無題
背中に三味線を背負いながら目指すは山頂である。山岳信仰で有名な山で守り石をという依頼があったからだ。期間は1年。作った力石を調節するのにちょうど1年かかるので妥当と言えば妥当である
依頼をうけてからすぐに守り石を作るために登山したいと目的地の山を管理する神社に連絡をいれて許可をとった。登山は素人のため無理な計画をたてずに夏登山をすることにした
登山に必要なものは力石で作ったブレスレットに仕込んだ亜空間にしまっているので身軽である。前日に山に上ることを神社に報告して近くの旅館に宿泊しての登山である。早朝登りはじめて休憩をとりつつ5時間やっと山頂についたのは昼近くである。休憩というなの食事をとってから人の邪魔にならない場所に座り込み背中の三味線を詠唱とともに弾き始める
全て詠唱を終えるのに1時間。周囲の魔力を調節したり生成した力石・癒し石・守り石の調節に30分ほど費やしてから下山をする。
無事下山したことを報告しつつ作った力石のひとつを奉納して感謝を示す。宿泊している旅館にもう1泊してから帰宅して依頼品の調節をしつつ日々の糧を得るために力石や癒し石を三味線をうるさくない程度に弾きながら生成する。独学で作るために他の職人のように1種ずつ作ることができなくて生成を始めると必ずといって力石・癒し石・守り石がセットで出来上がってしまうのが難点であるが、セットで生成して調節した方が安定して施行できるから特に気にしていない
それが例え他のひとからみたら異常だとしても。
私が力石に興味を引かれたのは国をあげて力石を生成する職人を増やす為の政策をうちだし子供の頃か慣れ親しんでもらおうということで学校に当時数少ない職人が来て生成のデモンストレーションをしてくれたことだ。キラキラ光輝きながら回転して作られる小さな。それでいて力強い力石に興味を引かれて書物で作り方を調べて試して見たりしていた。それが政策の大2段階として電脳ゲームで体験できるとなったのは中学のとき貯金していたお年玉をつかって中古のゲーム本体とソフトを買ってゲームないで薬を生成してみたり魔力を感じるため魔道を学んでみたりしながら力石を生成をしていた。ゲームではスキップというシステムがあったがそれをせずに最初から最後まで詠唱をして周囲の魔力に干渉して作る方法のみしていた。補佐的に三味線をゲームでしていたので現実世界でも三味線を弾きながらの方が感覚がつかみやすいがただの詠唱でも作れないことはない
それも学校を出た正規の職人にしてみれば邪道なんだろうが。
ゲームないでしか作れない力石が現実で作れるよになったのは高校卒業の半年前であるゲームをはじめて4年。力石に興味をもって10年かかったある日。学校の広場で昼御飯を食べてのんびりしながら詠唱をしていたらふとゲームと同じように周囲の魔力に干渉できることに気がついた。で、そのままゲームと同じ感覚で詠唱して干渉して集めた力を懲りかためてという風にして気がついたら赤ちゃんの小指の先くらいの力石ができた。
生成に成功したことを誰にも気がつかれず自分一人で驚いていたが、それをポケットにいれて帰宅するまでゲームと同様に調節してきちんとした商品として作り上げた。出来たものを鑑定してもらいしっかりした力石だと認定してもらってから役に立つかもしれないと生成する許可書と売買許可書は取得済みであったので特に問題なく力石で生計をたてることが出きるようになった
卒業してからは力石を売買することをはじめてレベルをあげて癒し石・守り石の売買可能な品質で作り上げることが出来るようになるのに10年。安定した生活を送れるようになった
それにしてもここは変わらないと年に一回訪れる首都にある協会本部を歩きながらが考える。故郷にあるのは支店でありそこで仕事を受注・納品できるのだが、国からの依頼となれば本店で納品しなければならい。
私のような独学で職人になった人は少なく大半は首都や大きな都市にある養成学校に通って技術と知識。それに資格を取っ手いる。
そのため首都の本店にいる人間は全て養成学校卒業生であり毛色が違う私がいることに難色を示す人が多いので、歩くたびに注目されヒソヒソと小声で罵られてたりするが、気にしない
他人の事をいう暇があったら良質な力石や癒し石を生成できるよに精進すればいいし、私が国の仕事を受注するのが気にくわないのならば自分に依頼が来るように品質を上げれは言い放しである。それが出来ていない時点でとやかくいうなよと思うが、それを口にしたら面倒なことになりそうなので無視して通りすぎておく
カウンターで納品して納品書を手に協会内の銀行で現金化する。で、それをもってすぐ近くにあるどの地域にもある昔は国が運営していた銀行に行き預け入れしておく。
協会にも銀行があり出し入れをすることが出きるが、故郷にはないので不便であることと私を嫌いな職員が多い協会が管理する銀行に預けれるほど信用していないのである
納品書をいちいち受け取って違う所に貯金するのも税金対策だ。協会の館員になれば税金を自動で納めてくれるという得点等様々な得点があるらしいが、信用していないので使用したことはない
