6人の夫をもった女 3
そして星を出てから3年後、私はようやく故郷に帰ることができた。
チーフの約束は果たされたといってもいいだろう。
孤児の私には分不相応な縁談がきたのだ。チーフの遠縁の漁師だった。
自分の舟をもっているのだから邑では裕福なほうなのだ。
私は流されるように結婚し、そしてその結果として純潔を疑われた。
処女ではないことを隠していたからだ。
なぜ隠したかと言われれば、言っていいことなど何もないことは明らかだったからだ。
邑で処女でない女など結婚できるわけがなかった。
チーフがツテを辿って調べに調べたようで私は5回結婚し5度とも夫が死んでいることがわかると、すぐさま離縁され、罪人として収監された。
表向きの私の罪は、夫殺しと純潔ではないことを隠した犯罪行為についてだった。
勿論夫を殺してはいないこと、死の間際の重病人と望まれるまま結婚を繰り返しただけだと説明はした。
しかしそんな言い訳は無駄だった。
そもそも純潔ではないことを隠したことで罪とされるような風土では弁明や強弁は心証が悪くなるだけだった。
英雄どころか、石を投げられ酷い言葉で侮辱された。
そしてようやく聴罪師が呼ばれた。
聴罪師に罪を告白すればあとはもう刑の執行になるのだろう。
5人の男を殺したという罪で、私は水刑になるのだ。




