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詩って、なんなんだ?

作者: 白夜いくと

先に思考をドバ~っと書いてから、詩を書きます。しかし、思考は詩にはならないのか。詩って何なのだろう。そんな事も思います。


詩って、なんなんだろ?

死って、なんなんだろ?

痛みがなければ怖くない……?




知ってるんたろ、答を────!

 死ぬのが怖い。そんなの当たり前のことだ。そんな私の気持ちなど知らずに、輪紋あざらしのぬいぐるみは真っ直ぐ北を向いている。

 もし、痛みのない世界なら、死ぬのは怖くなかっただろうか。そもそも、死ぬことが怖くない世界など、生きてて面白いだろうか。

 いくら食っても腹の痛みを感じないなら食に走っただろうか。はたまた美容整形に走っただろうか。

 腹一杯のはち切れんばかりの苦しみも、感じ方によっては後悔の中にある幸せだ。美容整形はやったことがないから分からない。人生の壁にぶつかった時の痛みや、仲良くしたい人に出会った時や別れた時の痛みもないと考えると、なんとも味気のない世界だ。痛みのない世界は、死ぬことが唯一の好奇心に成りそうだ。


 人は痛みがないと簡単に滅びるんだろうな。赤ちゃんを産むときも、麻酔をかけても痛さや怠さ、育てる過程で痛みを伴うし。


 そんな事を思う。思ったところで輪紋あざらしの向きは変わらない。当然のように本棚の上を陣取っている。





ぬいぐるみの輪紋あざらしは北向いて

「死など恐れぬ」言うような

すまし顔


痛みなければ怖くない?

腹一杯の後悔も味わえぬ

出会い別れの痛みも知らぬ

そんな世界は『死』が好奇心

なるだろな


人のいのちは

痛みとともに

産まれ


母語る大袈裟な痛みの記憶思い出し

本当なのか、腹からスイカ

疑問はいまだ謎のまま


扇風機の風吹く部屋

冷たい風が皮膚をすべる

これも痛みだ


ぬいぐるみの輪紋あざらしは北向いて

「当たり前だろ」言うような

すまし顔


これは果たして無駄な時間か


問う私

少しだけ胸の痛みを感じては

後悔の幸福を感じてる






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― 新着の感想 ―
 追伸  日々の幸せへの感動と感謝、そんなものを詠ったあなたの川柳や詩が私は好きです。  これも立派な美学だと私は思いますから。
 多分痛みのない世界の好奇心は、死ではなく美学な気がします。  故に人は死を越えた美学を求めるのではないでしょうか。「命は軽く、名は重く」こんな言葉を残した先人もいますし、宗教を崇める者も信仰第一。 …
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