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はるかかなたのエクソダス3 ~インディペンデンス・デイ  作者: 風庭悠
第17章:第7の災厄;「街は雹にて滅ぶ」
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第126話:家族写真

「お帰りなさい。」


  尊が自宅に帰ってくるとリビングには家族一同がそろっていた。つまりエンデヴェール一家とマクベイン一家であった。30畳を超す広大なリビングで、二人には広すぎるが、総勢15名ともなるととてもにぎやかである。


 アーニャの両親であるローレンとクララ。弟のシモン。 妹のブリジッド、サビーネ、ターラ。マリアン両親であるリーバイとフローラ。兄とその妻であるアーロンとジョディ。その娘のエリーゼ、息子のロイド。種族の違いに関わらず和気藹々と交わっている。


「どうしたの?」

戸惑う尊にアーニャはにっこりと微笑む。

「エリカから電話があったの。尊さんに休暇をあげたから、ちゃんと休むように監視をお願い、ですって。」


「それで?」

尊はエリカのやつ疑ってるな、と思いながらも家族が揃いも揃っている理由が聞きたかったのである。

「皆で写真が撮りたかったの。だって、こうして皆が勢揃いするなんて、この先あるかどうかわからないもの。」


 こうして皆で写真の撮影会が始まったのであった。二組の両親を真ん中にしたもの、子どもたちを真ん中にしたもの。そして、尊とアーニャを中心にしたもの。

「姉さんたち、こっち(スフィア)の結婚式まだなんでしょ?その時はまた、こうして皆で撮れるといいね。」

撮影係のシモンの声も弾んでいた。


(僕はこの笑顔を守りたいんだ。そのためにはもう一度立ち上がらなければならない。)

尊の心にかすかに光が射した思いがした。


「よし、このままテラスでバーベキューといこう!」

ローレンが勝手に決める。

「ダメよ、パパ。ここは尊さんのおうちよ。」

クララさんがたしなめる。

「いいのだ ! ママは分かってくれなくても尊くんはパパの味方なのだ!!」

相変わらずの傍若無人である。尊も

「いいですね、やりましょう!」

快く応じる。

「ごめんね尊さん。パパったらもう。……こら、勝手にひとんちのワインセラー漁らないの、パパ」


「にいに、だっこ」

タラが尊に抱っこをねだる。

「もう、こうなったら(?)みんなで温泉旅行でも行こうぜ!ネーヅクジョイヤで」

酒と料理が入ってくるとシモンまでますます盛り上る。


「イエーイ!!」

妹同盟で仲良くなったマリアンとぶり子さば子が奇声を上げる。

いつもは宴会になると裏方に回ろうとする尊であったが今日は真ん中に引っ張り出される。逆に、退職後に料理を習い始めたリーバイが腕前を披露しようと悪戦苦闘して、嫁のジョディに助けられる。


 非常事態な日々の非日常的な日常。いつか、きっと、こんな日が続く、と確信できるまで立ち止まることはできないのだ。尊は、そう思った。


その時ふわっといい匂いがして背中に柔らかい感触を感じる。アーニャだ。

「違うよ、いつでも、立ち止まっていいのよ。振り返ってもいいのよ。後悔してもいいのよ。私達、皆あなたの味方だから。それだけは絶対に後悔しないから。だから、一人で抱え込まないで。」

尊の耳元で囁く。

「うん……ありがとうアーニャ。愛してるよ。」

尊もそっと囁いた。


そして、今日とった写真がリビングに飾られた。

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