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第8章「祖国ダイニッポン」

※「発言など」※【心の声】※[Geegleの音声]※〈無線〉※

 「あと、そのハッチは和明関連の物だろう?何があるんだ?」「ここには、アサル・・・、漁ってみたところ、銃が保管されているようだった。発見したのは最近だから、まだリロード方法が不慣れだけどな。」【ん?・・・、まぁ良いや、】「銃の保管場所か、とりあえず見てみるか。」【一人は待機しておいて、ショットガンとかサブマシンガン、スナイパーライフルとかがあるのかな?】【ここの懐かしさを感じるスイッチは電気のスイッチかな?】【お、付いた。保管されているのは、M16とMP5か。それぞれ左右に分けて、ずらりと並べられているみたいだな。とりあえず、MP5ことサブマシンガンの方は解析してないから解析しておこう。あと、部屋の真ん中にある机には何があるんだ?】【地図か?なんか四国に似てるが、南南西にライパング市って書かれているから、この世界の地図なんだろう。西にベイトリー市、南東にムートリカ市、北北西にワビシア市、北にはログダム市、北東にはテンイッシュ市、島の中央付近にはトウキョウ都(首都)と書かれているな。首都が明らかに東京なのは草だが、和明のネーミングに関しては元からだったわ(笑)。】【この部屋のミリタリー感は良いが、そろそろ戻っておくとしよう。】「さて、そろそろ王になるとしようか。」

挿絵(By みてみん)

   〜ライパング国王城〜

 「今日、国民の皆に集まってもらったのは、重要な告知があるからだ。まず、とある情報を開示しようと思う。皆、大野和明のことはすでに知っているな?その大野和明は別世界の記憶を持ってこの世界に産まれた『転生者』だ。その記憶にある力によって百年前の戦争は終わりを迎えた。また、『転生者』は他にもいることが確認されていた。ゆえに、『転生者』の存在は確かである。」民衆がざわめいた。転生者とはなんなのだ。どのような記憶を持っているのか。などと議論が起こった。しかし、それを無視するように、現国王:平良 (ひとし)は話を続けた。「そして、最近新たな『転生者』が源元家に現れた。紹介しよう。新たな転生者、その名は源元軍。」「我は源元軍。またの名は松澤強だ。一つ、俺の世界のとある島国の話をしよう。かの国は、他の国と比べて国土が小さかった。しかし、それでいて大国との戦争でも勝利することができた。その理由は奇想天外とも言える発想力と、圧倒的技術力だ。かの国は、世界大戦と呼ばれる大きな戦争の中で史上最大の兵器を造船した。この栄光は、戦後も越されることはなかった。そして、平和となった時代でもその技術力は活かされ、発展してきた。その国の名は『大日本帝国』だ。我はこの帝国をよく知っている。ダイニッポン帝国を元に、このライパング国をライパング帝国として、超大国に変えて見せよう!」「源元軍に王位を継承することを、ここに宣言する!彼はダイニッポン帝国における『カガク』を駆使し、この国の魔法の発展を推進する。この日を境に、この国は驚異的発展を遂げるだろう!」民衆はさらに騒然とした。魔法の発展を喜ぶ者。国の発展を喜ぶ者。疑いをかける者。カガクに興味を抱く者。さまざまな考えが交差し、ざわめきが続いたが、十数秒が経ったところでちらほらと拍手が聞こえ始め、やがて大きな拍手と歓声へと変わっていった。『『ダイニッポン!ダイニッポン!ダイニッポン!・・・』』その様子を密かに伺っている男がいた。「これはあまり良い展開ではないな。ライパング帝国。新たな障害となりそうだ。」

 【いやー、最後の「ダイニッポン!ダイニッポン!・・・」の歓声は良かった。まさか、異世界に右翼を広げることになるとは、予想だにしなかったが、結果としては良いでしょう。】【お、民衆に紛れさせていたコピーが帰って来た。】「何か変な奴いたか?」「ライパング帝国を新たな障害呼ばわりする奴がいた。追跡して、そいつらをボコしたかったけど、光学迷彩装備ないから無理かなぁ」「とりあえず、もうちょっと有用な魔法考えないとなぁ。」【さてさて、どうしようか。作るとすれば、ヘリコプター•ジェット機•実弾も防げるシールド•光学迷彩装備•レーザー銃、色々思い浮かぶが、レーザー銃が一番簡単そうだよな。てか、銃といえば平良家のハッチだったが、源元家にもあるのでは?】「まずは、源元家のハッチ探しておいて、」「左右対称になっているならあるはずだよなぁ。」【で、魔法科学の続きだが、異世界人が最も驚く科学として思い浮かぶのは、・・・】【航空機だな。ただ、ジェット機もヘリコプターも設計なんて知らないんだよな。でも、レシプロ機ぐらいは試作銃みたいに作れるのでは?レシプロ機といえば、プロペラ。プロペラといえばモーター。モーターといえば電気•電磁石。あとはランディングギアとフラップ等。フラップとかめんどくさそうだなぁ、ロケットとかに付いてる姿勢制御する奴みたいなので代用すれば良いやろ。よし、航空機作るとなれば、最初に必要なのは滑走路。王城の奥は山脈になってるし、源元家•平良家付近は地形がでこぼこになってるし、門もどきの所が唯一、平らになってるのか、】【源元家と平良家、王城と門もどきを繋ぐ直線が道路になってて、二直線が直角に交わってるおかげで、四地点を様子を伺えたから良き良き。さて、滑走路を作りに行きますか。】【お、完璧な時にコピーが戻って来た。】「門もどきに滑走路作るぞ。」「把握。源元家地下にはショットガンとスナイパーライフル。」「おー、スナイパーライフルあったのか、良いねぇ。解析っと。」【てか、「コピー」より良い呼び方ないのかなぁ。コピー、クローン、裏側担当。裏側、裏方、黒子、隠匿。隠れるといえば、hideだな。】「よし、識別名は『ハイド』にするか。」「コードネームみたいなもんだな。ネーミングセンスがなかったからその厨二センスは考えたりしなかったけど、」「こちらコードネーム:〇〇、って奴だな。」「その名前がコードネームなのは知ってるからわざわざコードネームって言わんくて良い。時間の無駄。ってなる奴なんよな。」「で、本体の方は、hide and seek(かくれんぼ)ってことで『シーク』にするか。」

