伝説
久々投稿となります。
初作品が行き詰ってしまったので、息抜きがてら書いて行こうと思っています。
良かったら読んでやってください。
巳波町にある巳波高校。
ここにはある有名な伝説があった。
〝夜の図書室に行ってはならない。行ってしまえば時空の狭間に取り込まれてしまう〝というもの。
興味本位で夜の図書館に行った者たちが行方不明になっていることも伝説とされる所以である。
「・・・って言うけど、実際どうなんだろうな」
「さぁなぁ。本当に行方不明なのかもわからねぇからな」
程よい日差しが差し込む屋上で、弁当を口に放り込む。
俺、竹部 岦と同じクラスの管野 亜貴は大のオカルト好き。
ネタを手に入れては屋上で披露しあうことを日課としていた。
だがここ最近ネタも尽き、話は巳波高の伝説へと及んだ。
「俺、ずっと気になってたんだ。この伝説は本当かどうか」
「・・・まさかお前、この伝説について調べようなんて考えてないよな?」
「調べようと思ってるけど?」
当然のように言う俺に亜貴は大きなため息を吐く。
「あのなぁ、時空の狭間とやらに取り込まれたらどうすんだ?最悪死ぬかもしれないんだぞ?」
「大丈夫だって。所詮そんな超能力みたいなことあるわけないさ。どうせ誰かが起こした行動が原因なんだろうしな」
「どうだか・・・とにかく。俺は伝説を調べることに反対だ。やるならお前ひとりでやれよ」
「はいはい」
呆れ顔の亜貴を尻目に残りの弁当を口にかきこんだ。