第49話 敗北
この作品は全三章で構成するつもりです。話の更新される日が不安定なことがあります。一応週一以上の頻度で更新するつもりですが、できなかった場合はどうかご容赦ください。
また、主人公を決めつけてこの作品を読み進めると、その主人公と決めつけたキャラに対して落胆の感情を抱く可能性があるので、この作品に主人公はいないと思いながら読むことをおすすめします。
自分が何のためにここへ来たのか。何がしたかったのか。そういうれっきとした目的なんかなかった。ただ俺は正しいことをしたかった。
桐生亜衣「樹くん!!!」
坂縞樹(あぁ、、ついに俺も消える。どうかこれが、俺のしたことが正しいことであってくれ。)
坂縞樹 失格
四条債賀「うぅぅぅぅぅあぁぁぁぁぁ!!」
視力を失い、心臓は正しく機能せず、右腕も失った。30もの数値を込めた剣は自身の手元にない。
四条債賀「まだだ!!まだ、、消えるわけにはいかない!!」
四条債賀(恐らく残りはあと4人。一人は満身創痍。女の方はそこまで脅威じゃない。得体の知れない男と種核醒した者を消せれば。)
榎宮愷「うあぁぁぁぁぁぁ!!!」
四条債賀「ぐっ!!!」
右腕を切り離された痛みに悶えている隙をつき、急加速で攻撃を仕掛ける。
榎宮愷(あいつが命を賭けて作った隙だ。絶対に逃がさない!!)
視界がない。そのせいでどこから来るのか、どんな攻撃を仕掛けてくるのか、全くわからない。それでも戦い続ける。対処する試みを怠らない。
四条債賀(これ以上数値を使うとダメージ量が許容範囲を越えて消滅する恐れがあるが、、致し方ない。)
四条債賀「フィフティーンデバイド!!」
15の数値を使う。武器が新たに投影される。
四条債賀(見えなくてもわかるはずだ。さっきまで俺をいたぶっていたやつの居場所。さっきの戦闘から導きだせ!!)
榎宮愷「!?」
そして四条債賀は動く。
四条債賀「ハァァッ!!」
榎宮愷の位置を完璧に読み取り、突進する。
急スピードで両者は直線的に加速する。障害物に当たるまで。
榎宮愷「あがっ!!」
その障害物に激突し、思わず悲痛の声が出る。
四条債賀「消えろ!!!」
そうして剣を振り下ろす。
花村祈「フッ!!くぅっっ…」
振り下ろされた剣は花村祈が持つ剣と衝突する。
四条債賀(邪魔が入った!!だが関係ない。
力を振り絞れ!!まとめて消せ!!!)
花村祈「くっっっ、、、うぅぅぅ」
四条債賀の力は増していく。受け止める花村祈の負担はどんどん増強する。
花村祈「約束したんだ!!!守るって!!守れなかった人の分まで!!!」
四条債賀「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
四条債賀の目、口、至るところに血が吐き出される。吐き出された血の量と力が比例するかの如く、全身の力は増し、花村祈の負担は増加する。
花村祈「くっ、うぅあぁぁ!!」
仲間から託された責任を根性と力に変換し、踏ん張り続ける。
花村祈・四条債賀「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
その意地比べもやがて終わり勝敗がついた。
花村祈が受け止めていたその剣は重圧に耐えられなくなり、破壊された。
四条債賀「フンッ!!!」
剣を破壊し、丸腰になった花村祈を四条債賀の持つ剣が切り裂く。無論、30もの数値を使用した剣の攻撃を耐えた者が半分の数値の剣で敗れるわけがない。
四条債賀「フィフティーンサモン!!」
花村祈「!?」
さらに15の数値を上乗せする。さっきのフィフティーンデバイドのとき、四条債賀は剣の投影や強化に10、身体強化に5の数値を加えた。そして、このフィフティーンサモンで剣は25の数値が内包されている。その剣、そして、もともと高かった身体能力を触媒として攻撃を仕掛ける。
四条債賀「うわぁぁぁぁぁ!!!!!」
花村祈「ぐ、ぐ、ぐぅぅ、、」
四条債賀「ハァァァッッ!!」
花村祈「ぐはぁっ!!」
そうして、花村祈に致命傷を与えることに成功した。
四条債賀「うぅぅ、ぐ、、う、、ガバッ!」
自身の身体が内側から崩壊していく。種性の反動が津波のように押し寄せる。立つことすらままならなくなる。生きているのも奇跡と呼べるほどの状態と化す。
榎宮愷「んっ!!!」
そんな状態でも尚攻撃を仕掛ける。もう避ける力が残っていないのか、榎宮愷の持つ剣は全て榎宮愷自信が想定する箇所へと切り刻んでいく。
四条債賀「ぐぁぁぁ!!!」
断末魔をあげる。それでもまだ消滅はしない。
四条債賀「まだ、、だ!!まだ…」
