ、レディ・エマは小さな砂糖菓子に手を伸ばし、「最良の医者と称えられる女神ですのよ」と付け加える。


「みなさま、最大なる癒し手、ブリガンティアをお忘れにならないで」

 うっすらと唇に笑みを佩いて、ナターリアが声を上げる。彼女が紡いだ名前は。


 女神、ブリガンティア。

 光と炎の女神、武器を持つ、清らかな乙女にして、乳をあふれさせるもの。

 ナターリアがふれたように、癒しの手を持つ、ブリトーンの古き女神。



「冬の終わりをと春の訪れを告げる、再生の女神ですね。ブリテニア硬貨の元となったと言われる女神」

 ウォルターが顎に指を当てて、軽く頷いた。


「我々の紋章にある、ライオンを従える天使の由来でもある」

 ゲオルク殿下の瞳が、光をはじいて、アンゲリアの守護天使と同じ色になる。

 とろける金の光だ。

 差し込む先は、ブリガンティアを思い出させた、ナターリア。


 フロランスはゲオルク殿下とナターリアから目を離して、茶器を持ち上げて描かれている紋章を眺める。

 真似するようにコンラート殿下もカップを手に取ってしげしげと眺めた。

 コンラート殿下が顔が上げられたとたん、フロランスと目があった。


 王太子様と同じ色。やはりご兄弟だから、似ていらっしゃる。



「こんな近くに、医療の女神は、いらっしゃったんだね」

 フロランスに笑いかけて、コンラート殿下はお茶に口をつけた。


「天使は、女神ではなく、女性でもないけれどね」

 ゲオルク殿下がコンラート殿下の間違いを正した。

 天使には男女の区別はない。本当は肉体を持たぬ霊的な存在だから。


「でも、淑女のことを、天使のようなと褒めたり、恋する人にマイ・エンジェルと呼びかけたりしてる」

 まだ、子供のコンラート殿下だ。社交界にもデビューをしていない。

 いつ、どこで、だれが?

 無言の疑問が一同の間に漂った。

「ナターリアが持ってきてくれたロマンス小説では、そうしていたよ」

 答えはすぐにコンラートがくれた。


 ナターリア様ったら、三巻本を王宮に持ち込んでいらっしゃいますのね



「まあ、コンラート殿下は天使のように無垢でございますわね」

 レディ・エマがさもおかしそうに笑う。彼女の場合、天使と言うよりは女神に似ていた。



「再生、蘇りとえば、女神イーシスも配偶神たる男神オシリスを蘇らせていたね」

 ゲオルク殿下がエギュプトのことへと話を戻した。

 彼はわずかに目を和ませて、ナターリアに向かって語りかけていた。

 ゲオルク殿下の目の優しさに、フロランスはドキリとする。


 デビュタントの時も感じましたけれど、ゲオルク殿下は、ナターリア様に惹かれていらっしゃる?


 一方、ナターリアはゲオルク殿下に向かって、いとも真面目な面持ちで対応していた。


「はい。セト神に分断されたオシリス神をアヌビス神が繋ぎ合わせて、妹ネフティスと共に蘇らせております」

「古代のエギュプトでは命を救い、癒すのは男も女も行っていたということだ。レディ・ナターリアは、その神話と『旧き誓約の書』のナイル文明の関連性についても言及していたね」

 フロランスを含む一同が『我らが、唯一人(ただひとり)の神の書』の名前を聞いて、襟を正した。


「そうして、復活したオシリスとの間に、イーシスは清らかなまま、子供を身籠りました。聖母マリアもおなじく、清らかなままで御方(ジィザス・クリストス)を受胎なさいました。そして、復活。この近似は、古代のエギュプトの信仰が、初期のクルスタニティの信徒になんらかの影響を与えたのだと思えました」


