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守り石

「よ。元気か?」一人で準成人を認める儀式の順番待ちをしていると声をかけてくる人間がいた。振り向けば幼馴染とその両親が心配そうに見ている。姉がやんちゃさんでいろいろとやらかすのでこういう時は一人で着て一人で参加してというのが常である。周りもいろいろと気を配ってくれているのがわかる

「親は?」周りを見ながら横に座ってくれる幼馴染に聞かれて

「さあ?協会から直で来たから知らない。いつものごとく忘れているんじゃない」

「忘れているって。いつから帰ってないんだ?」そうい聞かれたのにはわけがある。準成人として見られるのはこの儀式を済んでからだが見習いとして仕事を始められるのは10歳を過ぎてからである。ほかの子供と同様に見習いに出た私だが、見習いに出た場所が庭園という上空・水中にある特殊空間でその中でしか採取できない鉱物や薬草。力石というエネルギーの塊を生成する職業へ進んだ。薬草や鉱物の採取方法や特殊空間にはいる方法を学んでいるうちは家に帰れていたが、特殊空間で採取・生成をするようになると書類を製作したり一定の期間特殊空間にはいれなくなるルールがあるので、順守しているか査定されることになるために協会に留まらなくてはいけない。そのために家に帰る足が遠いている。

また、特殊機関にはいるためにも一定期間協会に留まらなくてはいけないので、それでさらに家に帰る足が遠のいている。

「半年くらいかなー。いろいろと技術も磨きたいし採取できる品種も増やしたいからね」そういえばあきれた顔をしている幼馴染がいる

「お前な」

「別に私がいなくても大丈夫でしょ。あのひとを見るので大変なんだから仕方ないよ。私がいれば余計面倒なことになるのは目に見えている」

「それはそうだけれども。子供の祝いを忘れることってあるのかよ」私の代わりに怒ってくれている幼馴染に

「それはあの人がわからないようにしているんじゃないの」笑って答えれば

「なんだよそれ」と憤慨しているが事実だし。今着ている服も儀式に必要なものもすべて自分が用意したものである。幼い時から自分に関心が向かないと癇癪を起す姉の面倒を見るために両親が大変な思いをしているのを見ているし。私に関心を向ける暇がないのは理解してた。理解していたが納得していなかったので小さなときは寂しかったが、今はあきらめたし親が来ないことのほうが当たり前になってきたのでどうでもよくなっている

「まあ。なるようにしかならないよ。君はどうなんだい?」話を変えて近況を聞いてみると見習いに出ている先でのことをいろいろと教えてくれる幼馴染。守りたい人がいるということで護衛になるための養成所に通って経験を積んでいる彼に守られる人は幸せだろうなと思いながら話を聞いていれば神父さんに呼び出された

「じゃあ」そう言って幼馴染のもとを離れて祭壇の前に。祭壇の上には私が生まれたときに親から健康に育つようにと祈りをささげらた水晶の玉が乗っている。それはうっすらとほこりをかぶっているのが見て取れる。守り石と持ち主は状況が似ることがある。ということは私は誰の目にも留まらないようなところに放置されていた守り石のように放置されているということだろ。間違ってはいないなと思いつつ神父が詠唱を始めたので鉾にまみれているのも気にせずに両手で包み込むようにして守り石をもっておでこ。性格には眉間の少し上で第三の目と言われる場所に押し付けて今まで頑張ったねありがとうという思いを込めて詠唱を始める。詠唱を終えるとほのかに輝いて見える 

埃を普通は母親は用意する刺繍を施したハンカチを自分で用意したもで汚れを拭い軽くきれいにしてから怖くないよという思いを込めながら自分の属性と相性がいい力石を一緒に握りしめてまじりあうように詠唱をし始める。ふんわりと優しい感じになったと思ってみれば力石を混じりあったようできれいになくなっていたのを確認

淡く光るようになっていた守り石を祭壇にある水を張った入れ物に怖くないよと入れてきれいにする。一度水から上げてきれいに拭きながらポケットに入れていたお気に入りの花びらを水に入れて再度守り石を入れる。

石を自分に合うように調節しつつ世界は怖くないと幼い時に幼馴染が見せてくれたように守り石に話しかける。最後に石にキスをして完了である。

キスした瞬間に見たことがない紋章が守り石を埋め尽くすようにたくさん浮かんだが何だったのだろうと思いながらも儀式は終了である。調節し終わった守り石を持ち帰って肌身離さずにもっていれば加護を与えてくれた神から力を貸してもらうことができるしある程度の悪意から身を守ることができるとされている

