プロローグ&第壱話 転生
プロローグ
人にはいろんな個性がある。
優しいもの、勇敢なもの、楽しさのみを求めるもの、悲観的なもの、
全てを自分のせいにするもの、人として生きることをやめたもの、
色々だ。俺は甘樫呪莉。特になにも個性のないしがない社会人だ。
毎日はつまらない。その中で今日は最悪な日だ。
毎年憂鬱になる。誕生日だ。
皆は身内に祝ってもらえて子供はプレゼント、社会人は仕送りが豪華になったりするのだろう。そんな良い日を最悪というのには理由がある。
「ただいまー、つっても返事をくれる奴はいないか、、、、」
メールも念のため確認する。
「まぁ祝いの一言もないわな」
そう俺には身内もいない上友達なんてものも存在しない。
友達がいないのは自分のコミュ力が皆無だからだが、
身内がいないのには少し理由がある。
元々この世界には様々な種族が存在した。
吸血鬼、鬼人、龍人、獣人、人間といった五種族で世界の均一は成り立っていた。
しかしある日、種族:人間のとこにいた王が勝手な思想で
“このまま他の種族をを残していたらいつか反乱が起きた時に人間側は圧倒的に不利だ”
といって全勢力を使い人間以外の種族はほぼ消えた。
その唯一の吸血鬼の生き残りが俺だというわけだ。
ここ100年は人間に擬態してきたが人間も流石に気づいたようで
生き残った俺らを排除しようとしている。
「はぁ、、、人間様もご苦労なこったい」
『ほんとそんなのに時間割いてて家族円満なのかね』
「お、起きたか」
こいつは如月紫餡。
俺の肉体に勝手に侵入してきたいわば魂的二重人格だ。
『それより今日も行くの?』
「ああ、もちろんだ。あと、今日はタヒねる予感がするからな。」
『そうだ、行く前に一つ契約をしよう。』
「なんだ。」
『もし僕と君が来世で逢えたら今度は良き友達として再開しような』
「もちろんだ!」
そうして俺は一枚の額縁に立てかけられた写真を見て住処を後にした、、、、
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「着いたな。」
『もう朝じゃん、、、』
俺たちが向かった先は人間が俺たちを殺すために試行錯誤研究を
繰り返すために作られた研究所だ。
「お〜い人間ども今日も来てやったぞ。作った機械とやらで俺を殺してみてくれよ。」
その時門が開いた。
〈またきてくれてありがとう呪莉くん。今日こそ跡形もなく
消えることのできるのを作れたよ〉
こいつは優羅気務。人間界の天才と世界から讃えられている研究者だ。
こいつはこの世界に飽き飽きしていた俺を殺してくれると約束してくれた自殺の協力者だ。
〈これを見よ〉
その言葉で目の前にあった布の被された鉄の塊が露わとなった。
〈これは光速の半分である約秒速15万kmの速度で
銀の弾を発射できる吸血鬼ようレーザーガンだ。〉
「レーザーとはって感じだが確かにこれならタヒねそうだ。それじゃぁ早速頼むぜ」
〈はいよ〉
そしてそれが放たれようとした時、その射線に務の娘が来てしまった
「危ない!!」
その刹那なぜ自分でもそんなことをしたかは分からないが、務の子を安全圏へ
移動させてからタヒんだ。多分だがこれまで協力してくれた務に情が湧いたのだろう。
「・・・・・・・」
『・・・・・・・』
どのくらいの時間が経ったのだろう、、、、
痛覚、聴覚、嗅覚、視覚、味覚などの全てが奪われた感覚だ。
『・・・・・・・、、、』
何か聞こえる、、、、それと同時に感覚が戻っていくのが感じられる
『・・・・・い、、、、』
『お、、、、い、、、、』
『お〜い』
「紫、、餡、、、?」
『おお、やっと目を覚ましたか!』
「ここは一体?」
<<<<これは、元吸血鬼の運命共同体2人が全種族を
平和に暮らせるように世界を統一する物語>>>>
第壱話 転生
『ここがどこかは僕にもわからんが、ただ僕たちは
元いた世界とは違うどこかへきたということだ』
「転生したってことか?」
『多分そうだ。そしてそのおかげか僕も体を手に入れることができた』
「ということは自分らの種族も変わっているかもしれない。」
そこで早速2人はステータス画面を開いてみる
そこに書いてあった種族名に2人は目を見開いた。
「は、、、、、?」
『え、、、、、?』
「『全種族!?』」
そう、そこには種族名:全種 と書いてあったのだ。
『えっと〜、、、どうしようかこれ、、』
「どうしようといってもだな、、」
『まぁとりあえずこの世界での目標を立てようか』
「そうだな、、、」
数分後
「気配から察するにこの世界には元いた世界よりも多く種族数があるな」
『新しいのはオーク、エルフ、悪魔、天使、神、守護者、魔法使いその他多数って感じかな?』
「そうだな。しっかしこんなにも種族がいといてなぜ崩壊しない」
『多分、神と守護者そしてその側近の天使と悪魔が仕切っている部分もあるのだろうね』
「そうか。だがそいつらにも反乱を起こそうとする気持ちがないというわけではないだろう」
『そうだね、何かしらの不満の一つや二つは抱えてるだろうしね』
「よし、目標が決まった。」
『お、言ってみてくれ』
「俺は前世の二の舞にならぬよう俺と同じ気持ちをするものがないように
この世界を統一し、全ての種族が同等に扱われ平和に暮らせるような世界にしてやる‼︎」
『おお、大きく出たねぇ』
「よしその目標を達成するためにもまずは衣食住の充実だな」
『あぁ、そっか、、、そういや僕たちまだ転生したばっかりだから何もないんだった』
そんな話をしていると目の前にいきなり人の形をしているが
猫のような容姿も施している女性が立っていた。
その女性が口を開く
[ひさしぶりだね〜呪莉、紫餡!]