 『我らが唯一人(ただひとり)の神の書』《ビブリア》に書かれたこと疑うことなかれ。


 教会ではそう教えられてきた。


 フロランスはナターリアがビブリアの内容に、しかも、御方(ジィザス)について触れていることに驚きを覚えた。

「埋葬時にそばにいたのも、女性。復活した御方(ジィザス)に最初にお会いしたのは、女性でございます」

 ナターリアが目を瞑って、敬虔な様子で話した。


「ビブリアの語源は、オシリス神がセト神の策略によって流された土地の名前ですね」

 クロヴィスは、神との新しき契約の書が最初は、グリークで書かれたとも続けた。

 キャラリー回廊でもそうであったが、知識を披露するクロヴィスは生き生きとしている。コンラート殿下がそんな乳兄弟をまぶしげに見ていた。


「神を唯一人とする思想は、多くの神を祀ったエギュプトにもある」

 ゲオルク殿下が何気ない口調でおっしゃたが、ウォルターは少し戸惑っているようにフロランスは感じる。


 兄様は敬虔でいらっしゃるから。


 バーソロミュー教会と縁が深いグリニッジ家は、なべて信仰心があつい。

 フロランス自身も、毎夜、ビブリアを読むの日課にしている。

 そして、バーソロミュー教会と共に設立されたロンディウム・ウエストスミスフィールド病院は、孤児院と隣あって立っていた。

 彼女が医師になりたいと願ったきっかけも、教会の教えである“他者のために”を実践しているロンディウム・ウエストスミスフィールド病院の影響が大きかった。


 しかし、思い返せば、ビブリアにはエギュプトの記述は多い。古代エギュプトは御方(ジィザス)がお生まれになった時も、先端の文化、文明を誇っていたのだろう。


 ナターリアが両手を合わせた。ごく軽い音が鳴る。

「エギュプトは御方(ジィザス)の避難の地でもありますわ。もしかして、御方(ジィザス)の癒しの奇跡は、エギュプトの医術を学んだことによるのかもしれません」

「その時、御方は 緑児 であられました」

 兄のウォルターが素早く言った。あり得ないと思っているのがよくわかる。

「そうですわね。ウァルター様のおっしゃる通りです」

 思いつきを、さほど考えず口に出されたのか、ナターリアは少し恥ずかしそうだ。


「いや、御方は嬰児だが、聖ヨセフと聖マリアを介してなら、その可能性もあるのではないか」

 ゲオルク殿下はナターリアの考えを支持した。

「おおそれながら、ゲオルク殿下は何故、そう思われるのでございますか?聖ヨセフは義の人ではありますが、生業は大工であり、医術とはかけ離れております」


 ウォルターが珍しく真っ向から人に対して、それも王太子殿下に対して反論した。


「そうとは言い切れまい。我々は、小さな仕事しかしない大工を思い浮かべるが、建築に携わる職であると考えれば、どうだろうか?」

 考えてみよというがごとく、ゲオルク殿下が一同を見渡した。

「古代エギュプトの建築物というと、まず思浮かべるのはピラミッドですけれど、作られたのは、御方(ジィザス)が生まれる以前でございますわ」

 レディ・エマの発言に皆はそろって同意の表情を浮かべた。

「建築は王者の技術です。あらゆる知識が必要になってきます。聖ヨセフが大工ではなく、建築家に近い職についていた可能性はあります」

 クロヴィスが少し俯いて自分に語りかけるように言葉を紡いでいく。


「東方の三博士の訪れから、聖家族は当時の知識階級とつながりがあった、もしくはできたと考えられます。また、その頃は、ちょうど、エギュプトの王朝が、ラーム帝国によって終焉を迎え、ラームの直轄領となった時期です。初代皇帝であるアウグストスの治世のただ中。新しい支配者を得て、エギュプトの体制も変わった。エギュプトの神官達が、野に降りて、知識を伝達していたとしても不思議はない。比類なき才能の持ち主であった御方(ジィザス)にその知識を引き継いだということも、否定はできない」

「あくまで、仮定、推測にすぎぬが」

 ゲオルク殿下が最後を引き取られておっしゃる。クロヴィスが顔を上げて、目をさ迷わせた。

「申し訳ございません。すっかり自分の思考に捕らわれておりました」

 軽く目礼をしてから、クロヴィスがコンラート殿下とお互いに微笑みあった。

「クロヴィスはたまに、僕たちを置いてどこかへ行ってしまう時があるから困る」

 口ではそう言っているが、コンラート殿下はまったく困ったようには見えない。

 フロランスは二人の絆を垣間見たような気がした。レディ・エマもまだ、小さいと言っていい二人に柔和な眼差しを送っていた。

 フロランスは、お二人の事実上と立場上の姉であるナターリアを見やった。

 ナターリアは、困ったというような笑みを浮かべてから、ゲオルク殿下へと顔を向ける。


 ゲオルク殿下とナターリア、交錯する二人の視線に、フロランスはまた、心臓に震えが走る。


 ナターリア様もゲオルク殿下に惹かれていらしゃる?


 確かに、ゲオルク殿下は魅力的な方だとフロランスも思っている。


 けれども、ナターリア様にはバイアール公爵がいらっしゃるのに。


 そう考えた時、フロランスの心に浮かんだ、婚約破棄という言葉。

 ナターリアとアーサーが婚約破棄を前提とした婚約だと、一時、取沙汰されていた。

 幼いナターリアをだましうちのように、バイアール公爵が婚約を承諾させたという話も密かに囁かれている。

 ナターリアとバイアール公爵を見ていれば、二人が仲がいいのは間違いはない。

 でも、それが、恋ではない、お互いの親愛だったならば。

 長年の友人として、フロランスは戸惑い、目の前の二人を見つめた。


 フロランスの視線を感じたのか、ゲオルク殿下がフロランスに声をかけた。

「古代エギュプトでは、男女共に医療に関わっていたようだと言いたかったのだが、だいぶ話がそれてしまった。昨今、女性の社会的な進出は著しい。古代に倣って、看護ではなく、治療に女性の手が必要になることもあろう。そう思わぬか、コンラート」

「はい、兄上。女性の方々が昔からいかに医療に関わっていたのか、レディ・フロランスをはじめとした、皆のおかげで、今日はよく解かりました。」

 コンラート殿下が屈託のない笑顔をフロランスに向けた。彼に向かって同じように笑みを返す。


「楽しく有意義な時間であったが、そろそろ仕舞いにせねば」

 茶話会は、優に二時間を超えていた。ゲオルク殿下達が立ち上がる前に、フロランス達は立ち上がった。


「今回はレディ・ナターリアとクロヴィスのレポートの内容に話がいかなかった。よって次の茶話会にも両人ともに出席を望む。コンラートもそのほうがうれしかろう」

 頭を下げるフロランス達の上に、ゲオルク殿下の言葉が降った。

 フロランスは友人の身体が少し震えたのに気が付いた。


「仰せの通りに」

 ゴールディア家の二人が礼をしたまま、答える。


 ゲオルク殿下の言葉は、弟君のため?それともご自身のため?


 フロランスは、自身の夢に希望を与えてくれた殿下に感謝しながら、友人の今後を心配した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