第21話 殲滅
この作品は全三章で構成するつもりです。話の更新される日が不安定なことがあります。一応週一以上の頻度で更新するつもりですが、できなかった場合はどうかご容赦ください。
榎宮愷「お前…才原祐一の弟なのか…?」
才原清一「ええそうですよ。私はお前の後輩であった男の弟です。ずいぶんと兄と仲良くしてたものらしいですね。」
榎宮愷「え、ま、まぁ?それより祐一は元気か?兄弟なんだから寮舎も一緒だろ。」
才原清一「知りませんよ。このゲームに参加すると運営に連絡したときから行方不明なんで。」
榎宮愷「…え?嘘でしょ…」
才原清一「ほんとですよ。なんなら…」
坂縞樹「おい!!そこの二人。共通の馴染み人の話をするのはこれを生き延びてからにしろ!!」
才原清一「………まぁ、今は協力しといた方がいいかもな。」
坂縞樹(何なんだ…。榎宮に何があるんだ?何をしたんだ?何であいつは……地獄に来たんだ…?)
中嶋芽依「ふぃぶんとあっはりひょうりょくするもんなんれふねー。」
神楽士郎「タピオカを口に入れたまま喋るんじゃない。何て言ってるかわからん。」
中嶋芽依「もぐもくもぐ…んっ。才原清一って榎宮愷を倒したいんですよね。現にそう言って現れてきましたし。」
神楽士郎「今回はそれか………。」
なんとなく中嶋芽依がききたいことを察して心底めんどくさそうにする。
中嶋芽依「はい!気が進まないでしょうけど!才原清一が何を考えているのか、何をしたいのか、解説お願いします!!」
神楽士郎(この女、本当にどういう神経してるんだ…?そもそも何回この解説コーナーしてると思ってんだ。)
心の中にと表情にだけ怒りの形を残し、渋々才原清一が何を考えているのかを語った。これに関しては判書を見ても解らないことだから。
神楽士郎「まず一つ言うとするなら、才原清一に榎宮愷を倒す理由はない。」
樋口壬生「グッ!!貴様ら!」
階段からつき転ばされた信徒が反撃に至る構えを始め出す。そう始め出しただけだ。始めきれていない。
才原清一「よっと」
樋口壬生「うがぁ!!」
反撃へと向かおうと階段をかけ登ろうとした瞬間に蹴り飛ばされ、またまた転がり急落させられる。
才原清一「ファースト」
才原清一の両手に双剣が投影される。榎宮愷のような一般的な剣ではなくギザギザとした刀身が特徴だ。
樋口壬生「くそっ!ツインさも……」
シャキっという音が鳴り響き、結果的に樋口壬生の武召喚は間に合わなかった。
樋口壬生 失格
才原清一「弱いんだからでしゃばるなよ。」
坂縞樹「榎宮!とりあえず一階に行こう。全てはそこからだ。」
榎宮愷「あぁ。わかってる。」
今はなにも考えない。考えすぎると余計わかんなくなるだろうから。
才原清一に続いて一階へと階段を駆け下りた先には明らかに普通の人間ではない顔をしている者と、明らかに普通の人間の強さを越えていそうな雰囲気を醸し出している総勢12名の襲撃者の姿があった。
木崎印「おおー。この三人で全員か?」
才原清一「なんか三階か四階にも数人、参加者はいたぞ。」
木崎印「へー、そう。ならこの中にクラッシャーの人はいるか?」
坂縞樹「いない。少なくともお前らに協力するクラッシャーはな。」
木崎印「ふーーん。でも君、うちのボスが気にかけていたクラッシャーの特徴に似ているんだよね。」
坂縞樹「やっぱり福山か…。」
木崎印「あぁ、知ってるんだ。なら生け捕りにする人と消す人は明白ですね。」
狩野下切戸「木崎、私はこいつらと戦うことに前向きな考えができない。私は上の階に向かわせてもらう。」
木崎印「ほぉー。まぁいいんじゃないですか。3人を12人で叩くのはさすがに無駄遣いですし。お前ら、それでいいよな。」
洗井ヰ凶他「というかAレート全員が上の階にいけばいいのでは?」
酒々井夢寐菜「だって!Bレートのみんな、大丈夫?できそうw?」
栄田検見「なめるなよ。我々は菅田様にお仕えすることが許された選らばれし者。そんな我々がこいつらに負k、ガハッ!!」
自身の能力を過信し、心酔しすぎた者の演説を聞く耳を持たず、喉を貫通させ強制的に黙らせる。
才原清一「うるせぇ。もう黙れ。」