誰も見請け人がいないだろうと思っていたのだが、幼馴染とその両親が最後までいてくれたようで感謝を述べると

「気にするな。いつの事だろう?」と言いながら一緒に祝いの膳を囲み楽しいひと時を過ごした。おじさんもおばさんもニコニコして家族ってこんなものなんだなーと思っていたのだが、世間的にこれが婚約として認められたということを知ったときに頭をかかけてしまったがそれは結構後の事である

食事を食べてから家に戻らずに協会に戻って就寝する。

翌朝ライセンスの変更をしつつ新しい場所にはいれるように申請したのだが、ライセンスのほうに時間がかかってしまった。年齢と準成人を記入するだけなのにと思ってカウンターに行けばたくさんの力弱き神様が加護をつけてくれているらしくその記載に時間がかかっているということである

加護についてと力の使い方について説明を受けつつライセンスの発行を待つ。通常よりも倍の時間がかかったが加護を授けてくれた神様の名前を確認すれば日常的に使用している神様や採取や調節などをするときに詠唱する神様たちである

ああ。いつも祈りをささげている方たちかと納得してライセンスをしまった

それから順調に見習い期間を終えて一人前と認められたのは成人として受け入れられる16歳の事である。一人前として活動するには護衛が必要になる。誰がなってくれるのかな?と合わなかったらその都度雇えばいいかと思って協会から護衛を紹介されるのを待っていると幼馴染が入ってきた

驚きながら頑張ったんだなと思っていると

「婚約者だそうだから彼がいいだろうということだ」と言われてはあ?と驚いていると

「お前は知らないと思うけれども準成人の祝いの席で一緒に食事を食べただろ?あれが婚約者だと知らしめる効果があるんだよ。おやじたちもお前ならと認めているし。俺以外の人間と一緒に居るのは苦手だろう?」と言いながらいい笑顔である

「君以外の人間との交流は苦手といえば苦手だけれどもできなわけでもないからねって。なんで婚約とか」「いやだったか?」断ることがないとわかっている顔で聞いてくるので

「いやじゃないけれども。君と一緒のほうが気が楽だからいいけれども。なんかね」

「うん。なら気にするな」と言って抱きしめてくれているのだが、どこら辺から婚約者となるために画策したんだろうか?というか12歳の時に親に婚約を認めさせるとかいいのだろうか?おじさんたちもそれでいいのかしら?とぐるぐる考えていると

「深く考えると熱を出すぞ。俺がお前がいいんだから気にするな」といつものように抱きしめてキスをして安心するようにしてくれる。一緒に遊んだり訓練だからと言って一緒に庭園に挑んだりしている間に安心するように抱きしめてくれるよになったしキスもされるようになった

これが当たり前だと体に覚え込められたというかなんというか。そのまま異論がないとしてパートナー登録をして一緒に活動することになった

採取しているときはそうでもないが庭園にあふれる力を集めて力石を作るときはそれに集中するためにすきができる。邪魔をされることもあるし攻撃してくる人間もいるといえばいるので護衛が必要なのである

力を集めることに集中している私を抱きしめながら護衛をする幼馴染。彼を中心に人間が近寄れないように近寄ったら攻撃がされる術を発展しているということであるが、詳しくはわからない

彼は守ることに関しての加護を多く得ているとライセンスを見せてもらった。私は採取や力石を作るための調節を関する加護が多く得ていると説明している。二人とも夫婦神として有名な神様から加護を貰っているので二人そろっていると加護が倍増するので安心と言えば安心である

くるくると力を集めながら取りすぎずとらなすぎずという調節をする。やりすぎてもやらな過ぎても庭園の環境が変化してしまうので力石を作って調節するのは大切な仕事である

作った力石を国に売れば国防の陣に使うので売れないということはない。

力石を売買するのには時間がかかるので、支払いを待っている間の生活をするために薬草や鉱物をとって売るのである。薬草を調合するのは好きなのだが鉱物を加工するのはちょっと苦手であるが幼馴染が加工をしてくれるのでお願いしている

お休みになれば幼馴染の家に行って調理を教えてもらったり子供の時に親から教わっるもので私が知らないものを教えてもらっている。

「早く名実ともに娘になってくれないかしら?」と微笑みながらおばさんやおじさんが聞いてくるのでちょっと恥ずかしいがもう少しで目標としているライセンスを得られて一人前を卒業できるまでになる。そうなれば結婚しても文句も言われないだろうと思っているのでそれまで待ってもらっている

協会ではすでに夫婦扱いとされているので何とも言えないが、そのおかげで面倒なことも少ないので目をつぶっている


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