第二の管理者と人類の誕生
ティラノサウルスに指を咬まれ、突発的な怒りに任せて地球目掛けて隕石を投げつけ恐竜を絶滅させた女神は、氷河期に突入した地球をシカトしてしばらく別の銀河系に遊びに行ってしまいました。
「母さんってば、本当に飽き性だなぁ」
以前女神が生み出した子神の一人が、母が放置した地球を見かねてほんの少しずつ。極端な変化を与えぬよう繊細に甲斐甲斐しく世話を始めたのです。
極寒の時期を耐え抜いた生物はフサフサとした毛で厳しい氷河期を耐え抜き。
やがて気温の上昇と共に哺乳類たちが繁栄を始め。
地球は生き物にとって最もベストな環境が整ったのです。
「せっかくだし、自分の姿に似た生き物でも飼ってみよう」
そう思い立った子神はさっそく人間の始祖となる男性、アダムを作り出しました。
「そうだ、母さんのような姿の人間も作ってみよう」
そう考えた子神は、アダムから肋骨を一本抜き取りそれをベースに原初の女性であるイヴを作り出したのです。
地球に最初に誕生した人類である二人に対し、子神は言いました。
「この楽園で何でも好きなようにして過ごしていいよ。でも一つだけ約束して欲しい。何があってもあの木に成っている赤い実だけは絶対に食べちゃダメだからね」
子神は敢えて人間に制約を与えました。
自分の言いつけをきちんと守れるかを試したのです。
こうして二人の男女は、仲睦まじく日々を過ごし地上の楽園は非常に上手く機能していました。
しかしその安寧が覆る日が突如訪れたのです。




