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棒状お菓子は食べるだけじゃないんですか!?

 一日遅れのネタです。


 ※まだ本編で高槻に出会っていないキャラがいますが、番外編としてご了承ください。

 十一月十一日といえば、ポッキー&プリッツの日!


 そしてポッキーといえばポッキーゲーム!


 一本のポッキーを二人で両端から食べていくだけのシンプルなゲーム。


 強制的に視線が合う体制だから相手に顔を隠すこともできない!


 食べていく度に近づく距離。


 ただでさえ近い距離がなくなっていく、ドキドキ感はたまらないよね!


 途中で耐えきれなくて顔をそらしたり、折っちゃったりするのもありだよね!


 そのままキスするのもいいよね!


 いやむしろもっと盛り上がって、そのままベットインしてくださっても構いませんよ。


 ええ、全力で推奨しますとも!


 ポッキーじゃなくても棒状の物ならなんでもいいけどね!


「というわけで皆さんでポッキーゲームしませんか?」


「メンツがおかしいだろ」


 さっそく向井様の鋭いツッコミが入りました。


 でもこれくらいでめげる私ではありませんよ!

 

「だからこそいいんですよ!くじを作ったので皆さんで引いてください!」


「……高槻さん、やけに準備いいね」


 なんか呆れられているような気がします。

 なぜでしょう?


「じゃあ俺は憩ちゃんとだね」


 ゆーくんが背後から抱きついてくる。


 もう抱きつかれるのがスタンダードになりつつあるからもう気にしない。


 気にしたら負けなのである。


「ゆーくん、それだとくじの意味ないよ」


「俺じゃない男が憩ちゃんとポッキーゲームしたらダメなんだよ?もしやっちゃったら憩ちゃんを至近距離で見た目をえぐり出して相手の唇をはいで」

 

「ストーップ!ゆーくん、それ以上はアウトだからね!?」 


 さらっとなんて恐ろしいことをいいだすんだこの人。


 友達思いすぎて重い……。


「憩先輩すごいですね。あれだけアピールしてるのに筧先輩の思いが全く伝わってないです」


「今さら気づいたの?あの娘、誰のアピールにも気づいてないわよ。多分、直接いっても気づかないんじゃないかしら?」

 

「それってもう鈍感ってレベルじゃないですよ?一種の欠陥じゃないですか〜?」


「そうともいうわね」


「二人してひどいです!」


 鈍感なんてとんでもない!


 あと、ゆーくんの私への態度は友達に対してで恋愛対象へのそれじゃない!


 二人とも勘違いもいいところですよ!?

 

「……憩先輩って手強いとかいうレベル通り越して伝説級ですね」


「……そうね。エベレストの山頂へ準備せずに挑むようなものよ」


 そこまでいいます!?

  

 そもそも私なんかを口説く人なんているわけないのに!

 

「俺はくじ引かなくていいの?」


 四分一様は首を傾げる。


 今日も今日とて四分一様は癒やしてくださいます!


「正義さんは橙さんがいるのでダメですよ。浮気になってしまいます」


「ん。俺、浮気したくない」


 期待を裏切らず一途ですね!


 そういうところも好きです!

 もちろん尊敬的な意味で!


「代わりといってはなんですが四分一様もお菓子をどうぞ。一種類だと飽きるので色々準備したんですよ」


「ありがとう、憩。俺、好き」


 四分一様がお菓子好きなのはちゃんと知ってますよ。

   

「いえいえ、どういたしまして。私も好きですよ」


 なぜ背後からどす黒いオーラを感じるの!?


「おー、遅れて悪なったな。道が混んでてよ」


「大丈夫ですよ。まだ始まってませんし」


「んならよかった。で?なにすんだ?」


 事前に伝えたはずなのに綺麗さっぱり忘れてますね……。


「ポッキーゲームですよ」


 例の赤い箱を和貴さんに見えるようにかかげる。


「あー。あれな。まどろっこくねえか?キスしてえならこうやって」


「へっ?」


 和貴さんに腕を引かれ、顔を上に向けられる。


 まさかこれがあごクイッてやつですか!?


 そのまま顔を近づけられ、あと少しで触れてしまう……というところでナイフが飛んできた。


 和貴さんの顔すれすれを横切って地面へと突き刺さっている。


 ん?え?ナイフ!?

 どこから!?

 

 振り返ると般若も真っ青になるほど怖い顔をした向井様とゆーくんがいました。


「俺を無視して憩ちゃんにキスしようなんて和貴は死にたいんだね。いいよ。切り刻んで野犬の餌にしてあげる」


「前々からてめえのことは気に食わねえと思ってたんだ。ちょうどいいからぶっ殺してやる」

 

 二人ともどうしてそんなに怒ってるんですか!?


 はっ!? 

 私なんかのキスを見せられそうになったからですね!


 気持ち悪いものを見せそうになってすみません!

 



「……あのバカ、また斜め上の勘違いしてるわよ」


「どうしてあんなに自覚がないんですかね〜」


「憩、可愛いのに」


 正義は箱を開け、お菓子を食べ始めた。


「あれ……どうやって止める?」


「放っておけばそのうち収まるわよ」


 蓮は湊へそっけなく答え、お菓子を食べ始めた。


「兄貴は自業自得で、私じゃあの二人を止められませんから静観ですね~」


 瑞貴もお菓子を食べ始めた。


「(二人のいうことももっともか……。唯一止められそうな正義が止めないんだからどうしようもないか)」


 湊は盛大なため息を一つ吐いた。

 高槻が開放されたのは数十分後だったとか(笑)


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