統巫之番―トウフノツガイ―狐愁晴天譚

青年が迷い混んだのは、遠い遠い彼方の世界。
寄るべ無きその世で彼が出会ったのは、自らを『トウフ』という存在だと称する、人ならざる可憐な少女だった。そうして彼女の厚意によって束の間の居場所を与えられた青年は、しばしの平穏の後に、土地に差し迫った厄災の禍中、世話になった皆に恩義を返そうと行動して己の死期を悟る。
けれど何の因果か。今生の際、延命の為にと結んだ約束は綻び、トウフとしての彼女の全てを委ねられ、彼女の全てを意図せずとも奪い取り。次に目覚めると、彼もまた人ではない半人半獣の少女の姿と成ってしまっていた。すなわち、その世界で特別な役割を持つ『トウフ』であり、またその『ツガイ』でもある特異な存在へと転じてしまった元青年。
神と人、罪と咎、約束と定めは交錯する。多くの出会いと別れを経て、多くの苦難や哀悲を越え、託された一振りを胸に抱き、彼女達は果たしてどのような道を辿るのだろう──。

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(※現在、一章以降書き直し中です)

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