作戦開始
翌日、ついに闇市壊滅計画に俺達、動きます。
昨日の指示通りミュー警備団の駐屯地に行って、おびき寄せる。そして俺達三人はとにかく暴れる。
俺達は再び、変装をして例の店に向かいそこから闇市に向かった。
「それにしても決断が早かったですね」
「ええ、奴隷部屋の用意をしていましたから」
戦いが始まる前まではキャラを変えておくか。
あれは……マッドウルフか。
マナの影響を強く受けた事で魔物と化した狼だ。普通なら五から八の団体で獲物を仕留めるはずだが、三体しかいないな。
「やれ!」
店主の号令と共に三体が一斉に飛び掛かりそれを前転でかわす。
なるほど、調教された少数精鋭って事か!
転がって流れで立ち上がると後ろに回った一体が再び飛び掛かる。
「せいっ!」
振り返りつつ軽く屈みつつ剣の腹を相手の腹に当てると思い切り振りきった。
腹を裂かれたマッドウルフは床を転がるが一瞬で傷口が塞がれる。
「噓⁉」
シオンが驚いているが無理もない。マッドウルフは耐久力は無いが、首を落とさないと倒せないほぼ不死身の存在だ。
「これぐらい想定内だ!」
昔、五人がかりでマッドウルフを三十体を相手にした俺をなめるなよ!
「それっ!」
俺の傍にいるシオンも剣を振るって応戦する。
「これってどうすればいいの⁉」
「首を落とせ!」
「それはちょっと……」
シオンはよけて剣を振るって。
「難しいかも!」
確かにこれじゃジリ貧だ。昔はどうやって突破した?
俺はかわしながら考えると、一つの予想が浮かんだ。
「
商品棚に置かれている薬瓶を片っ端から叩き割り始める。
魔物とはいえ元は狼。強烈な臭いは受け付けない!