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小人も彼にチョコレートをあげるんです  作者: 古山 経常


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最終話 みんな寝不足です

最終話 みんな寝不足です



 要は興奮して眠れなかった。エスパーダも同様だったようで二人は眠そうな顔をしていた。


「おはよう要」


「おはようエスパーダ」


 能は寝ている。いつものことなので、起こすことはしない。ご飯をちゃんと作り置きしておけば文句も言わないし、昨夜はかなり遅くまでウエディングドレスのデザイン画を描いていた。彼女もまたはしゃいでいた。兄のプロポーズに。


「能は何枚かウエディングドレスのデザイン考えてたみたいだ」


「能ちゃん、ありがとう」


 寝ている能にエスパーダは声を掛けた。反応することはなかったが、エスパーダは嬉しそうだ。


「私も眠れなかった。だから自撮りしてたの」


 エスパーダは要にメッセージを送った。記者会見の時のように指輪をカメラに向けて笑顔で写ってる。その完成度から何度も撮り直したんだろうと容易に推測される。


 エスパーダは嬉しそうで幸せそうで、要のあのお返しは妥当であったと確信した。


 いつものように朝食を作っていると、スマホに電話が掛かってくる。料理をテーブルに持って行ってから、折り返しで電話した。


「ちょっとどういうこと? 結婚したの?」


 都が大声で前置きなしに問い詰めてくる。


 戸惑っているとエスパーダがスマホをかざしているのが目に入った。どうやら都に報告というか、自慢をしたみたいだ。


「婚約はした」


「……そう。結婚式はまだなのね?」


「そりゃそうだよ。指輪渡しただけだから」


「……そう。なら良いわ。想にも言っとく。式に呼ばなかったらひどいからね」


 都は電話を切った。問い詰めて必要な情報を得たら切り捨てる。そんな感じがして要は不愉快になる。


「都、喜んでくれた?」


「うーん、半々かな。先越されて悔しいのかも」


「黒星達にも知らせよう」


 エスパーダは嬉しさのお裾分けを画像添付でばら撒いた。


 みなお祝いの返信が来るのだが、アックスだけは返信がなく、夜に黒星の家で泥酔して困っていると黒星から連絡が来た。


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