四話 ゲーム休憩しました
四話 ゲーム休憩しました
冷蔵庫でチョコを冷やして、後は出来上がるのを待つだけとなった。
二人は揃いも揃ってゲームを始める。
ゲームではヴァレンタイン企画として、ゲーム内でチョコを購入して好きなキャラクターにプレゼント出来る仕様になった。受け取ったキャラクターは少しだけパラメーターが上がるため、元々強いキャラクターにチョコドーピングをするのが横行しているらしい。
能もエスパーダも目当てのキャラクターにたくさんのチョコを送っていた。能はイケメンキャラに、エスパーダは使えそうなキャラに。要はチョコ一つ貰ったら二人にリターンを要求れるのでただ貰うだけのゲームキャラがうらやましくもある。
チョコが冷える時間になっても続けているので、さすがに気になって要はエスパーダに声をかけた。
「そろそろ良いんじゃない?」
するとエスパーダは怒り出した。
「貰う側が仕切ってんじゃないわよ」
「そうそう。お兄ちゃんはサプライズされる側なんだから干渉しちゃダメ」
二人して要を責めたてる。サプライズって言ったらダメなのではと思ったが、二人は気にならないようだ。
「おいしいの頼むよ」
二対一にあっさり白旗を上げて、要もゲームを始め、サンタコスのホーリエ・ヴィスコンティーにチョコをあげた。