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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

【黒猫の箱庭】作品集

【黒猫の箱庭】不死になったLv1はLv100になって神に復讐する

作者: 黒猫の箱庭

よっ!

今回は短編のキャプションを担当する事になった。

この短編は「流浪の魔術師は『人間』を愛する」のスピンオフみたいな位置づけになる。

本文で時々ちら、と出てくる小ネタは、一部既出の黒猫の箱庭の作品の小ネタがあるから良ければ他の黒猫の箱庭のシリーズ作品も読んでみてくれ!

まあ知らなくても読めなくはないが知ってるともっと楽しい仕様は黒猫の箱庭の作品の特徴の一つでもあるから、初見だった場合はこれを読んだ後に他の黒猫の箱庭のシリーズ作品も読んでみると良いかもな。

今回のキャプションはこんな感じ、だな。

今回も意見・感想・要望を作者は募集中だぜ。

出来たらコメント欄に宜しく!


by ジェリー

「見ろ!アザゼル!!Lv1のお前には私の偉大さは解らないだろうけどな!!」


そう言って僕に近づいてきたのは自称・この世界の神様を名乗る金髪のロン毛である。

その日、自称・神様が僕に見せてきたのは自分が創造したと言う人間であった。

男性と女性、見た目はそれなりに整っており体格のバランスも良かった。

だが如何いう訳か?男性も女性も何故か自称・神様とは違い全裸だった。


「そのままだと二人は確実に風邪を引くと思うから服を着せてあげたら如何なの?」


と僕は自称・神様に対して思った事を率直に言った。

残念ながら今は冬の真っ只中である。

そんな中、雪が降った後の真冬の果実園で裸の男女がいるなど非常識にも程があった。

しかし、そんな僕の心配を他所に自称・神様はこう言ったのである。


「馬鹿だな、アザゼル!お前に自慢する為に連れて来ただけじゃないか!!」


「そう言う事はまず服を着せてからやれ!!」


内心、お前が言うな!!と思いつつ僕は自称・神様に対して突っ込みを入れた。

何と言うか今、目の前にいる自称・神様にはそう言った馬鹿なところがある。

その為、周囲の者が何時も自称・神様によって振り回されたり尻拭いをする羽目になるのだ

そんなの僕としては断固としてお断りである。


「大体、お前に服の概念なんて解るのか?蛇のくせに私に文句を言うな!!」


(文句じゃなくて、ただの突っ込みだよ!突っ込み!!これだから脳みそ筋肉は。)


と内心、僕は自称・神様に対して思いっきり嫌悪感を抱くと共に毒を吐いた。

言っても聞かない奴は基本、無視する事にしている僕だが自称・神様の方が管を巻いてくる

正直に言って、本当に鬱陶しい奴なのだ。


「嗚呼、はいはい。解ったから、さっさと帰ってくれる?もう用はないんでしょ。」


返事をするのも面倒になった僕は自称・神様に対して適当な相槌を打った。

どうせ、まともに返事をしたところで馬鹿扱いか?お前、呼ばわりした上でマウントを取る

しか能がないのだから何を期待しても意味はないだろうと僕は既に諦めの境地にまで至った

どんな畜生であっても最低限の誇りくらい持っているのである。

それを自称・神様程度の奴にとやかく言われる筋合いはない。


「何だ!その態度は!!蛇のくせに生意気だぞ!アザゼル!!」


そう言って自称・神様は僕に対して鼻息も荒く怒鳴り散らした。

その優雅さの欠片もない振る舞いを見て僕は神としての尊厳も何もないなと思った。

大体、僕に対して蛇のくせにと言うが、そう言う自称・神様は如何なのか?聞きたい

小1時間くらい問い詰めてやって、その顔面を思いっきり殴ってやりたい!!