「お、お前は!?」
「『テト!?』」
【こいつは豊穣神バステトことテト。元の世界で友人であり、
唯一俺たちが信仰していた神だ。】
「どうしてお前がここに」
[それはね、私が死んだ後他の神たちが私をここに転生させてくれたんだ〜。
それで君たちの信仰のおかげで今もここに生きてるんだ
あとね、君たちを転生させたのはこのわたしなんだよ〜]
「お前そんなこともできたのか⁉︎」
[いやいや私にはそんなことできないよ、神三柱の一人が協力してくれたんだよ]
「神三柱が?」
[そう。ちなみにこの世界の三柱は、ヴィシュヌ、シヴァ、ブラハマーだよ。
そのうちのブラハマーさんが協力してくれたんだ〜]
「あの世界と宇宙を創造及び維持する能力を持ってるあのNo,3の神か」
[そうそう、さっき衣食住がなくて困ってるって言ってたよね
ヴィシュヌがそのサポート的な感じでこれを渡しとけって]
そう言うと一枚の紙を渡された
[この通りに進んだらいいことがあるよ。ヴィシュヌが言ってたんだ「「現在戦争中の
鬼人どもがいるだろう彼らは任侠深い。その戦争の助けをし、救うべきものを
誰一人と殺さずにその戦争を解決させた時お主らの生活は一時安泰するだろう」」だって
それじゃぁ私も仕事が残ってるからまたね〜]
「あぁ、またな」
そう言うとテトは行った、、、、
と思いきやまた戻ってきて
[忘れてた。充電〜]
と言って抱きついてきた
「お、おい、、、」
[よし!それじゃぁ頑張ってね]
そう言って消えた
「あいつも疲れてんだな、、、今度料理でも持って行ってやるか」
『、、、、、、、、、』
「ん?おい、紫餡大丈夫か?」
『、、、、、、、、、』
「これは、、、(テトに逢えた)嬉しさと驚きでショックのあまり固まってる。
背負って行くか」
数分後
『、、、、あ、、え』
「あ、やっと解けたか」
『ご、ごめん、、、それでどうなったんだっけ』
「渡された紙通りに今進んでいるところだ。降りるか?」
『ありがとう、降りさせてもらうよ』
「で、だ。このまま行くと戦争中のとこに着くわけだが能力の確認しとかないか?」
『そうだね、僕のは能力名:未来視だって』
「俺も確認するか、、、俺のは能力名:戦闘者か」
『戦闘狂の君にとっては適切な能力だね』
「うっせ」
その時またテトが現れた
[追記の天啓をしておくね。転生後一日間のみ三回までリロールができるよ]
それだけを言ってその場を去っていった
「神出鬼没とはまさにこのことだな、、、」
『ま、まぁ、、早速やろう』
「今の能力じゃ不満があるのか?」
『未来予知も強いと思うけど攻撃には使えないじゃん』
「確かにそうだな。お前は拳最強だからな」
『それは君もでしょ。』
そして一回目のリロールを行った結果・・・
『能力名:過去の改変かぁ、、、能力の性質的にはあまり変わってないな』
そして二回目のリロールの結果は・・・
『能力名:時間⁉︎』
なぜこのように驚いてるかというと
「クロノスいる意味無くなるやないか」
『これは強いぞ!、、、自分の行動を“起こそうとする”でなく
"起こした"にできるからな!』
そう、この能力の強い理由それは事の現象を"すでにしたことへ改変できる"からだ
「じゃぁ今度は俺の番だな」
そして一回目のリロールをする
「ふむ、能力名:知識か、、、微妙だな」
そしてリロールをしようとした時、
『待て待て待て』
紫餡が止めた
『君にとっては最強の能力だろ』
「どこがだよ」
『いや、、、君は自分では自覚してないだろうけど君の知識は
通常の人間の約27倍なんだよ。その知識を最大限引き出して
見様見真似で知ってる限りの能力や覇気などを使えることがどれだけ最強か』
「まぁ、そこまでいうならそうしよう」
そして二人はまた戦争中の鬼人の村へ足を運んだ
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数分後・・・・
鬼人の村の戦争の状況を見て二人は目を見開いた
「おいおい、、、、、」
『こんな事、、、あり得るの?、、、』
なぜならそこには戦闘民族である鬼人が戦いにおいて押されている状況であったからだ
最初のシリーズ物です
中の人は学生ですのであまり投稿頻度を高くはできませんが見ていただけると幸いです
伏線は多い方ではありますが文字量は全体的に少ない方です