彼に武器を持つ握力はもう残っていなかった。手から剣がこぼれ、少しずつ立つ姿勢を崩していく。それでもまだ倒しきれない。
四条債賀「フッ!!」
榎宮愷「!?」
突如として榎宮愷に対して蹴りを浴びせる。流石に想定していなかったのか、対処できず遠くへ吹っ飛ばされてしまう。
榎宮愷「う、ぐぅぅ」
四条債賀「まだ、終わっていない、、」
残っていないはずの力を出し、立ち上がる。
一歩一歩、おぼつかない足元で近づく。
四条債賀「剣を使えないなら、、持っているもので、、倒せばいい。」
榎宮愷「くっ!!」
花村祈「うぉぉぉぉ!!!」
四条債賀「!?」
背後から花村祈が四条債賀の足止めにかかる。
木崎印「くっ!!!」
桐生亜衣「ふっ!!ぬぅぅ!!」
それと全く同じタイミングで木崎印、桐生亜衣もまた背後からの足止めに入る。
四条債賀「じゃま、、だ!!」
背後から半円を描くような形で蹴りを入れ、二人を吹き飛ばす。
榎宮愷「は!?」
花村祈「榎宮愷!!行けーー!!!!」
榎宮愷「ぐっ、、」
そして立ち上がる。そして立ち向かう。
榎宮愷「おおぉぉぉぉぉ!!!」
榎宮愷の持つ剣は四条債賀の手中に留められる。
四条債賀「ファー、、すと」
榎宮愷「!?」
剣が投影された。その剣は榎宮愷を切り裂いた。
榎宮愷「!?フッ!!」
切り裂かれ、動揺し、痛みや焦りを伴いながらも目の前の敵に拳をぶつける。そして相手もまた同じく拳を返した。互いにふらつく。
体力や生命力なんぞとうの昔に尽き果てている。
桐生亜衣「愷くん!!!」
榎宮愷「!?」
榎宮愷の視界に槍が宙を舞う映像が映される。その槍は桐生亜衣が投影したものだと反射的に理解する。その槍を手に取る。手に取ったあとに何をしたかはいうまでもない。
榎宮愷「うぉぉぉぉ!!」
桐生亜衣「はぁぁぁぁ!!!」
槍を四条債賀に向けて突き刺す。同じように桐生亜衣も自身の持つ槍を突き刺そうとする。そして二人の持つ槍は同時に四条債賀の腹部へと貫かれた。
四条債賀「ぐはぁぁ!!」
後退りし始める。血を大量にこぼし、立つことを辞める。膝をつき、最後は全身が床に伏せていた。
四条債賀「ここで、、、終わりか。」
四条債賀(どうせなら、、最後まで残りたかったな。ハハハハハハ!!!まぁでも、、
悪くはなかった。)
四条債賀 失格
花村祈「ごめんなさい。佐々木さん、花城さん、磯貝。僕も消えるみたいです。少しは約束果たせましたかね?フフ、、まぁあとで聞けますね。」
花村祈 失格
榎宮愷「くっ、、」
四条債賀に切り裂かれた痛みで出血を起こし、膝をつく。
桐生亜衣「愷くん!!」
榎宮愷「さか、、じま、、」
失ったことを思いだし、涙を流す。自分を助けてくれた人、何もできなかった自分を守ってくれた人。その恩人を失ったのだ。
桐生亜衣「大丈夫!!私がいる!!!私は!
君の味方でいる!!!」
榎宮愷「あぁ、ありがとう…」
そんななか、ホテルに一人の男が入場した。
嵯峨野健児「すみません、、もう、かなり手遅れでしたね。。。」
榎宮愷「さが、、の」
榎宮愷はまたも気絶した。切り裂かれたダメージに耐えられなかったのだ。
桐生亜衣「愷くん?愷くん!!」
こうして四条債賀との壮絶な戦いは幕を閉じた。
花村祈「は!!!」
突如として目を覚ます。
花村祈「ここは…」
花城如音「花村!お前も来たのか!!」
花村祈「花城さん?」
佐々木浩二「あちゃーー、やられちゃったか。」
花村祈「佐々木さん?あ!そっか、、ここは死後のさらなる後の世界か。」
ここがどこかという問いを自己解決しようとしたときに一つの言葉がそれを遮った。
磯貝公人「いや、どうやらそうじゃないらしい。」
花村祈「え?」
坂縞樹「明らかにおかしいんだここ。」
花村祈「どういう?」
???「エントリーを締め切りました。」
花村祈の疑問を遮りかのように謎の宣言がなせれた。
???「只今より【脱落者決定戦】を開催いたします。」
神楽士郎「フッ、、失格=敗北ではない。さぁ、誰が本当の敗北者になるかな?」
幸奪戦争における敗北条件
脱落すること。いわば冥界で二度死ぬこと
ゲーム開始から四日
残り参加者60人
最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。初の投稿作品ですので、まだ粗削りで不出来なところもあるでしょうが温かい目でこれからこの作品を見守って頂ければ幸いです。作品を読む際に【ハッピーエンドとはどういうものなのか】このことを念頭に置きながら読んで頂ければ、より一層深くまでこの作品を楽しめると思います。これからもこの作品を皆さまに楽しんでいただけるよう、精進して参ります。




