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強すぎて隠してました⁉︎  作者: Mio
第二章
12/67

二人揃えば最強だから

『《風壁》《爆破》はぁはぁ…』

「カルマ、無理しないでね〜《explosion》」

リリアーナは英語、カルマは通常語で魔法を放つ。なぜ違うかというとリリアーナは英語で魔法を使う方がイメージしやすいからだ。人によっては言語や言い方も違うことがある。魔法は一人一人イメージしやすい言葉にするのが一番いい。ほとんどの人は通常語だけれどリリアーナは英語が好きだからそうしたらしいが。

『そっちこそ。爆弾まだ奪ってないんだろう?』

「いや?もう三つは奪ったわよ?」

あれ、知らなかった?というかのような口調で喋るリリアーナ

『お前それ早く言えよ!』

カルマはそんな事を聞いていなかった。

「ごめんごめん。残りは後一個のはず…」

リリアーナは最後の爆弾を探しているとあることに気づいた。

(ん?なんか視野が狭くなって場所が縮まってるように見えてる?もしかして、私は幻覚を使われている?なんで今まで気づかなかった?洗脳の魔法に集中してたから?)

リリアーナは疑問に困っていたが徐々に満面な笑顔になった。リリアーナがガチギレした時の顔だ。とってもいい笑顔で絶対に一目惚れさせるほどの笑顔なのに気持ちは全然違う。

「ごめんカルマ。私、勘違いしてた。あいつら幻覚魔法を私が透明じゃない時に使って方向を変えていたわ」

『どういう意味だ?そうやっても意味はないだろというか姿隠せって何回言ったらわかるんだ?』

「分からない?幻覚ができるということは相手をずっとそのままの場所に置けるってことよ?まぁ私には聞かなかったぽいけど」

そう幻覚ができるということは相手が思う距離を狭くもできるのだ。

『意味は分かったがなぜお前には聞かなかったんだ?』

「多分、魔物に乗ってて私が気づかず一緒に殺しちゃったのよ。まぁ魔力が私の方が上だし殺してなくても今みたいに違和感が起こってただけだと思うけど…」

リリアーナに勝てる相手はいるのかと考えこむカルマ。国で一番強いのは絶対にリリアーナだ。二番目のカルマのとの差がありすぎる。

『まぁ、それなら良かったよ』

カルマは少しため息をつきながらも微笑んだ。

「さて、こんなことしてくれた魔人族さん達にはご褒美をあげなくちゃね!」

手を合わせながら満面な笑顔でウインクをした。その時カルマは思った。

(魔人族さん、ご愁傷さま)

と。相手なのに申し訳ないと少し思ってしまうほどリリアーナは怒っていたのだ。それはもう、通信機側からでもわかるくらいものすごく。

「くたばりやがれ!この魔人族が!」

《explosion》《explosion》

『おいおい、爆破しすぎだぞ。』

カルマから忠告されてもリリアーナは止まらない。

「うっさい!カルマは黙ってて!コイツら焼き払って爆弾こっちのもんにするまで黙って!」

完全に魔人族はリリアーナの逆鱗に触れたのだ。

『すいません…』

カルマは小さい子供のように戦いながらもしょんぼりした。

「爆弾よこせ!この魔人族!」

すごいスピードで魔法を使っている。

(こいつ魔法唱えなくても使えるんじゃないか?)