栄田検見 失格
酒々井夢寐菜「フフ。ファースト」
才原清一「! ハッ!!」
酒々井夢寐菜「やっぱそう簡単にくたばらないよね。後ろからのすばやい奇襲にも対応できふ。いいねーーーー、いい!!君は俺と遊ぼう。」
才原清一「きっも…」
Bレートの信徒「いけーーーーー!!!!」
その雄叫びとともに7人の信徒が榎宮愷、坂縞樹に襲いかかる。
榎宮愷「セカンド!!」
坂縞樹「ファースト!!」
各自武器を投影し、自身の防衛に全力を注ぐ。
木崎印「んじゃ、俺らは上にいきますか。」
洗井ヰ凶他「上の方がまだサボれそうだしな。」
狩野下切戸「一人くらい骨のあるやつがいたらよいのだが」
そうしてAレートと呼ばれた三人は花城グループがいる上階へと向かい始めた。
村部実「それで教祖殿。私ら三人組は安全地帯で低みの見物決め込んでるだけですかね?」
菅田神東「いいや、見物すらしない。」
村部実「は?」
菅田神東「このまま捨て置くのだ。」
村部実「え?正気かよ。あそこに向かった十数人、全員見捨てるのか?」
駄兼壮一「村部、見捨てるという表現自体がそもそも間違っている。もとよりこれはただのリストラだ。」
村部実「は?いや、まて本気で意味わかんねえよ。」
菅田神東「我々が福山に依頼されたのは、このリアータホテルに潜んだクラッシャーの捕獲。リアータホテルにクラッシャーがいるという根拠は肝田葛葉による証言しかない。」
駄兼壮一「スパイ役を担わされていたやつに証言の信憑性、その情報に懸けれるものの価値はたかがしれている。」
菅田神東「実際、福山は肝田葛葉のことを一切信用していない。いざというときは我殺狂助に寝返るだろうとも彼は言っていた。」
村部実「その場合、前提が全部ひっくり返るだろ。捨て置くとかリストラ以前に、このホテル襲撃を行った意味も福山がそれを依頼した理由も分からなくなるんだが?」
菅田神東「そう。だから福山が依頼したのはクラッシャーの捕獲ではない。」
村部実「……は?」
菅田神東「考えてみろ。ゲーム開始から2日。福山の種性核的にこの2日は誰よりも有利に立ち回ることができる。実際、その2日間の立ち回りがあったからこそ福山グループの総戦力は軍に匹敵している。そんな状態でいくらクラインドという最強の兵器が魅力的であったとしても、クラッシャーの一人や二人いない程度では、今後の戦いに支障をきたさない。それに仮にクラッシャーが必要な状態であったとしても福山が肝田葛葉の話す情報をそう易々と信じて行動するとは考えにくい。」
村部実「つまり福山はお前にクラッシャー捕獲という任務を言い渡したが、それは建前上の話で本当の任務は別にあると。」
菅田神東「そう。そしてその任務の内容は【できるだけ多くの参加者を失格にさせろ】」
村部実はその任務内容を聞いてようやく理解と納得を得られた。福山幸多の種性核的にも多くの参加者を失格にさせることは合理的で筋が通っている。福山幸多と原田九老が肝田葛葉とともにある男を探しにいったのもおおよその察しと納得がついた。
村部実「でもそれ肝田が無能だったら、計画はパアにならないか?」
菅田神東「あぁ。だからそこは懸けたのだろう。それに、その男の存在は確かだから勝ち残り続ければいずれ巡り会える。」
村部実「まぁ、何にし、俺らのすることは…
このホテルにいるやつら敵味方含め全員に失格になってもらうこと、だよな。」
才原祐一「俺の弟は愚かで哀れだよ。これまでもこれからもずっと騙され続けてる。ほんと、何であんな必死なんだか…」
ゲーム開始から二日と二時間
残り参加者432人
最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。初の投稿作品ですので、まだ粗削りで不出来なところもあるでしょうが温かい目でこれからこの作品を見守って頂ければ幸いです。作品を読む際に【ハッピーエンドとはどういうものなのか】このことを念頭に置きながら読んで頂ければ、より一層深くまでこの作品を楽しめると思います。これからもこの作品を皆さまに楽しんでいただけるよう、精進して参ります。