「その蛇でさえも持っている羞恥心をお前は駆り立てるんだよ!馬鹿!!」


と僕は叫んで自称・神様の顔を……殴れれば良かったんだけどね。

僕の身体には人間じゃないから腕なんて言うものは存在していない。

その為、蜥蜴やヤモリの様に手足がない僕は自称・神様を殴る事など不可能なのだ。

其処まで解っていながら自称・神様を相手にまともに戦おう!!なんて誰も思いはしない。


「如何だ?アザゼル。悔しいか!?悔しいよな!!人間の様にまともに反撃も出来ない

 中途半端な身体しか持たない、お前には悔しいよな!!だが、お前は絶対に人間には

 なれない。何故だか解るか?それはお前が蛇だからだよ!雌雄同体の白蛇だからさ!!」


殴る蹴るなどをして自称・神様は僕をサンドバッグにして優越感に浸っていた。

僕は内心、下らないプライドの為に何の意味もない暴力を振るい相手を屈服させようとする

自称・神様の事をつまらない矮小な器だと暴力を受けて尚、何処か冷静な頭で結論を下した

驕っている相手を騙したり陥れる事のはいたって簡単だ。

一切、反撃をする事なく無抵抗でいれば良い。


「何だ?アザゼル。もう抵抗するのを止めたのか?何だ、つまらない奴。」


そう言って自称・神様は僕に対して暴力を振るうのを止めた。

そして完全に僕への興味を失くした自称・神様は此処から立ち去ったのであった。

自称・神様の姿が全く見えなくなった事を僕は確認するとゆっくり身体を起こした。


(全く、脳みそ筋肉のパワハラ野郎なんて誰も関わりたくないよ!!)


抵抗するのも馬鹿々々しくて僕はまな板の上の鯉になった。

すると何も知らない自称・神様は無抵抗になった僕に対して一気に興味を失くした。

お陰でこっちはそれ以上、無駄に暴力を受けずに済んだ訳だけれども。

わざわざ自慢話をする為に人間を裸のまま連れて来るなんて馬鹿にも程があると思っていた

けれど実際のところ、僕の想像に対して更に輪を掛けた馬鹿である事が判明したのである。


(これじゃあ良い意味で期待を裏切る心算が悪い意味で期待を裏切っているじゃん!!)


僕が知る限り、この世で一番、馬鹿なのは自称・神様なのではないか?と思った。

ただし、この事象について確認する気さえ僕は持っていないが。

何か切っ掛けさえ掴めば僕は自称・神様に対して復讐する事を決めた。


「ねぇ見て!アダム!!あれって、アザゼルじゃない?」


「本当だ!イヴ!!アザゼルって確か愚鈍なんだろう?石、投げてやろうぜ!!」


自称・神様が創った人間の男女は奴に似て無知で傲岸不遜な輩だった。

元は屋根のない果実園を自称・神様は温室に改造した。

その為、アダムとイヴなる人間の男女は裸のまま果実園を散策していた。

自称・神様を始めアダムとイヴに対して裸でいる事は恥であると教える者がいないからだ。

僕はアダムとイヴに対して自称・神様と同様、憎しみを抱いていた。


「ほら、アザゼル!石だぞ、石!!逃げろ、逃げろ!!」


アダムとイヴは自称・神様から蛇は邪悪な生き物だと教えられていた。

それ故、僕を果実園で見つけるとアダムは石をぶつけてくる様になった。

イヴもまた最初の内は石を投げつける事はなかったものの嫌悪感を抱き距離を取っていた。


「見ていないでイヴも投げろよ。」


「でもアザゼルって何だか不気味じゃない?何時も無言だし。」


アダムとイヴの為に自称・神様は果実園へ地上に住む全ての動物を放った。

アダムとイヴは加護のお陰で動物に襲われる事はなかった。

だが僕は知っている。

自称・神様がアダムとイヴに授けた加護の力も万能ではない事を。

ある日、僕はアダムによって林檎の木に逆さまに縛り付けられた。


「如何だ!アザゼル!!この木に縛り付けられたら流石のお前でも動けまい!!」


そう言ってアダムは満足そうに笑うと僕をそのまま置き去りにした。

其処で僕は自称・神様が禁止していた林檎を食べてみる事にした。

だって蛇と言う生き物は自らの身体を伸縮させて移動するんだよ?縄から脱出なんて可能さ

巨大な大樹に沢山、実っている真っ赤な林檎へ僕は跳び付くとそのまま、かぶり付いてみた


(あ!これ、凄く美味しい!!何が人間には一口、食べれば死に至る毒だよ。)


