およそ1時間ぶりの恐怖
なんかほとんど月栗ちゃんの話になった...
あっ二人共SANチェックね
「よぉ甘地木、大丈夫か?その首の傷」
「大丈夫だよ永遠、かすり傷だよ。」
今話している彼は実画家永遠 三年前から仲良くなった友達 時々バカな事をやるクラスのムードメーカー的な存在だ。
「...そう言えば本当か?わけわからん奴に襲われたって」
「...あんまり言いふらすなよ、保険の先生にも言ってないから…」
YES!!と自分に対して敬礼する永遠に一瞬クラスメイト全員から視線が向けられるが
永遠だと分かるとすぐに視線が霧散し またそれぞれの会話にを始める。
「・・・その英語やめろって 永遠」
「YES!アイムユーキャン!!」
「………今日も元気だな。実画家は…」
はいはいと言いながら軽くあしらう甘地木を少し離れたところで見ている月栗とその友達がそう言えばととある話題を口にする。
「そういえば知ってる〜?来るって、転校生」
「それってどこ情報?」
「わたしル〜トォ〜」
「どんな子かな?仲良くなれるといいなぁ」
「ん〜、でも男の人だったら仲良くならなくてもいいんじゃない?月栗は。」
「え?何で?」
「だってもう月栗は正晴と言う名の白馬の王子さまがいるじゃない。」
「ち!!違うって!!」
「おやぁ〜じゃあ甘地木君と登下校が一緒なのわぁ〜〜?」
「それはその…ご、ご近所さんだから!」
「へぇーーーーーー………」
「もう!やめてってばぁ!」
「本当帰りもいつも一緒だからね。放課後のスタバにも誘えないわよ」
「お〜スタバかぁ〜〜!今度みんなで放課後スタバにいこうぜぇ〜〜」
「そうよ。正晴も一緒に誘ってもいいから」
「ま、正晴君と!?」
「そうだぜぇ〜いこうぜいこうぜぇ〜〜」
「そうそう。4人でいきましょ」
「わ……分かった…………」
やた!っとガッツポーズをする二人と頬を赤らめている月栗の交渉は終結し 話は振り出しに戻る
「あ、転校生男じゃないよ〜〜〜〜」
「なん…です……て………?」
唐突な情報開示でイケメン転校生とキャッキャウフフを妄想していた一人が膝から崩れ落ちる
「だ……大丈夫?」
「私の青春は今…終わった………」
「お〜〜〜見事にクリーンヒットしましたな〜〜〜〜」
「ゔゔうぅ」
「大丈夫?ほらよしよし...」
「ほらぁ〜…まぁ〜〜どうせすぐに知るから今知れてよかったな〜〜〜〜」
月栗は涙腺が崩壊した友人を優しく介抱し もう一人も彼女なりのエールを送っている
「ほらぁ〜〜〜かなりの美女がくるから元気出そうぜ〜〜〜〜」
「ゔぅぅ………見だ目は?」
「うぅ〜〜〜んたしかね〜〜〜」
さっきまで泣いていたはずの友人その1は泣きやみ 友人その2に見た目の情報を求めている友人その2はウンウンと唸り、そして思い出した。
「あ〜〜!たしかねぇ〜〜〜髪が白くて〜お人形さんみたいな綺麗なお顔してて〜あと神秘的!」
「え」
月栗はその人物を知っている そんなわけないと思ってもあのインパクトは忘れられない。
「そして〜なまえわぁ〜〜〜」
きーんこーんかーんこーん
学校のチャイムが鳴り響く。
どうやらもうHRの時間のようだ
。
チャイムが鳴り終わった時 宇都宮先生が教室に入ってきた。
「えーHRを始める前に先生から重要なお知らせがあります。」
ザワッと クラスの皆が少し色めき立つ。その時月栗は背筋に悪寒を感じた
(だ…大丈夫大丈夫!!まだ決まったわけじゃあ………!!)
「このクラスに 転校生がきます!」
ザワッと クラスがより一層色めき立つ
クラスの皆は男子か女子かなどコソコソと話し始める
≪ね。いったでしょ〜≫
≪むむむ、楽しみです≫
≪・・・・・・・・・≫
最早誤魔化しようがない、だがしかし 別人だと、一部の望みをかけてーーー
「えーでは神木さん 自己紹介を。」
その時 クラス全員の時間が止まった。
長い髪で白髪 まるで美しい人形のような顔。
まるで神秘的な空気を纏っているその姿は見る人によっては人生が狂ってしまうかのような。そんな神々しさを放っている。
だかその美しさに見惚れてないものもいる。
「な……!」
「あ……」
二人は戦慄する。
つい先ほど味わった恐怖が
フラッシュバックする
「初めまして」
ふと 彼女と
「神木 マイと言います」
目が合った 気がした
甘地木「なん…だと?!??」
月栗「え…え…?(情報高)」
永遠「フィアイーゴォー↑↑↑↑↑」
友人1「美人もなかなか………」
友人2「なぁ〜いったろぉ〜?」
神木「あ 見っけ」