2023年10月10日ー2023年10月17日 十六日分 本音は隠す、そして忘れていく
ああ、今日はなんていい日なんだ。昨日もいい天気だった。
ああ、本当になんていい日なんだろう。彼女に振られたけど、なんていい天気なんだろう。
さっき、車が水たまりに突っ込んで、たまたまその隣の道路を歩いていた僕に水がかかったけどなんていい日なんだろう。
昨日のアルバイトで、僕はとんでもない無能だと気づけた。なんていい日だったんだろう。
多分理不尽なことで怒られたけど、その人のストレス発散になってよかったな。
困っている人がいて、助けたと思ったら変態扱いされて、警察呼ばれて時間なくなったけど、なんていい日なんだろう。
雨が降ってないのに、顔が濡れていたけど、いつもはないことが起きたからラッキーなんだ。今日はなんていい日なんだろう。
枕が濡れていたけど、髪の毛は濡れてなかった。でも顔は濡れてた。きっと一回起き上がって、顔を洗ってからまた寝たんだろう。ああ今日もなんていい日なんだろう。
両親から連絡が来た。今度のお見合いの話と、今後の介護の話と、借金の話だ。きっと僕を心配してくれてるんだろうな。ああ、なんていい両親を持ったんだろう。
今日ごみ収集の日だったけどまた逃した。これでまた袋が節約できる。ああなんていい日なんだろう。ああ、本当に、この世に生まれてて、また生きてていいなって思えるな。いいな。
どうしよう、からあああだが動かない。今日もアルバイトが入っているのに。なんでかな。今日も顔が濡れていた、でもこれのおかげで顔を洗わなくて済むからいいけど、なんで今日に限って動けないのかな。
ああ、疲れたな。でも心配はかけたくないな。ああ、何の役にも立てない僕は死んだほうがいいか。でもそれだと母さん、ほかの人たちが悲しむんだろうな。でも僕は、あれ、どうなんだっけ。
僕は疲れたから、どうなりたいんだろう。わからなくなってきた。
でもいいか。考えなくていいと考えれるようになった。それだけで、僕はきっと
「幸せ者なんだ」