日本の僧侶である一休宗純の若かりし頃にあったとされる和尚さんが甕に隠していた水飴、

或いは蜂蜜の話じゃあるまいし何、自分の創った人間に対してマウントを掛けてるんだよ。

何も知らないアダムとイヴは今も自称・神様に対して無償の信頼を置いている。

その余りの無知さ加減に思わず笑いが込み上げてきたが自称・神様に対する二人の信頼感を

壊すのもまた面白いかも知れないと思った僕は敢えて二人に林檎を食べてみる様、勧めた。


「やぁ、イヴ。如何したんだい?こんなところに一人でいるなんて。」


「え?アザゼル!?貴方、喋れるの?」


「そうだよ。これも果実園の中央にある林檎のお陰さ。君も食べてみれば解るよ。」


「え?でも、あれは神様が食べては駄目だと……」


「そんなの神様が林檎を独り占めしたい為に吐いた方便さ。」


アダムをもう少し改良する為、自称・神様がイヴと引き離した隙に僕は彼女へと接近した。

一人、除け者にされた彼女は寂しかったのか?最初の内、僕を警戒していたが結局、最後は

提案を受け入れ巨大な大樹の下へ行くと林檎を一つ選び取り思い切って、かぶり付いた。


「本当ね!アザゼルの言う通り、この林檎には沢山の知恵が詰まっているみたい!!」


一口食べた途端、自称・神様が言っていた事が嘘であるとイヴは理解した。

その上、自分が裸でいる事が本当は恥ずかしい行いであると理解したのだ。

反面、自称・神様が自分達を騙していた事に彼女は腹を立てていたのである。


「早く、この事をアダムにも伝えないと!!」


「待って。今、会いに行っても神様と顔を合わせるだけだよ。」


そう言って僕は早くアダムに会いたいと思うイヴの気持ちを宥めた。

自称・神様がアダムとイヴを騙した事実は今、彼女の心に暗く長い尾を引いている。

それ故、彼女は自称・神様に対して警戒心を抱くと共に慎重に行動するだろう。

恐らく僕の想像通りであれば彼女は自称・神様と別れた後の彼と会う筈だ。


(その時、アダムもまた林檎を食べれば僕の復讐計画の第一段階は無事、終了だ。)