 「「到着っと、」」「この壊れた城門みたいなのは、ニホン時代以前の戦争してた頃の名残りなのかな?」「よくある石造りの壁って感じだな。」「とりあえず、ある程度の長さをコンクリートで滑走路にしてっと、やっぱり錬金魔法は便利だな。」【さてさて、レシプロ機を作って行くわけだが、まずはランディングギア。翼に格納するシステムはめんどくさいから、固定しておくか。固定するとなると、複葉機の方が見た目が良いかな。一応、九九式艦爆は単葉機でありながらランディングギアが固定されてるけど、同時期に使用されていた九七艦攻は格納されるし、零戦•天山•彗星とかも格納されるし、格納された状態の方がかっこいいし、】「ということで複葉機でいこう。」「そやな。まず、機体下部とランディングギアを作って、土台として固定する。」「そうしたら、機体の外側下半分を作って、前の方にプロペラ用のモーターを作る。」「銅線を一周させて回路を作ったら、電気魔法の魔法石。長いから電気魔法石って呼べば良いか、」「電流を生み出す電気魔法石を繋げていって、操縦席に伸ばしたら操縦席作るまで放置っと。」「後は、旋回用のフラップとかなんだが、これが大問題。設計知らんし、回路組むのめんどくさそうなんだよな。」「そうなったら、光ジェット機で活躍した急旋回システムを使うとするか、」「光魔法はレシプロ機にそぐわないから、風魔法にするか。」「電気魔法を打った時にかなり反動があったし、おそらく魔法を打ち出した時の反作用によっての反動だろうから、急旋回システムとして使えると推測。」「であれば、主翼を作って、上下に向けて風魔法を放つように魔法石を繋げて、それぞれ操縦席に伸ばしてっと。」「魔法回路はこんなもんかな。」「そうしたら、操縦席作成に移行だな。」「持ち手に魔法石を繋げた操縦桿を真ん中に作って、操縦桿を左に倒したら、左翼上側と右翼下側に魔法信号を送って左ロールさせて、反対で右ロール。手前に引いたら上にピッチ。反対で下にピッチするようにしてっと。」「次は、スロットルだな。」「モーターから伸ばした回路を細かくして、スロットルを倒せば倒すほど、スロットルから繋がってる魔法石とモーターからの魔法石が多く接するようになることで力が強くなるようにして、左側に設置すれば完成かな。」「操縦席の後ろの空きスペースは魔法石詰め込んでおくか、」「各回路ごとに区切って、それぞれの回路の燃料タンクみたいにしておくか。」「飛行中にも補給できるように、右側に全部伸ばして集めておけば、操縦桿を手放して補給できるな。」「これで飛行用の機能は全て完成したかな。」「あとは機体を作って、シートベルトと座席を作れば、試作複葉機の完成。」「一応、飛行前にロールとピッチのチェックしておくか。」「操縦桿を手前に引いて、」「両翼の下部から風魔法確認。」「次は左に倒して、」「左翼上部と右翼下部に風魔法確認。」「奥に倒して、」「両翼上部に風魔法確認。」「最後に右に倒して、」「左翼下部と右翼上部に風魔法確認。」「チェック完了っと。体が二つあると便利だな。あとはスロットルチェックと飛行試験だな。魔法石補給して、じゃあ飛行試験はハイドに任せた。」【墜落したら嫌だしな。】「了解。」「さて、墜落に備えて風魔法打ち出す用意しておくか。」「把握。シートベルトをつけて、まずはスロットルを一割くらいにして、プロペラの回転を確認。徐々にスロットルを上げていって、プロペラの回転速度の上昇を確認。一回スロットル下げて、プロペラの停止を確認したら、スロットルを最大まで上げて、いよいよ離陸だな。加速中。そろそろ離陸可能速度かな。操縦桿を手前に引いて離陸。離陸を確認。右にロールして右旋回。左にロールして左旋回。どちらも大丈夫だな。そうしたら、着陸準備だな。スロットルを下げてから手を離してエンジン停止。滑走路上を滑空して減速。そろそろ機首を下げて着陸態勢になって、ランディングギアの接地を確認。あとは止まるのを待つだけだな。」

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