ふと協会に関して考えてみれば利用していない得点が多すぎて大手でなくてもいいのでは?と思うようになったので、脱退手続き書をもってホテルへ戻る
宿泊期間は3日。国指定の協会を調べて見ることにした。幸いどれも本店は首都にあるので調べるのは簡単である。探してみたら独学での人に優しいところがあった。支店も故郷の近くにあるし仕事の数も多すぎず少なすぎずである。よくよく調べてみたら私が受注していた仕事の半数以上はこの協会が今所属している協会に流していた仕事だったので収入面で困ることはないだろうということで思い立ったが吉日。今いる協会を脱退して新しい所に入会してみた。
両協会の職員ともに驚いた顔をしたが、説明したら納得したというか今まで所属していたところは清々したという表情を隠さななかったのが印象的だ。新しい協会で説明をうけて支店の説明・金融機関に冠しての説明をうけた。以前と同じように自分で他の金融機関にお金を持っていけばいいだけだしホテルだって個人的に予約をしているので特に問題ない。
依頼数が少ないと言われたが私がうけている系統の依頼はちゃんとあるので問題ないと答えればホッとした顔をしている担当者。では、よろしくと握手をして入会した
それからは特にかわりなく電車で1時間ほどのところにある支店に言って依頼受注して出来たら納品してという風にいつも通りである。納品や依頼受注にかかるお金は必要経費として落とすことも出来る。
家にファックスで依頼を押し付けるよにしてきた前の協会とは違って自分で足を運んで好きな依頼をうけることが出来るのでのんびり出来る。売るつもりながない守り石を三味線を引いて生成してお祭りのときに奉納したり。気が向くままに作った癒し石を依頼がない状態で売ってみたりしながらの生活は気に入っているのである
「お願いです」頭を下げているのは以前の協会の偉い人である。税金を納める為の書類を作成するための本店に来ていたらちょっとと困り顔の職員さんに言われて来たらこの有り様である。彼らが頭を下げているのは国からの依頼で国土を守るための守り石を生成してほしいということである。毎年うけている依頼であり今年も現在の協会を通して納品しているのに関わらず頭を下げてくるのには訳があるのだろうか?考えながら話を聞いていれば
現在在籍している人間が作ったものでは納品できる品質のものはない。だったらと他の所に声をかけて譲ってもらう事を考えたが、どこもいい返事をしないので、私ならばと思って来たらしい
まあ、一応保険として同時に3個生成したから余り2個はある。同じ規格で癒し石と力石も3個あるがこれは時期を見て売りに出そうと思っているので問題ないし。残った2個のうちひとつは実家にある神社に奉納するきでいるので実質余りは1個。これも時期を見て売りに出すつもりであるので今売ってもいいが
「在庫もありますし売ってもいいですが、これは他社から買い取ったものでうちの協会では作成できる職人はいませんと公言しているものですよね。王手でしかも正規の技法を持っている人しか在籍していない品質がよいと言われているのに。大丈夫ですか?」
「国の依頼を失敗するよりは」絞り出したようにいったのは少しの間をおいてからだ。
「信頼というのもありますし。私と同じレベルの人間は沢山いると思いますので来年度は頑張ってくださいね」そう言って依頼書を作成してもらい在庫の守り石を渡して報酬をもらいうける。そのまま金融機関に預けてから書類を製作する作業に戻るが、ざわめく周りの人たち
口々に同じ規格のものをとか同時施行がとかいっているが、ゲームないでも出来るし現実世界でも理論的には確立しているものである。ゲームで経験を感覚を積んでから現実世界で試行錯誤していたらできたものである。
それを秘匿しているわけでもなく国に報告して公開しているが、それ知っているか知らないかの差である。私以外にも色々な手法で報告している人がいて品質をあげる方法とか調節をする画期的な方法をしている人もいるのでそれを参考にして自分なりに陣を改善したりしている。日々精進である
囁きにイラッとしたので
「皆さん国の情報共有サイトを訪れたことはありませんか?同時思考も品質をあげる方法や遠距離思考など色々と面白く新しい手法が公開されているので勉強になりますよ」にっこり言えばざわめきが収まったので、集中して書類を作成する
出来た書類を片手に窓口に行きチェックしてもらい訂正されたところを直して提出する。力石を生成する職人の青色申告は首都でしかできないのは面倒だなと思いつつも申告しついでに職人の登録も更新する
毎年更新ではないが、仕事の質と量を鑑みて次年度受注できる仕事のレベルが変化するので確認が必要である
確認するのには登録を更新する個とが手っ取り早いのでそういう風雨にしているだけだ。
10年頑張って国の仕事も受注しているが、2流職人としての評価であるが、安定して仕事ができているので特に不満もなく仕事をしている




