カルテの森
「久しぶりね…」
「大丈夫か?」
「うん」
カルテ王国へ転移魔法で来たリリアーナとカルマは森に向かった。心配しているカルマだが、リリアーナが大丈夫と伝えると少し安堵した。だが、少し寂しそうな顔をしているので完全に乗り越えたわけではないのだろう。
「ここよ」
カルテの森に着くとリリアーナは魔法を解いた。
「結界魔法をかけていたのか」
こくりとカルマの言葉を肯定した瞬間災害級の魔物が出てきた。と思いきや…
「久しぶりね!元気にしてた?」
『ガォゥ!!!』
「嘘でしょ?」
カルマさん、驚きすぎて言葉が乱れた。しかも、普通にリリアーナが触ってもなんとも思ってないというかすんごいうれしそう。そしてぞろぞろ出てくる災害級の魔物達。目を輝かせる魔物達。普通にやばい光景なのだがリリアーナだと納得してしまう。
「カルーンはいるかしら?」
そうリリアーナが呟いた瞬間ドドドドッという音が聞こえた。そして車の急ブレーキ音が鳴るかのように止まった。そしてその正体は小さい少女だった。
「リリアーナ、久しぶりだな」
「えぇ、久しぶり」
因縁の相手にあったかのような口調の少女に不安を抱いたカルマだが、それを一切合切ぶち壊す光景があった。
「リリアーナ!!会いたかった〜!!!撫で撫でして〜」
「はいはいよしよし」
「ふゃぁ〜」
もう骨抜き状態の少女を目にして瞬きの回数が多くなるカルマ。
「えっとリリ?そろそろ質問いいか?」
「うん」
「災害級の魔物達のはずだが、この魔物達は攻撃してこないな」
「あ〜ね、この子達は魔物になる途中だったのよ」
「途中?」
「まぁ、いわゆる暴走中ってやつね。まだ陥ってないってこと」
リリアーナがいうにはオリカ達と出会う前、リリアーナはやはり自分の故郷カルテ王国の中の魔物達を倒していた。そして成長した後、カルテ王国の中で一番魔物が多いと言われているこの森へ足を運んだ。魔物を倒していたが、そんな時異変に気づいた。そう、魔物の気配が全くなくなったと。実はこの森の魔物ほとんどが普通にでかい動物だっただけだった。だが魔素(空気中にある魔法を発動させるための気体)が集まりやすく魔力暴走を起こしやすいということだった。そのため、リリアーナは初級の浄化魔法で魔素を減らしたのだ。そしてそのおかげで苦しまずに済んだ動物達がリリアーナに懐いたという普通じゃあり得ない話だった。
「なるほど…で、その骨抜き状態になっている少女は誰だ?」
「この子はカルーン。昔からこの国を守っている、竜、この世界でいえばドラゴンよ。だからこんな見た目して雪乃より年取ってるわ」
「お前は年上に好かれているのか?」
年上に妹が多いのに少しばかり後退りをしてしまうカルマ。超高齢者達が妹…考えられない。が、リリアーナだと納得するだろう。近くにいるもの達は。
「さぁて、そろそろ行きますか」
「えぇ〜もう行っちゃうの?」
「えぇ。ここはいくら浄化を使っても魔素が貯まる場所だから人間には耐えられる能力ないしね。でもすぐに会えると思うわ。そんないい知らせを持ってこれないと思うけど」
「?まぁ、なんとなく分かった。じゃあね、リリアーナ!後、夫も!」
「うん!またね」
「あぁ、また来る」
そして、早々とリリアーナとカルマは森からさったのだった。
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