リリアーナの魔法能力の謎は深まっていくだけだ。

「よし!とってたよ!」

そしてリリアーナは嬉しそうな声で爆弾を回収した。

『よくやった!でもどうやって攻撃するんだ?』

「それは…爆弾行ってこーい!」

思い切り爆弾をすべて投げた。そしてカルマは察した。

『お前北東に投げたな!?』

「せいかーい!私ながらいい投げ具合だね!」

リリアーナが怖い。誰がこんな性格にしたんだろうか。

『北東って…魔人族がいるところじゃねぇか!』

「だからわざとそっちに投げたのよ。戦闘のためでもあるけど大迷宮に先に行かれたら嫌だからね、フフ…」

『お前流石にそれはないだろ!?ガチで魔人族に喧嘩売ったぞ!?』

「大丈夫よ。確かに喧嘩売ったけど、私より強い人手で数えるぐらいでしょ」

『確かに…』

カルマは認めざる終えなかった。自分よりもはるかにリリアーナは強いからだ。

「まぁ、何かあったら自分で戦うから平気よ」

『分かったが気をつけろよ。お前の予知能力も完成形ではないんだし。こっちに戻って来れるか?』

「分かってるわ。今から戻るわ。姿変換した方がいい?」

『あぁ、頼む』

《姿変換魔法》とはそのままの意味で見た目そのものが変わるという魔法だ。国に存在を知られていないリリアーナにはとっておきの魔法だ。これはカルマも出来るが武士や高度な技術を持ってる魔法師でも難しいと言われている高度な魔法だ。

「そろそろ着くけど武士達に私のこと見せていいの?一応マントはしてるけど。」

『まぁ俺を助けたときに存在は知ってるだろうし何かあったら洗脳魔法をかければいいだけだからいいだろう』

意外と恐ろしい事を話している二人。もっとも二人はそんな自覚はないらしいが。

「カルマ!」

姿変換魔法で顔が全く違うが声や表情はまさしくリリアーナだ。

「リリ!」

カルマも戦闘に集中してたが嬉しそうに顔を上げた。

「お疲れ。魔法残量は私の方が剣を使ってないから余ってると思うから少しカルマは休憩して」

武士達がドン引きしながら戦っている中切迫してた空気が少し和らいだ。

「あぁ、五分後には交代する」

カルマはリリアーナに甘えて後ろに下がった。と言ってもカルマはほとんど魔力残量がなく倒れそうになりながら戦っていたのでちょうどよかったのだ。

「了解!」

カルマとリリアーナはハイタッチをしてバトンタッチをした。

「あの…あなたはもしかして以前の…」

武士達がリリアーナに興味津々だ。

「えぇ、そうです。カルマに変わって私が前に出ます。倒し損ねた奴らをよろしくお願いします!」

武士達はリリアーナの能力を知っているので言われるままにした。

「さてと、早く済ませたいから通常語にするか〜」

実はリリアーナ、魔法を唱えるのはどっちでもいいのだ。

《風壁》《幻覚・竜》《爆破》《氷結》《吸収》

どんどん魔法を使うリリアーナ。でも息が乱れてはいなかった。《吸収》とは雪乃がいる第三迷宮で手に入れられる魔法であり、自分に合うように少しリリアーナが手を加えた第三迷宮攻略者しか貰えない魔法だ。

「すごい…何者なんだ」

そんな武士達から声が聞こえてくるがリリアーナは魔法を唱え続けた。魔力を操れるリリアーナ(カルマも)は唱える言葉の量が以上に少ないので早く魔法の切り替えができるのでとても良いのだ。

「リリアーナ、ありがとう、変わる」

「了解!無理しないでね!」

「おう!」

「私は後方の召喚されたみんなのところに行くから」

「了解」

実は二人魔法で戦いながら話しているのだ。本人達は普通のように話しているが、普通はできないことなので武士もこの人達すごいなと感じているのだ。

「じゃあね、カルマ」

「おう、よろしく」

「私達二人がいれば最強なんだから!なんちゃってね」

てへぺろとか言っているリリアーナ。カルマは苦笑した。

「確かにそうだな、俺たちは大丈夫。リリが俺を、俺がリリを守る。そうすれば俺たちは」

「「最強」」

にこやかに笑い逆方向を見てそれぞれ走り出した。お互いの気持ちが変わっているのを知らずに。



読んで頂きありがとうございました。よければ感想、誤字脱字よろしくお願いします。

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