僕の読みは見事、的中して自称・神様はかつて最高傑作と評した人間を手放す事を決めた。

イヴは僕の予想通り自称・神様と別れた後のアダムと接触して林檎を食べる様、勧めた。

自称・神様と同様、イヴに対しても無償の信頼をしていたアダムは彼女の言葉に従い食べた

すると互いに裸体である事を恥じたアダムは植物の葉を用いて自分と彼女の身体を隠した。

その様子を見た自称・神様は二人の間に何が起きたのか?察してアダムとイヴを責めた。


「何故、私の言葉を信じなかった?何故、アザゼルの言葉を信じたんだ!!」


自称・神様の怒りを買ったアダムとイヴは果実園を追われ見果てぬ荒野へと追放された。

二人は獣の衣を自称・神様から与えられると震えながら荒野の中へ姿を消して行った。

勿論、あの器量の狭い自称・神様は僕を果実園から追放する事を忘れはしなかった。

ただ僕は果実園を追放される前までの間、暇を見つけてはひたすら林檎を食べ続けていた。

林檎を食べた恨みなのか?自称・神様は聳える巨大な天使に命じて僕を荒野へ放り投げた。


「全ての動物を一対で連れ箱舟に乗りなさい。」


そう言われた老人は自称・神様の言う通り全ての動物を雌雄一対の状態で箱舟に乗せた。

僕は一匹で雌雄同体であった為、老人は部屋が少ない事もあり、ある植物と一緒にした。

一週間後、僕は箱舟の中から解放されると一緒に置かれていた植物の葉を食べる事にした。

老人は自称・神様と違い器量が広かった為、僕が榊の木の葉を食べても嫌がらなかった。


「そうか、そんなにお腹が空いていたのか?それは済まない事をした。」


「良いよ。気にしないで空腹で倒れる前に何とか間に合ったから。」


僕の食べっぷりが良かったのか?老人は困った様に眉を下げた。

元々、僕が箱舟に乗せられた頃には既に葉は一枚しか残っていなかった。

何でも老人とその家族が箱舟に乗る前に自称・神様から言われ食べたとか。

僕はその残りの葉で命が繋がったのだから文句を言う心算はない。

僕が榊の木の葉を食べ終えた時、一人の青年が目の前に姿を現した。


「よ、よくも!俺が食べる為に存在していた最後の榊の木の葉を!!」


「それ一体、誰が言ったの?」


「煩い!黙れ!!お前は余計な事を言うな!!」


青年は図星をさされたのか?顔を真っ赤にすると怒りに身を任せ僕を切りつけた。

だが次の瞬間、真っ二つにされた僕の身体はすぐに元の状態へ戻った。

如何やら、あの榊の木の葉は宿り木と同様、生命の樹の一部だった様だ。


(成程ね。道理で青年がムキになる訳だ。)


納得する反面、何故?僕が人間の言う通りにしなければならないのか理解、出来なかった。

だって自称・神様と同様、僕は人間から何度も執拗にいじめや攻撃を受けてきたのだ。

それを許す心算はないが全ての人間を敵だと思っていない分、君よりマシだよと言いたい。


「その子をいじめるのは止めなさい。悪いのはその子の世話を怠った私自身だ。」


「ぐっ……!そんな事、認められるか!!俺は不老不死になる為に此処へ来たんだ!!」


老人は青年の怒りを鎮める為、僕と彼の間に立った。

青年の顔を見る限り彼は死ぬ事を極端に恐れている様に感じた。

恐らく彼の目の前で誰か大事な人が死んだのかも知れない。

青年は何処か憤然やる方なしと言った態で僕を睨み付けると去って行った。

後で自分のステータスを確認するとLv1からLv10まで上がっていた。


(僕の場合、死んでもレベル上がるんじゃん。)


不老不死の所為か?死んでも蘇生する為、色んな経験を積む事が出来るらしい。

それを面白く感じた僕は世界の端から端まで全て旅してみようと思い砂漠へ出掛けた。

其処で魔人達が人や物など様々なものに変身する術を使用するところを盗み見て真似をした

すると僕は人間と瓜二つの姿に変身が出来る様になった。

僕はこれを人化の術と名付け長い間、その状態を保つ事が出来る様、練習を続けた。


「おい!其処の人間、俺が誰だか解るか?泣く子も……ぐぎゃっ!!」


「話が無駄に長過ぎる!もっと短くして!!」


偶に人間と勘違いされて下級悪魔にカツアゲをされそうになるが基本、返り討ちにしてる。

人化の術を使い続けて早10年、僕のレベルは最大である100になった。

途中、ある世界で有名な存在の御使いに指名されたり僕と似た人の友達になったりもした。

気付けば時間の概念すら飛び越えてしまった為、敵からよく化け物と呼ばれる様になった。


「久しぶりだな!アザゼル!!よくも私の人生計画を滅茶苦茶にしてくれたな?」


「別に何も。君が勝手に自滅しているだけじゃん!!」


かれこれ20世紀以上前に果実園を出て以来、殆ど音信不通だった自称・神様と顔が合った

確かに僕はアダムとイヴが荒野へ追放される様に仕向けた他、自称・神様が居眠りしてる間

ちょっと脳を覗いて知識の一部を盗み見たりもしたけど記憶を改竄、抜き出してはいない。


「煩い!!Lv1のお前にLv50まで下がってしまった私が負ける訳にはいかないのだ!!」


「はぁ?君、誰かに殺されでもしたの!?」


久しぶりに会った自称・神様は僕と再会するまでの間、何かと負け続けていた様だ。

詳しい事を聞く心算はないが僕以外の存在にも挑発していた所為で反撃を受けたらしい。

自業自得としか言い様がない上、僕は自称・神様の弁解をしてやる義理が全くないのである

取り敢えず初心を忘れない為にも僕は自称・神様の顔を思いっきり殴ってやった。


pixiv版

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26944189

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