1、プロローグ
簡潔に!童貞作です!
拙い点が多々あると思いますが、何卒暖かい目でご覧ください。
一応、趣味で載せているので不定期にはなると思いますが、エンディングまでの構図はできているので、後は腕次第となります。
試作品なので、とりあえずこの作品を完走まで持って行きたいです。よろしくお願いいたします。
「我輩は猫である。名前はまだない」
二匹の猫が寄り添いながら片方の白猫がそんなことを呟いた。
「いきなりどうしたんだ?藪から棒に…」
と、もう片方の黒猫が『大丈夫かこいつ?』という表情で聞き返した。
・
「美利様、ピアノの時間です。」
使用人の一人が部屋で勉強中の私に習い事の時間だと告げる。
私の名前は「二階堂 美利」
この二階堂家の長女として生まれました。
二階堂家は曽祖父が起業に成功し、そのまま祖父、父が社長に継ぎ世界でも有数の大手企業にまでなった家系です。
母は海外でも活躍中のプロのピアニストで、家に帰ってくるのは年に数回程度。
また、住んでいる家は大きく、広い庭、複数の使用人、海外に別荘があるいわゆるお金持ちです。
そんな家庭で育った私は、親にはあまり会えない環境ではありましたが、父母共に誕生日などの特別な日は必ず家に帰って来て盛大にお祝いをしてくれたりと愛情たっぷりに育てられました。
そんななに不自由なく育った私は、今や高校3年生です。
学校も家から近い共学で学友からは
「何でもっと位の高い学校にしなかったの?」
と聞かれることもありましたが、私としては、マナーやルールは幼少の頃に使用人に仕込まれましたし、いちいち遠い所まで行く必要がないから近いところにした。と、かいつまんで説明したところ
「ただ面倒なだけなんじゃ…」
と学友に言われた私は、そっと目を逸らしました…
学生生活自体はごく普通。
まぁ、ですが、正直に言ってしまうと、人並以上に勉強や、運動が出来た私は、成績も上の中くらいで先生方からの評判は良かったです。
友人関係も特に何かあるわけでもなく、頼られる存在でした。
(便利に使われているという解釈もできますが…)
話は戻り、メイドに急かされたピアノの稽古の帰り道
太陽は沈みかけあたりは真っ赤に染まっていました。
ピアノの稽古場所が近いこともあり、いつものように徒歩で帰っていた際のこと
・
「なんとかこの性格を直さないと…」
と、最近起こった出来事で私はふと愚痴をこぼしていました。
最近起こった出来事は文化祭準備でのこと
クラスの中から文化祭実行委員を決める際、立候補がおらず推薦になり、私になりました。3年連続…
「別に頼られることは嬉しいことですけど…これって便利な女って思われません?」
そんなことを考えながら歩いていると、ふと、白い綺麗な猫が目の前を横切り車道を渡ろうとしていました。
綺麗な猫だなぁ。と思ったのも束の間、
「キキィーーーー!」
というブレーキ音とともに、対向車がこっちに突っ込んできて…
厳しい指摘など、コメントでよろしくお願いいたします。