第32話 終わりの始まり
この作品は全三章で構成するつもりです。話の更新される日が不安定なことがあります。一応週一以上の頻度で更新するつもりですが、できなかった場合はどうかご容赦ください。
武召喚数値の振り込みは同じ種性核者同士でしか行えない。榎宮の種性核はベーシックではなく、ロストイーブン。そもそもロストイーブンって何だ?どんな種性がある?
榎宮愷「坂縞くん!」
坂縞樹「ん?あぁ榎宮か。すまない。もう見張りの交代か。」
榎宮愷「そりゃ疲れるよね。寝たくなるのも当然だよ。」
坂縞樹「あれからかなり時間経ったよな。」
榎宮愷「うん。もう三日目に入ったからね。」
坂縞樹「さっさと合流しないとな。」
榎宮愷「そうだね。少ししたらまた移動しようか。」
花村祈「花城さん、本気で言ってます?」
花城如音「本気もなにも、今向かっているんだから、答えは一つだろ。」
花村祈「花城さんが昨日いった通り、戦力の分散を行って、教会に向かうメンバーと、森に向かうメンバーにそれぞれ分かれました。
本命のアジトである森に向かうのが、飯島さん、嵯峨野さん、我殺さんの三人。教会に向かうのが、磯貝、桐生さん、俺、花城さん、佐々木さんの五人ですよね。」
花城如音「だからどうした?」
花村祈「その、我殺さんの言った通り、すぐに森に向かわないのはいいと思うんですけど…」
花城如音「あん?」
花村祈「あんだけ爆撃を受けて!ボロボロになって!!危険という言葉では物足りないほどのやつらと戦ったリアータホテルに!!!どうして向かおうとしているのかきいてもいいですか!!!!????」
桐生亜衣「花村くん、声大きい。うるさいよ。」
磯貝公人「花村、とりあえず落ち着け。」
花村祈「絶対戻る必要ないですって!他のところ行って協力者探しましょうよ!」
磯貝公人「花村ってこういうやつなのか?俺と戦ったときとかなり違うんだが。」
桐生亜衣「知らないよそんなの。私も会って間もないし。」
佐々木浩二「俺、花村くんに最初に言われた言葉、兄貴だからね。本当に変な子だよ。」
花城如音「リアータホテルの襲撃には福山グループの五人の実力者のうちの二人が参加していた。一人は逃げたが、もう一人は行方不明。まだいるかもしれない。」
花村祈「絶対いないですよ。」
花城如音「それに、あのホテルに誰かしら参加者がいるのは確かなんだ。」
桐生亜衣「何か根拠があるの?」
花城如音「根拠はないが、自分の力には自信がある。」
桐生亜衣「は?」
飯島聡「我殺さん、まずどこに向かうんですか?」
我殺狂助「とりあえず、森に少しずつ近づいてみようと思う。誰かしら参加者はいるだろうからな。そいつらを倒して武召喚数値を増やす。」
嵯峨野健児「仲間は増やさないんですか?すべての参加者を巻き込むっていってましたけど、あれはそういう意味なのでは?」
我殺狂助「アジトが一つならそれでいくべきなんだが、複数あると話が変わってくる。そもそもすべての参加者を巻き込むという行動自体、諸刃の剣だからな。」
嵯峨野健児「ん?どういうことです?」
我殺狂助「福山グループにも俺たちのグループにも所属していない参加者、【三極者】とでもいおうか。こいつらを使わないとやつらには勝てない。三極者を倒すことで数値を増やすことが可能。頭数を増やして共闘、いざとなったら身代わりや生け贄にできないこともない。」
嵯峨野健児「ふむ、それが三極者を巻き込むメリットで、デメリットとしてはそのメリットが福山グループにも利用される可能性があるってところですか。」
我殺狂助「あぁ。俺らが三極者を使って得られる利益はあちらも同じ。福山グループにも三極者を使うメリットがある。」
飯島聡「それでも三極者を使わないと勝てない。でも、なぜ共闘や身代わりの使い方じゃなく、数値を増やすことに利用するんですか?」
我殺狂助「共闘、身代わりでの利用は当然、裏切りや倒されて相手に武召喚数値を増やされるリスクがある。三極者を倒すことに自信がない、敵の数が多いから人手が欲しいなどの状況下ならその利用方法でもいいが、俺らはそうじゃない。スレイブリーの種性を考えるなら、敵の数が多いのは教会の方。三極者を倒す実力を俺たちは持っている。」
飯島聡「共闘や身代わりの利用より、武召喚数値の増加に利用する方がメリットが大きいと?」
我殺狂助「それに、福山グループの武召喚数値の割り当ては多分、強いやつに集中されている。弱いものほど少なく、強いものほど多い。つまり、福山グループの強者はさらに強者になっているんだ。それに勝つには俺たちも武召喚数値を増やすしかない。」
飯島聡「一番数値を多く持っていた佐々木さんの種性核は私たちと違うから、振り込みもできなかったですしね。私も数値が残り一つしかなかった花城さんに4つほど数値を振り込んだのであまり余裕がないです。」
我殺狂助「俺が残り30、嵯峨野が6、飯島が4
可能の限り、お前らの援護はする。数値の補充に全力を尽くせ。」
原田九老「そうか。ではまずお前から倒すとしようかな。」
飯島聡「我殺さん!!」
我殺狂助、この男が一番前を歩いていた。当然、その後ろには飯島聡、嵯峨野健児がいる。その後ろにいた二人を音もなくどかし、我殺狂助の後ろに堂々と立ち尽くした老人の姿がそこにはあった。
我殺狂助「くっ!!」
背後をとられている状況を回避すべく、地に着いている足をバネのように上空に飛ばしし、そのまま大きく宙に浮いた。その状態でバク宙を行い、飯島、嵯峨野の近くのもとへ着地する。原田九老の右手には鉄パイプが握られており、我殺狂助の頭蓋骨にあたる部分にめがけて空振りをしていた。ギリギリのところで原田九老の奇襲を免れたのである。
原田九老「はぁー、やはり鉄パイプはやりにくい。先に武召喚をしていても振り回すということしかできないからな。」
我殺狂助「お前まさか、、」
原田九老「ん?あぁ自己紹介してほしいのか。わしの名前は原田九老。お前らには消えてもらう。こんなんでいいか?」
我殺狂助「嵯峨野!飯島!ここから離れろ!!お前らでは勝てん!!」
飯島聡「…分かりました。行きますよ、嵯峨野さん。」
嵯峨野健児「……わかりました。」
原田九老「ん?何を言ってるんだ。」
肝田葛葉「お久しぶりです~~。元お仲間のみなさん。」
嵯峨野健児「肝田…」
福山幸多「ふふふふふ、さぁ!ゲームスタートだ!!!」
ゲーム開始から三日と五時間
残り参加者341人
最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。初の投稿作品ですので、まだ粗削りで不出来なところもあるでしょうが温かい目でこれからこの作品を見守って頂ければ幸いです。作品を読む際に【ハッピーエンドとはどういうものなのか】このことを念頭に置きながら読んで頂ければ、より一層深くまでこの作品を楽しめると思います。これからもこの作品を皆さまに楽しんでいただけるよう、精進して参ります。




