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6人の夫をもった女 1
星間戦争のための従軍をすすめられたのは15歳の頃だった。
各部族から数名兵を出さなければならなかったので後ろ盾がない孤児の私は格好の対象だった。
その頃の私は今と同じ、何の希望もないただ呼吸をしているだけの存在だった。
だから、その提案は刺激的で、若干胸が踊ったといってもいい。
勿論、恐れも感じたとはいえ。
チーフは言った。
戦争に行った英雄は邑でも大事にされるだろうし縁談もよりどりみどりになると。
邑に貢献したアオーフルやヤンサンのことはみな大事にするぞと。
帰って来れたらな、とはけしてチーフは言わなかった。
事実、私は帰って来ることができたが衛星連合部隊に所属したヤンサンは帰らぬ人となった。
軍事訓練を終え、私が配属されたのは過酷な激戦地の一つである双子惑星の第一要塞だった。
ここで私がついた任務は負傷兵の介護だった。
というのも軍事訓練で才能のなさを露呈し、看護の専門技術もなくまた物覚えも悪く不器用だったのでホスピス部門、死の床の負傷兵の世話が私に課せられた任務となった。




